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コメント
3件
うわぁーん(>_<。)言っちゃったよーー💦 皆を騙してるのが心苦しいのは解る!けど…どうなるのーー💦
嘘はつけなかったのはわかるけど😭
え~〜〜ん😭😭😭 正直者のジンさんはやっぱり⋯😣 修羅場が繰り広げられるのかな🥹 でもその勇気に拍手を送るよ〜😭👏
角隠しの下で、桜の瞳が新郎のジンの方をちらりと見上げて微笑んだ、白粉を塗った桜の肌はどこまでも透明で、赤い唇は可憐な花を思わせた・・・
彼女の微笑みは恥じらいに満ちながらも、ジンへの本物の確かな信頼と愛情を宿しているようだった
胸がきゅっと締めつけられるほどに愛らしく・・・まるで一輪の白い百合が、ゆっくりと開くように存在していた
白無垢花嫁姿の桜はジンの心を一瞬で溶かしてしまった
―これが偽装なんかではなく、本当の結婚ならば―
.:・.。. .。.:・
そう思いながらもジンが先に祭壇に向かい、桜がその後に続いた、神主・田中が厳かに口を開いた
.:・.。. .。.:・
「この善き日に皆で集い、氏神様へ感謝を捧げたまえ、山田家の若き二人の人生の最高の瞬間を共に祝いたまえ」
田中の声が、格天井の高みまで届くように、ゆっくりと広間に満ちていった
「若き二人の男女の、偽りのない愛を認め、家族や友人の前で二人は真実の夫婦の愛を誓います」
―偽りのない愛―
.:・.。. .。.:・
その言葉がジンの胸に突き刺さった・・・鋭く、鋭く・・・もう我慢できないっっ!!
「ここにお集まりの親族の皆さま、ご家族や友人がこの二人を育み、愛を教え、子孫繁栄を——」
「ちょっと待ってください!」
ジンが咄嗟に口を挟んだ、会場が一瞬水を打ったように静まり返った・・・そしてさざ波の様にザワザワと騒がしくなった
参列席の一番後ろに座っていた浜崎が、中折れ帽をくいっと上げて見晴らしをよくした、その目が細くなる
ジンはくるりと集まっている親族に向かった
「ジ・・・ジンさん?」
桜が不安そう綿帽子の中からジンを見上げた、白無垢の袖をかすかに翻して彼の方を向いた
「申し訳ありませんでしたっっ!!」
咄嗟にジンが参列者に向かって深々と頭を下げた
「どっ!どうした?ジンさん!」
「婿殿?」
ざわざわと波紋が広間に広がった、ドタバタと紋付き袴の松吉と米吉が二人に駆け寄った
「実は・・・この結婚のことで皆様にお詫びがありますっっ!」
ジンの言葉が会場に響き渡った、参列席でスーツ姿の政宗もくいっと首を長くした、その横で誠一郎もなんだなんだと事の成り行きを見守った
「ジ・・・ジンさん??まさかよね?・・・」
桜が囁いた、その声には懇願の色があった
「僕は韓国人ですっっ!!!」
「やめて!!」
桜が叫んだ
「実は・・・先日・・・僕の手続きミスで・・・労働ビザが切れました・・・」
じっと頭を下げたまま、ジンが続ける、声が震えそうになるのを奥歯を噛んで堪えた
「僕の失態で・・・ビザの発行ができずに今月にも国外退去命令が出ています、僕は・・・僕はこの素晴らしい国を去りたくなくかった・・・」
じっと桜を見た、白無垢の桜が唇を噛んでジンを見ていた
「ビザ取得のため、僕は山田桜さんに偽装結婚を強制しました!」
「嘘よっっ!!違うわ!」
桜の叫びも虚しくジンは話を続けた
「僕は自分の会社を株主達に乗っ取られたくなかった・・・」
声を出すたびに、胸の奥から何かがはがれ落ちていく気がした、長い間自分を守るために積み上げてきた壁が一枚・・・また一枚・・・剥がれていく
「桜さんはとても優秀な我が社のエースでした、誰よりも熱心に働いていました」
ジンが顔を上げて目の間に参列している留袖姿のフネを見て言った
「仕事の優秀さは・・・お母様譲りです・・・」
フネの眉がピクリと動いた、桜もフネを見た、二人はお互いを静かに見つめ合った