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「スパークリングワインと冷たい紅茶をお持ちしました。」
「ありがとう。彼女にスパークリングワインを、俺には紅茶をくれ。」
「何かお食事は注文されますか?お決まりでしたらおうかがいしますよ。」
「そうだな。俺はグラタンスープとパンタナール風サラダにしようかなと。レイチェル、君は?」
「ソーセージの盛り合わせを。」
「かしこまりました。お待ちください。」
「頼んだよ。」
俺はそう言って微笑み返す。
「グラタンスープ、9月の終わりから?」
女性の店員が去っていくと、彼女はそう質問する。
「昔からグラタンスープが俺の好物なのは知っているだろう?おそらくアルヴィアンの名物料理で、よく使用人たちが作っていたからかもしれないね。そう言えば、寒いアルヴィアンを逃れてパンタナールで冬を過ごしたときにもグラタンスープを君たちに対して、ねだったのを覚えてるよ。」
「何も変わらないわね、ジョー。」
彼女はなにも変わらない笑顔を俺に向ける。