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コメント
5件
ほんと良かったぁ(T^T) なんかもう感動で前見えなくなりそうです😭 さらなるジントの能力に毎度驚かされますね!いやぁ良かったぁ
うゔ、、ぅぅ😭良かったぁ!!!せっかく思い伝わったのに……ってならなくて本当に良かったです!!!💛の覚醒みたいになっていて、続きが気になります!更新ありがとうございます😊
ああ……もう、読んでる間ずっと息が止まりそうでした。ジントの「ダイチを死なせない」って叫び、あの一瞬で全部の想いが爆発する感じが鳥肌ものでした。光が溢れて瘴気ごと消えていく描写、とても幻想的で美しかったです。ダイチが指を動かしたところで、私も一緒に息を呑みました。傷が塞がって、ダイチが「ジント……もう泣くなよ」って言うところ……涙が止まらなかったです。本当に、お互いにとってかけがえのない存在なんだなって伝わってきました。comiさん、素晴らしいお話をありがとうございます🌙
第十五章 二つの目覚め
第十三話 重なる想い 後編
「……ダイチ……?」
力の抜けた身体。
伝わらない鼓動。
聞こえなくなった呼吸。
さっきまで確かにあった温もりが、
指の隙間から零れ落ちていく。
「ダイ……チ……」
声が震える。
「嫌だ……」
喉が詰まる。
「嫌だ……嫌だ……っ!!」
抱き締める腕へ、強く力がこもる。
けれど、どれだけ抱き締めても、その身体は動かない。
「……ダメ……」
涙が溢れる。
「ダメだ……」
視界が滲む。
「……ダイチを、絶対に……」
言葉が上手く出てこない。
それでも、ジントは必死に息を吸った。
この腕の中から、大切なものが消えてしまう。
もう二度と、あの声を聞けなくなる。
もう二度と、あの笑顔が見られなくなる。
そんな未来だけは、絶対に嫌だった。
「ダイチを、死なせない……っ」
涙を零しながら、ジントは叫ぶ。
「俺が……っ」
声が震える。
腕の中の身体を、もう一度強く抱き締めた。
「……絶対に……っ」
「ダイチを、死なせないっっ!!」
その瞬間だった。
——フワッ……
淡い光が、ジントの身体から零れた。
最初はほんの小さな光。
夜空から落ちてきた月明かりのような、儚い光だった。
やがてその光は、ゆっくりと強さを増していった。
「っ……!?」
ハヤト達が目を見開く。
戦いの最中だったはずなのに、誰もが一瞬だけ動きを止めた。
ジントの黒髪が、光を受けて淡く輝く。
銀色の光が、二人を包み込む。
結界の光さえも、その中へ溶けていく。
そしてダイチの背中の傷口から、黒い瘴気のようなものが浮かび上がった。
毒。
そして、死を蝕む闇。
それが、ジントの光へ触れた瞬間。
ーーフッと、音もなく消える。
まるで、月へ還っていくように。
ジントの光は、さらに広がった。
森全体を包み込むほどに。
白装束達が息を呑む。
その時、ガクンと、ハヤトの目の前の男がその場で膝を着いた。
「なっ……!?」
男の身体からも、黒い瘴気が立ち昇っている。
怒り。
恐怖。
狂気。
長年積み重なった負の感情。
それら全てが、月光のような光へ触れるたび、静かに消えていく。
……カラン。カラン。
まわりで戦っていた男達も、次々と武器を落とした。
乾いた音が森へ響く。
力が抜けるように座り込む。
その瞳から憎悪の色が消えていった。
風が吹く。
淡い銀色の光が、夜の森を満たしていた。
誰も動けない。
誰も声を出せない。
ただ、ハヤト達は呆然とその光景を見つめていた。
ダイチを抱き締めるジント。
その姿はまるで。
夜を照らす、月そのものだった。
どれほど時間が経ったのだろう。
やがて、ジントから溢れていた光が、少しずつ静まっていく。
そして気がつくと、再び辺りを照らすのは月明かりだけになった。
夜の森に、静寂が広がる。
その時だった。
ピクッ……
ダイチの指先が、ほんの僅かに震える。
「……ダイチ……?」
ジントが息を呑む。
見間違いかもしれない。
そう思った。
けれどもう一度、ダイチの指が、微かに動いた。
そして、止まっていたはずの呼吸が、ゆっくり戻り始めた。
「…………っ!」
ジントは目を見開く。
震える息。
微かな鼓動。
けれど確かに、ジントの腕の中へ、もう一度命の音が戻ってくる。
「……ダイチ……?」
震える手で、背中の傷へ触れる。
塞がっている。
傷が、完全に。
「ダイチ……」
今度は祈るように名前を呼ぶ。
ダイチの肩が小さく震えた。
そしてゆっくりと、重たかった瞼が開く。
ぼやけた青い瞳。
その瞳が、ジントを映した。
「……ジン……ト……」
掠れた、小さな声
でもその声を聞いた瞬間。
ジントの中で、張り詰めていたものが一気に崩れた。
「……生きてる……」
声が震える。
「ダイチが……生きてる……!!」
ジントはダイチをきつく抱き締める。
「うわあぁぁぁっ!!」
堪えていた涙が、一気に溢れ出した。
子供のように、声を上げて泣く。
ダイチはまだ苦しそうに呼吸をしながらも、ゆっくりと腕を上げた。
そしてジントの背中へ手を回し、優しく抱き返す。
「ダイチっ!!ダイチぃ……っ!!」
ジントは何度も名前を呼ぶ。
泣きながら、必死に。
ダイチはそんなジントを見つめる。
その青い瞳が、優しく細められる。
「……ジント……もう……泣くなよ……」
その頬にも、涙が静かに流れていた。
二人は、しばらく何も言わずに抱き合っていた。
ただ、互いの温もりを確かめるように。
もう二度と、離れてしまわないように。
丸い月が、二人を照らしている。
寄り添う二人の影が地面へ長く伸びる。
重なった影は、いつまでも、離れることはなかった。