『それにしても〜♡ 私がいるって気づいて呼び出すなんて……♪
ふふっ、どれだけ侵食が進んでるのか、わかっちゃうわね〜?』
「あ? なんだ……?」
牛獣人は、突然雰囲気が変わったアオイを前に、
本能で“異常”を察知していた。
『んふふ〜♪ やだぁ、そんなにビクビクしちゃって♡
可愛いねぇ、よしよし〜♪』
「だ、誰だテメェ……!」
『へぇ〜♡ 本能でわかっちゃうんだ?
中身が違うって……♪ うふふ、震えちゃってカワイイねぇ♡』
「う、うるせぇ! てめぇが奴隷なのは変わらねぇだろ!オラァ!」
牛獣人が、奴隷強制の魔法を発動――
『あはっ♡ 無駄無駄〜♪』
にこにこと笑いながら、女神人格は魔法の効果を指先ひとつでかき消した。
「ど、どうなってんだよ!? 聞いてねぇぞ!!」
『そりゃそうよ〜♡ こんなふうに私が”降りてくる”ことなんて、普通ないんだからぁ♪
ねぇ、すっごくラッキーじゃない? 直に触れ合えるんだよ♡』
「くそがッ! 【鉄拳】!!」
牛獣人の魔力で強化した拳が、アオイ(女神人格)に迫る――
『ふふっ♡ 無理だってばぁ〜♪』
ぴたっ。
軽く、指先一本で受け止められる。
「な、なぁぁあ!!?」
『や〜ん♡ 私の指、綺麗でしょ?
こんな素敵な指に触れさせてもらえるんだから、感謝しなきゃダメだよ〜♪』
「な、何だこいつ……!」
『逃げても無駄だよ♡』
牛獣人は恐怖に突き動かされ、ドアを蹴破って外へ逃げようとする。
しかし――空間が歪んだ。
ひゅんっ。
気づけば、
牛獣人はアオイのすぐ横にワープしていた。
『おかえりなさ〜い♡』
アオイ(女神人格)が、にっこりと無垢な笑みを浮かべる。
その笑顔は、天使のように美しく、
でも――牛獣人には、死の宣告よりも恐ろしかった。
「ど、どうなってんだよ……ッ」
『さぁ〜♪ お待たせしました♡ お料理のお時間だよぉ〜ん☆』
「むぐっ!?」
突如、牛獣人の口が封じられた。
叫びすら許されない。
『叫んでもうるさいだけだからねぇ〜♡
お口チャック、しといたから安心してね♪』
「んんっ!? んんんーーー!!」
『ねぇねぇ、知ってるぅ?
【牛】って、身体の全部、食べれるんだってぇ♡
余すところなく、美味しく〜♪ うふふっ♡』
「んー!! んーーー!!」
『でねぇ? 君って、すっごく似てるのぉ〜♡ その”牛”に♪』
牛獣人は暴れるが、
もう、どうすることもできなかった。
『あーはははは♡ どーう? わかるかなぁ〜?
君がこれからどうなるか、さぁ♪』
「__!!?!?!」
『キャハハハ♡ ここまで言えばわかるよねぇ〜?
そっかぁ♪ そっかそっか♡ それじゃあ――』
『命に感謝してぇ……♡』
「んんんんんんんんん!!!」
『いただきます♡♡♡』
『まずは、アオイちゃんの大好きな【ホルモン】から♡』
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