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星川「ッ………」
あーぁ、
妄想なんて結局妄想か
もう居なくなっちゃうのち
夢の1つや見れやしない
もう逃げたいなんて気持ちもないから
甲斐田と少し距離をとって座る
甲斐田「…ほし、か…わ……?」
星川「……」
甲斐田「ねぇッ…泣かないでよっ……」
やめて
そんな苦しそうな声で言われると
更に泣きたくなっちゃうから
甲斐田「…ッ、ごめんっ……泣いてもいいよ、だけどッ……」
ギュッ
星川「え…?」
甲斐田にぎゅっと抱き寄せられる
ねぇなんで?
好きじゃないのに
そんな事してくれるの……?
星川「だけどッ…なにッ………?」
甲斐田「僕はッ…”親友”やめるって言った覚えは無いからっ…!」
星川「っ……!」
頬に暖かい涙が伝う
しょっぱい気持ちだけど
不思議と涙はしょつぱくない
甲斐田をギュッと抱きしめる
ありがとう
って言いたいけど涙で声にならない
甲斐田「断ったのにッ…こんな事しちゃってごめんなさいっ……」
甲斐田「いつもだったら、”女心弄ぶな”って怒るのにね…」
星川「グスッ…ぅんっ……そぅっ…だねッ……」
甲斐田「…大丈夫…で、あってますかね?言葉」
わかんない
と言って甲斐田に顔をうずめる
ちょっと息は苦しいけど
心はこっちの方がずっと楽
甲斐田「…おさまった?」
星川「……ぅん…」
涙の跡を一生懸命拭き取って
可愛くないかもしれないけど、甲斐田に笑って見せる
甲斐田「…ふふっ」
甲斐田「星川さん、かき氷食べます?」
星川「え?どっからきたんそれ……っ笑」
甲斐田「なんとなくっ!笑」
なんか、星川って…甲斐田の事好きじゃないのかも知れない
別に彼氏じゃなくていい
だけど、こうやってまた笑い合いたい
それがずっと星川がいい
こう思っちゃうと好きなのかも知れないけど
別にキスしたいとか、結婚したいとかはない
星川「……ははっ」
気づけてよかったな
ありがと、甲斐田
星川「奢っちゃるよ〜何味がいい?」
甲斐田「マジっ?!んじゃ練乳マシマシにしよ!」
星川「ニンニクかよ」
甲斐田「はぁ”っ?!」
星川「ぁ”はははっ!!」
やっぱりこう言うのが1番楽しい
ずっとこうしていたい
星川「ねぇ甲斐田っ!」
星川「またこうやって話そーねっ!」
甲斐田「…!」
甲斐田「はいっ!もちろんっ!」
2人で屋台の方へ歩く
段々と人が増えて、騒がしくなってくる
だけどこの、ちょっと騒がしくて
ちょっと居心地悪い感じが
星川はすきだ
こんなの
ちょっと変かな?
星川「ブルーハワイといちごの練乳1つずつお願いしまぁーす」
甲斐田「ん〜…!うめぇっ……!」
星川「ほんっとに感謝しろよ〜?」
甲斐田「流石っ星川パイセンっ!」
2人でベンチに座って
かき氷を食べながら、雑談をする
そんな時、ふと甲斐田にこんな事を聞かれる
甲斐田「なんで僕の事好きなんすか?」
星川「ブホッ…!」
一瞬咳き込んでしまい
必死に我慢してみたり息を止めたりしてみる
星川「ぅ”っ…ぅ”ぅ”ん!」
どう答えようかと思ったが
さっき思った事や過去のことを全て話した
甲斐田は興味があるのか無いのか分からない顔でずっと話を聞いていた
甲斐田「つまり…」
甲斐田「勘違いと?」
星川「お前言い方エグいやん?」
甲斐田「ははははッ……笑」
あぁ、やっばり
こう言うのが1番楽しい
4人にも謝らないとな
フラれたって笑
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