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後ろから近付いてきた侑が、そっと瑠衣を抱きしめ、滑らかな首筋に唇を這わせ始めた。
「っ…………んんっ……」
いつも娼館の特別室で侑にされている事を、今日は美しい夜景が堪能できる部屋で同じ事をされている。
なのに、瑠衣の鼓動は加速し続け、胸の奥はキュウッと摘まれている。
(何で……どうして…………こんな気持ちになるの……?)
娼館ではなく、高級ホテルで侑に抱かれようとしているから?
それとも、普段、瑠衣の前で全く見せる事のない侑の表情を、沢山見たから?
あるいは今日、侑と一緒にいる事で、彼の意外な一面を知り、気付いたら侑に対して…………好きという感情を自覚しつつあるから?
瑠衣は侑に抱きしめられながら考える。
彼女が思考の迷宮を彷徨っているのをよそに、侑の手が焦らすように瑠衣の膨らみに触れ、ゆっくりと揉み上げ、形が綺麗な彼の唇は、ネットリと色白の首筋を這い続けている。
「はあぁっ…………うぅっ……んっ……」
窓の向こうの光景は滲み、ガラス越しの侑の姿が瑠衣の視界にフォーカスされると、侑は眼差しを彼女に向けたまま、滑らかな首筋に唇を伝わせていた。
「せっ…………せんせ……いっ……」
濃茶の瞳を蕩けさせながら瑠衣は堪らず言葉を零すと、彼は双丘を揉みながら指先で硬くなった尖りをキュっと摘み、そっと捏ねる。
「ああぁっ…………はうっ」
首筋を這っていた侑の唇が瑠衣の耳朶へ伝い、ゾクリとする渋い声色で囁いた。
「…………今日のお前……やけに敏感だな」
彼の指先が、ほんの少しでも瑠衣の身体に触れるだけで、吐息と声を零してしまう。
「そっ……そんな事……」
「いや、今日のお前の身体は…………全身が性感帯のようだが?」
筋張った指先が背中に回り、明るめのネイビーブルーのドレスに触れ、そっと撫でた。