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「美花ちゃんの病名…………私……初めて知ったよ……」
彼女の話を聞き終えた瑠衣は、神妙な表情で、アイスコーヒーのグラスを手にして口に含ませた。
「言い方が悪いかもしれないけど……美花ちゃんと私は…………好きな人の子どもを産む事ができない。それは…………すごく……辛くて…………苦しいよね……。出先で小さな子どもを連れた家族を見掛けると…………ああ、私は子どもが産めないんだなぁって……思う事もあるし……」
瑠衣なりに、言葉を慎重に選んで美花に伝えてくれている事に、彼女の薄茶の瞳に雫が次第に溜まっていく。
「それに、美花ちゃんにこんな事を言ったら、また嫌な思いをさせてしまうかもしれないけど……」
瑠衣が居住まいを正し、背筋をピンと伸ばすと、真摯な面差しを向けられた。
「うまく言えないけど…………美花ちゃんは、付き合っていた彼に、酷い事を言わて、今も心のどこかに、その言葉が刺さっていたとしても…………」
美花の不安げな表情に、瑠衣は優しく、かつ力強さを感じさせる声で言いつつ、美花にまっすぐな視線を伝わせる。
「美花ちゃんの全てを丸ごと抱きしめてくれる男性は…………きっといるから」
言いながら瑠衣は、思い当たる節があるのか、表情を不意に緩める。
「多分なんだけど…………美花ちゃんの好きな男の人って、葉山さんのお兄さんでしょ?」
「えっ……」
瑠衣から唐突に言われて、美花の目尻に溜まっていた涙が引き、たじろいでしまう。
(ルイルイにも……バレてたんだ……)
美花が思っていた事を、そのまま口にすると、瑠衣の唇の右側にあるホクロが、優艶に蠢く。
「奏ちゃんの結婚式と披露宴の後、私が声を掛ける前に、葉山さんのお兄さんと二人で一緒にいたでしょ? あの時の美花ちゃんとお兄さんの雰囲気、すごく素敵で、お似合いだったし」
瑠衣から向けられる表情が、あどけない雰囲気なのに、どことなく女性の色香を感じ取った美花は、羞恥で頬を赤らめてしまった。
同い年で、可愛らしい雰囲気と色気のある瑠衣の表情は、これまでの人生の軌跡なんだろうな、と、美花は、ぼんやりと考える。
「だから私、あの時、二人の間に漂う空気感が親密な感じがして、侑さんからお兄さんに声を掛けてもらった、っていうのもあるんだけどね。でも、美花ちゃんとお話してみたいって思ったのは本当だよ?」
瑠衣がいたずらっぽく、小さな唇から舌をペロリと覗かせた後、窓越しの青空に視線を這わせながら、言葉を繋げた。
恵
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