テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
明花永(あかな)
12
#普通
野々さくら
202
ドラゴン店長
30
コメント
1件
おお、今回も面白かった!さくらと茜の掛け合いがテンポ良くて、読んでて楽しかったわ。 特に茜が「空き家に入るのって住居侵入じゃない?」って法律面をちゃんと指摘するところ、リアルでいいなと思った。高校生でもそういう知識ある子いるもんね。それで「家の前で言うだけでよくない?」って軌道修正するのも、茜の賢さが出てる。 最後の「試したい事」と家族写真、なんだろう…めっちゃ気になる!次回が待ち遠しいわ🔥
乗り気な茜だったが、さくらの提案に、何やら思う事があるらしく、首を傾げる。
「でもさ」
「なに?」
「その作戦やるならさ、何処を
偽の心霊スポットにするかだよね?」
茜の問いかけに、さくらは「あっ、それね」と頷き、得意げな表情を浮かべた。
「なんかアテある感じ?」
「ちゃんと考えてあるよ」
そう言うと、制服のポケットからスマホを取り出し、茜へ差し出す。
「それがこれ」
画面には、一軒の古びた空き家が映っていた。
「なにこれ?どっかの家?」
「学校の近くに狗頸神社ってあるじゃん?」
「あるある」
「あの神社の裏手にある空き家」
さくらは画面を指差しながら説明する。
「お母さんから聞いたんだけど
日当たりが悪くて買い手がつかないだけの
ごくごく普通の空き家なんだってさ」
「へぇ〜・・・」
茜は感心したように頷くが、すぐに眉をひそめた。
「いや、それはいいけど」
「ん?」
「これ、中に入る気?」
「そりゃそうでしょ、それが醍醐味じゃん」
しかし茜はその一言に、首を傾げながら口を開く。
「それって、普通に住居侵入じゃなかったっけ?」
「え?」
「いや、空き家だよ?人なんて住んでないし」
「住んでるかどうかは関係なかったはずだよ」
茜はスマホで操作しながら真面目な口調で語る。
「あ、やっぱり!人が住んでなくても
立派な住居侵入になるってさ、ほら」
茜はスマホをさくらに見せる。そこには──
【空き家に正当な理由なく無断で侵入した場合
刑法上の「邸宅侵入罪」または「建造物侵入罪」が成立します】
と書いてあった。
「ほんとだ・・・
でも、ちょっとくらいなら──」
「時間の問題じゃないっしょ」
茜は首を横に振る。
「入る行為そのものがダメっぽいから」
「うわぁ〜・・まじか〜・・・」
さくらは肩を落とし、大げさにため息をついた。
「じゃあ別の場所探さなきゃ・・・」
その様子を見ていた茜が、ふと何かを思いつく。
「ていうかさ」
「ん?」
「家の中に入る必要ある?」
「え?」
「目的って、信愛が霊感ある
っていう嘘を暴くことなんでしょ?」
「まぁ、そうだけど」
「だったらさ──」
茜はにやりと笑った。
「『ここ、実は心霊スポットなんだ』
って言うだけなら、家の前で十分じゃない?」
その一言に、さくらの目がぱっと輝く。
「あっ! 確かに!」
勢いよく手を叩く。
「それなら別の場所探す必要ないじゃん!」
「でしょ?」
「茜、天才!」
さくらは嬉しそうに笑った。
こうして二人は、法律に触れる危険だけは回避しながら、『偽心霊スポット作戦』を実行するを決意する。
すると茜が何かを思いついたように声を上げる。
「あ!そうだ!」
「なに?どうかした?」
いきなり声を荒げる茜にさくらは首を傾げる。
「ちょっと試したい事思いついちゃった!」
「試したい事?」
「ちょっと待ってね、今検索してるから」
そう言うと茜、ニヤニヤしながらスマホを操作する。
「あ、あった!これこれ!」
「どれどれ」
さくらは身を乗り出して茜のスマホの画面を見る。
そこにはとある家族写真が映し出されていた。
「ん?なに?コレ?家族写真?」
「これはね・・・」
茜は不敵な笑みを浮かべる。