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🔪ユリウスの姿
暗闇の中、椅子に座るユリウス。
その衣服は、黒のコートから“白の調理服”に変わっていた。
髪は濡れて額に張りつき、
目の奥では**“まだ言葉になっていない恐怖”が泡立っている。**
彼の目の前には、皿が一枚。
盛られているのは何もない――ただ“次の誰かのための場所”。
🔪スケアリーの“残響”
どこからか、スケアリーの声が響く。
「ねぇユリウス……
わたし、消えたと思った?」
「違うよ。
恐怖は食べられたら、体の中で“再調理”されるの。
あんたの中に、わたしは“別の料理”になったんだよ。」
「さぁ、“次の皿”を作って。」
🔪ユリウスの食レポ「魂のフォンダンショコラ・継承仕立て」
ユリウスがゆっくりと口を開く。
そこには――**“スケアリー風の実況”**が宿っていた。
「……これは……甘い。“罪悪感”の甘さだ。
でも中心から出てくるのは、“誰にも理解されなかった涙”。」
「外側はザクザク、中はドロドロ。
これは、“人間”っていう名のデザートだ。
火加減を間違えたら、全部焦げる。」
「でも、ちゃんと焼けてる――
だから、この恐怖は“出せる”。
……他人に喰わせることができる。」
🔪演出:次の観察者の“夢”
場面が切り替わる。
ベッドの上で、誰かが寝ている。
その人物の名前は――不明。
ただ、夢の中でこう呟いた。
「……知らない男が……
“料理の作り方”を教えてくれた……」
その枕元には、一冊のノート。
表紙にはこう書かれている。
《完全犯罪のレシピ》
🔪スケアリーの実況(ラスト)
「ようこそ、次の観察者くん。
あんたもこれから、“恐怖の料理”を始めるんだね。」
「この味……クセになるよ?」
🔪ラストカット:ユリウスの微笑
暗闇の中、
ユリウスが一人、
“新しいレシピ帳”を書き始める。
その背中からは、かつてのスケアリーと同じ香り――
**“狂気と美学の焦げ目”**が、立ちのぼっていた。
――スケアリーイズム:完結。
いつでも、新たな料理は始められる。
もしあなたが“怖さ”を感じたなら――
それは、まだこのレシピが生きている証拠です。
本当に、ありがとうございました。
また別の恐怖で、お会いしましょう。