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はーっと大きく息を吐いて気持ちを落ち着ける。両手を顔から離して前を見ると、蓮が困惑した顔でこっちを見てた。
もうさ、お互いに言い訳も何もない状況じゃん。
だったらもう、認めちゃった方がいい。
「…蓮さ、昨日のことどこまで覚えてる? 俺こうなった経緯全然覚えてねーんだけど」
「いや、ちょっと待って……多分だけど、佐久間くんが最近表紙が気に入って買った漫画がBLだったって話してて」
「あ、そうだよ。読んでみてびっくりしてさ。でも話は面白かったから最後まで読んだんだよ」
「そうそう。だけどBLだから、ヤッてる描写もがっつりあって結構エロかったって言ってた」
「……待って俺も思い出して来た…そこから『マジで男同士でヤれるのか』って話になったんだよな」
「それから『本当に気持ち良いのか』って話にもなって…」
「ちょっと待てよ! 行動がテンプレ過ぎる!! 俺ら思春期か!?」
ここまでの経緯を思い出すに連れて、何だか身体の力が抜けてその場に崩れ落ちた。
セックスについて知ったばっかの男子学生じゃあるまいし!
しかも男同士って、好奇心旺盛にも程があんだろ?!
「……それで、どうだった?」
「へ? 何が??」
「だから、男同士で受ける方で気持ち良かったのかなって」
首を傾げながら見上げた俺に、そんな蓮の言葉が降ってくる。
蓮も蓮で、極々普通に、まるで天気の話でもしてるような顔だったから一瞬何のことか分からなかった。
「……お前、真顔で何つーこと聞くんだよ」
「だってそもそもの始まりがそこが気になったからなわけだし。それに、ヤッた相手としては気になるでしょう。ちゃんと気持ち良く出来たのかなって」
「そ、そういうもんか…?」
「俺は気持ち良かったから、一方的じゃ申し訳ないなってのもあるし」
いや真面目か。セックスにまで真面目さは発揮しなくていいだろ。
そうは思うけど、蓮の『気持ち良かった』って一言になんていうか…嬉しいような恥ずかしいようなむず痒い気持ちになる。
こいつ、俺相手でもちゃんと気持ち良くなれたんだ…。
「あとさ…言っていいのか分からないけど。さっきから結構目のやり場に困るというか」
そう言いながら目を逸らした蓮が、ほんの少し頬を赤らめる。
俺の裸なんて見慣れてるだろうに何を照れることがあるんだろう。
首を傾げていると俺の方をちらっと見ながらぼそぼそと呟いた。
「…俺、してる時にそんなに痕を付けたことないんだけど」
「痕?」
「佐久間くんの全身、キスマークだらけ。これ俺が全部付けたのかって思うとさすがに恥ずかしくて直視出来ない」
蓮に言われて改めて自分の身体を見下ろしてみる。
胸元にお腹、太腿の内側に二の腕まで赤い痕が点々と存在を主張していた。
「…待てこれ、噛み痕までありますけどそれは」
「えっ、マジで? 俺セックス中に相手のこと噛んだりしたことないよ」
「いやでも、この肩と二の腕のは噛んだ痕だろ」
慌てて身を乗り出してきた蓮に、肩と二の腕に残る歯型と思わしき痕を見せる。
「うわ、本当だ…佐久間くんごめんね。痛い?」
「いや痛みはないけど…」
蓮の指が俺の肩に残る噛み痕をなぞった。
一瞬背中をぞくりと走るものがあって、誤魔化すように顔を上げて…はたと止まる。
蓮の距離が近い。顔を上げたすぐそこに蓮の顔があって、少し伸び上がるだけで唇が触れそうなくらいだ。
元々うちのグループ自体がスキンシップが多いから、蓮とだってこのくらいの距離は珍しくない。
なのに何でだろ、今は違う。頬に熱が集まるのが分かった。
脳裏に蘇ったのは、多分昨夜の記憶。
…俺、あんなに激しくて深くて気持ち良いキス、今まで誰ともしたことないよ。
蓮がほんの少し動いた。
避けた方がいい。これ以上は良くない。
そう思うのに、頭の中に警告音が引っ切り無しに鳴っているのに…避けたくないって、そう思ってしまった。
蓮の唇が、俺の唇に触れる。
「……んっ」
少し触れただけで一度離れて、またすぐに重ねられた。
深く合わせられて、鼻にかかったような甘ったるい吐息が漏れる。それが合図だったみたいに蓮の舌が差し込まれて俺の舌に絡んできた。
俺もそれを拒むでもなく、同じように絡ませて応える。
「ん、ん…ふ、ぁ…っ」
背筋をぞくぞくと駆け上がる快感に、これまで出したこともないような声が上がった。
キスだけでこんな気持ち良いんだ。
うっとりと快感を享受しながら、身体がどんどん昂ぶっていくのが分かる。
駄目だ、これ。多分もう止まらない。
やがて唇を離した蓮も同じだったのか、艶を多分に含んで掠れた声が囁く。
「……ね、もう一度試してみない…?」
「…ん、いいよ。しよ…」
躊躇う時間も惜しくて、すぐにこくりと頷いて蓮の首に腕を回した。口角を上げて微笑んだ蓮が、俺の背に腕を回してそのままベッドに押し倒す。
首元のハートのほくろにちゅっと吸い付かれて、全身がぶるっと震えた。
好奇心は猫をも殺すって言うけど、この場合やられたのは、多分俺達。
どの方向にするか悩んで悩んで、なかなか更新出来ませんでしたが
思い切ってこっち方面に振り切りましたw
しばしお付き合いください
コメント
7件
めちゃくちゃええです😍💓 大人の2人…‼︎笑 続きも楽しみにしてます✨
この2人はイチャイチャラブラブして激重の愛でお互いを固結びする様な恋愛しなきゃ🖤🩷では無い( ´ ▽ ` )ノ もっとイチャイチャして読者の脳内を妄想の沼に引き込んで下さい🙇