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暗闇に咲き誇る紅い花───。

一面に広がる暗闇に沢山の彼岸花畑に一人の娘が胸を抱えて只ずんでいた。美しい黒い髪、半々羽織の下には白い着物。彼女の瞳は彼岸花と同じ赤い目をしていたが…目は”人間“の目では無かった。鬼の目・・・・・ そう、彼女は鬼だった。

娘の目に映ったのは一人の青年の姿が。その青年は美しい粟色(あわいろ)の長い髪に手には弓を手にしていた。

娘がその青年に手を伸ばそうとするが───。

「…あっ」

彼岸花の花びらが視界を塞ぎ、伏せた顔を見上げると青年の姿は無かった。


鬼の娘は何故、青年に想いを寄せた恋をしたのか

これは、鬼である少女が 軍人の青年を愛する物語────。

彼岸鬼の禁愛 〜鬼の少女は人との愛を知り、禁断の恋に触れる〜

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