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先輩がクサソテツと言った、ゼンマイっぽいもの。
他には、アケビの若芽と言った、ただのつるの先っぽにしか見えないもの。
そして「トゲがあるから気を付けろよ」と言ったイラクサ。
同じくトゲがあるからと、鋏で切って採ったミツバウツギの若芽。
ミツバも少し収穫して、部屋に戻る。
先生が、ビーカーと三脚、ガスバーナーでお湯を沸かしながら待っていた。
「どうせ味見するんでしょう。もうすぐお湯が沸きますよ」
机の上には、紙皿と割り箸、マヨネーズとごまドレッシングが置いてある。
「先生、ありがとう。おかげで手間が省けます」
「やる事は、大体わかっていますからね」
この辺の行動は、お互いお約束という事のようだ。
先輩は、取ってきた山菜をボールに入れ、水を入れる。
更に、上からカゴを押して、野草を沈めた。
「一応、虫出し。茹でれば虫がいても大丈夫なんだけれど、まあ気分だな。あとトゲがあるのもあるから、注意しろよ」
「食べる時は、大丈夫なんですか」
「今回のは、熱を加えれば、トゲが無くなるから大丈夫だ」
先輩はそうヘントしつつ、ボールとザルと流水とで洗った山菜を割り箸でつまんで湯がいて、紙皿へ。
それを、色々な種類ごとにやって並べた。
「さあ、学校周辺の、手近な山菜のサンプルだ」
これで完成の模様だ。
量的には全部あわせても、シチュー皿を埋められるか程度。
元々は、カゴにそこそこいっぱいあった感じなのに。
「他にも色々料理法はあるが、まずは元の味を確認してみてくれ。見たとおりの量だから、少しずつな」
という訳で、各自に割り箸が配られる。
先生も含めて、味見会の開催だ。
「美味しい。香りが強いですね。いい意味で」
「野生だからな。野菜化したものよりは、香りが強い」
「コゴミは、そのままでも美味しいけれど、マヨネーズもあいますね」
「大量に採れれば楽しいんですけれどね。この辺りだと、味を楽しむ程度までですね」
そんな感じで、あっという間に減っていく。
僕は、アケビの芽が気に入った。
ちょこっと苦いけれど、マヨネーズをつけたら、うま味へと変わる。
「あ、ノビル忘れた」
「そう言えば、そうですね。でも、あれも、すぐ生えてきますし」