キープ・トライルの第一話分の撮影が終わった後、次の撮影まで一週間以上空いた。その間、私は何をしたかというと、SELENの配信を眺めたりSNSをチェックしたり。とにかく自宅のタワマンから出ないで過ごした。SELENの人気や評価の中に身を置く時間が長くなるにつれて、だんだんと何も感じなくなってきている自分が怖かったのだ。
最初の頃に感じていた『嬉しい』とか『楽しい』という感覚も薄れてきて、ただ淡々とこなすだけ。これは幸福なのだろうか──。
『暗い顔してどうしたの?』
「別に……」
ノートパソコンの画面が自動で切り替わり、今私がいるリビングとまったく同じ空間を背景にしているSELENが映った。同じ服装で同じ位置に座っている。
『次の競争の順位が心配?』
「うん……」
『瀬理奈ならきっと大丈夫だよ』
「次はSNSが勝負****************************
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