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#一次創作
57
ソレは非科学的に何らかの反応を及ぼす
言わば狙って出せる”超常現象”
時には善行の為 時には私利私欲の為
時には前代未聞の大犯罪の為
その力は縦横無尽に振り翳され
人々を喜び、悲しみ、絶望へと落とした
異能師達は言う
『強さは、不幸を呼び起こす』
第01話【異能】
『あっぢぃ〜〜〜……』
広大な砂漠のど真ん中を歩く二人の影
猫背で汗をダラダラと流しながら歩く
金髪を三つ編みにした男の名を
”ドワーヌ・モス・ハンス”
男は袖口で滝の如く流れる汗を乱暴に拭い
隣を歩く、黒髪ショートヘアの美少女
”ラスク・ベア・ニーミア”
を横目に見やって言う
『ホント〜にこんな所に、オメェの言う王国なんてもんがあんのかぁ……?』
『ま、まぁ…地図にそう書いてますし…』
ラスクは目を泳がせながらも
二人は肩を並べて歩き続けていた
すると、 ハンスはふと小声で囁く
ラスクにだけ聞こえる小さな声で
『……南の方向、岩陰から鉛玉の匂い』
ラスクはコクリと頷いて、両手を合わせる
パンッ
手と手を合わせる音が砂漠へ響き渡ると共に、
岩陰から三人の男達が走り出す
『男は殺せ!女は攫えぇい!!』
『上物だ上物おおおお!!』
パキュンッ
最初に走り出した男が、ハンドガンを発砲
その銃弾はハンスの額へ飛んでいく
しかし、ハンスの顔は一切の無表情
頭が撃ち抜かれるまでの、コンマ数秒
その時、その瞬間だった
ラスクの手に一筋の電撃が駆け巡る
『全天焦土(カタストロフ)』
ドゴォンッ────!!!
瞬く内に銃弾に雷が落ち、黒焦げに
ハンスはそれを見てニヤリと笑う
『ナイスだ、ラスク』
ラスクとハンスは肩を並べて構える
その目の前に立つ三人の男達
『な…なんだ今のはっ…!』
『落雷っ!?デタラメなっっ……』
冷や汗を流しながらも、逃げる素振りはない
ラスクの持つ異能、それは
”静電気”
元は小さくか弱き能力であったソレは
努力の末に、落雷を落とすまでに至る
これぞ、努力の賜物
三人の男達は一斉にナイフを握りしめる
刃が燦々たる太陽の光を反射し、砂を照らす
『マジックかなんだか知ったこっちゃねぇがよ……オレらは金と女に飢えてんだ!』
一人の男が、唾を撒き散らしながら怒鳴る
『ここでっ…オレらの為に死ねっ!金髪野郎ぉぉぉ!!』
そうして、その男は凄まじい速さで
ハンスに向かって走り出す
『仕方ねぇなァ………』
『岩牙尖起(がんがせんき)』
ハンスがそう呟く
砂の地面から大きな岩が生えて突き出し、
三人の男達を吹き飛ばす
『ぐっ…はァァァ……!!?』
ザザザ────………!!
三人はそのまま勢いに乗って
砂の山を猛スピードで転がり落ちていく
『おぉ〜〜ストライク!』
ハンスはそれを見てガハハと笑い
また、ラスクを隣に歩き出そうとする
『あっ』
しかし、ハンスはふとあれを思い出し
立ち止まって三人の方に振り返る
『ここら辺に王国ってあるか?バカ三人』
三人の内の一人がズタボロで立ち上がり、
ゼェゼェと浅い呼吸をしながら言う
『お、王国…スタン王国ならあちらにィィ……』
バサッ
北の方向を指差しながら、また倒れる
『おっ、さんきゅ〜』
ハンスはそうして、北へ歩みを進める
”スタン王国”
広大な砂漠に囲まれし、神を宿す国
そこでは五十年に一度
選ばれし最強の異能師ら十名が集う
選ばれし異能師の内、二名
”ドワーヌ・モス・ハンス”
”ラスク・ベア・ニーミア”
異能師らの集いが始まるまで
残り三十分を切る────
コメント
1件
うわっ第1話からもう最高すぎる!!😭💕 砂漠のど真ん中、異能バトルからのスタートってだけで胸熱すぎるんだけど…!?ラスクの「静電気」が努力の末に落雷級まで育ったっていう設定、めっちゃエモい🥺✨ ハンスの「鉛玉の匂い」発言で既にバトル慣れしてる感が滲み出てて、二人のコンビ感がたまらん〜!! 異能師の集いまで残り30分ってところで終わったのも、続きが気になりすぎてヤバい!次の話も絶対読む📖🔥