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第6話 性根に障る景色

久しぶりの外は何もかもが新鮮だった。食べ物は基本的には生協頼みだったから、こうして歩くのは久しぶりだ。少し暖かい風、生き生きと生い茂る草木、青い空、全てが久しぶりだった。だが外は良いことばかりではない。私の噂がごくたまに聞こえる。無駄に叫ぶガキ、お世辞ばかりの友達(?)、落とし合いのデート中のカップルの声が聞こえる。私にとっては耳障りだ。嗚呼、小学生の頃を思い出す。

私は急いでいた。次の授業に遅れそうだった。腹が痛くてトイレに行っていたらいつの間にかもうあと1分で授業開始時刻だったのだ。オワタ…と思いながら手を洗い、トイレを出ようとした。すると出入口にはうるさい女子共がたむろしていた。通らせて、というとほんの少しだけ隙間を開けた。本当に考えているのか疑問になったが、開けただけマシだと思いながら必死に通った。廊下を速歩きで渡っていると、前には男子達が横並びで道をふさぐように喋っていた。私のクラスの奴だ。もうあと30秒ほどだ。通らせて、と言ってみたが無視。もう一度かなり大きな声で言ったが無視。頭のおかしい連中は救いようがないと初めて気付けた。そいつらのせいで2分遅刻。そいつらと一緒に叱られた。私は悪くないのに。もちろんその事は言ったがどうやら先生はその男子の中の一人を気に入っているらしい。だから当然、私の意見なんて聞いてくれなかった。ずっと先生を信じていたのに……。もう嫌いになった。

そんな事をまた思い出してしまった。思い出しても凹むだけなのになんでだろうか。そんな事を考えていたら横から突然声がかかった。

「しあわせ」を食す。

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【訂正】 ×男子達 ○男子共 主人公視点だとこうなります

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