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20XX年、【血の池事件】が起こってから
数年経った夏の日
【地獄ミミ】はいつも通り、依頼をこなしていた
「ありがとうございました….!」
『お役に立てたようで、よかったです』(ニコッ
彼女は笑って言うが、どこか寂しそうな雰囲気
があった
「あ、ミミさん….!」
ふと、声のした方を向くとそこには
小柄で美しい容姿をした女性で
腰まで伸びた綺麗な黒髪が印象的だった
「お久しぶりです」(ニコッ
そこにいたのは、【鐘有藍美】だった
『あなた….なぜここに、!?』
「色々ありまして…..太陽さんも元気になされてますよ」
『そう…..よかったわ』
「あの…..よければ、家でお話しませんか?」
『えぇ、依頼はもう入っていないし』
『いいわよ』
「よかったです….!では、行きましょう」(ニコッ
彼女はタクシーを呼び、ミミと家へ向かった
__________
ガチャッ
「帰りましたよ〜」
「あ、おかえりなさい!藍美さん!」
そう言って、【黒沼太陽】がダイニングから
エプロンを付けたままやってきた
「あ、ミミさんもいたんですね」
『うん、何年ぶりかしら』
「もう結構、経ってますしね」
「どうぞ上がってください」
鐘有邸とは違い、靴を脱いで上がるという
普通の家に住んでいるようだ
『そういえば、あなたエプロンをつけているけど…..』
「あ、料理をしている途中だったので…..!」
彼は焦りながらキッチンへ戻っていく
椅子に座り、周りを見渡す
鐘有邸の雰囲気とは真逆のものが多かったが
ダイニングテーブルだけは、鐘有邸と同じだった
『このテーブルだけは、鐘有邸と同じなのね』
そう言うと、藍美が口を開く
「はい、私が….そうですね、」
「本物の私が亡くなった後、馬久留が家具を替えたんですが」
「このテーブルだけは、替えなかったんです」
「それを、私達で引き継ぎたくて…..」
『…..待って、私達って?』
「あぁ、言っていなかったですね…..!」
藍美は少し顔を赤くしながら
小声でミミに話す
「実は…..太陽さんと、お付き合いしまして….//」
『…….え、』
ミミは口をぽかんと開けたまま固まっている
『え、?そ、え、?』
ミミが戸惑っていると、キッチンから太陽が
料理を持ってきた
「料理できましたよ…..って、どうしたんですか?」
ミミは太陽を何度か見て、藍美と小声で話し始めた
『ちょ、その話本当なの!?』
「は、はい…..」
『それ早く言いなさいよ!全然祝ってあげるのに!』
「あ、えっと…..」
藍美は照れながら、太陽の方をチラ見していた
「?」
太陽は首を傾げながら、料理を並べていた