?年前 17歳
『もうすぐつく』
晴れた日の朝、私はカフェラテを淹れたカップをテーブルの上に置いた。
スマホの通知欄には、大好きな彼からのメッセージ。
今日は彼氏が家に遊びに来る。張り切って彼の好きなカフェラテを買って、見たい映画をリストアップして、少しだけオシャレをする。
ウェットシートで少しだけ掃除をして、あとは彼の到着を待つだけ。この時間が1番ドキドキする。
数分後
🧡「おはよぉおおお!!」
私の大好きな彼氏 康二だ
彼は子犬のように、しっぽを振ってこちらにやってくる。可愛くて愛おしい。
🌟「おはよう!もぉ遅い」
🧡「いや、途中で○○のお兄ちゃんに会ったんよ!」
🌟「嘘…!?」
🧡「なんか、最近東京に来たんやって!会いたい言うてたよ?」
🌟「えぇ〜今日連れてくればよかったのにぃ」
🧡「今日は俺と○○と過ごすんよ!?」
🌟「…そっか笑」
康二は自分で髪のセットをするのが上手で、会う度にフワフワな髪をなびかせてニコニコな笑顔を振りまく。
🧡「ん?どーしたん」
🌟「今日もふわふわしてるね。」
🧡「可愛いやろ?」
今は2人で見たかった映画を見ている。
2人で選んだポップコーンのフレーバー混ぜて、映画だからソフトドリンクも2人で選んで…
おまけに少しでも映画を感じたいから、室内を暗めに。
テレビの光がチカチカと反射するのに対して、それに応えるように様々な表情を見せる康二。
時折カッカッカッと声にならない笑いも私に見せてくれる。
🧡「あーおもろかった!」
🌟「あそこのシーン最高だったね!」
🧡「映画ってええなぁ」
久しぶりに会えたから、ずっと喋って、やることを忘れてしまう。
🧡「よし!行こ!」
🌟「え?」
🧡「もぉアウトレットや!この辺にできたんやろ?」
🌟「そうそう。入り口付近のカフェのサンドイッチ?美味しいんだって。」
🧡「お腹すいてきた!いこ!」
🌟「もぉ早いなぁ笑」
この選択が間違っていた。
あの時、少しでも早く、遅く家を出ていたら
貴方と別れるなんてならなかったのに
もう一生会えないなんて。
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