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明花永(あかな)
12
#普通
野々さくら
202
ドラゴン店長
30
ちょうどその頃、茜は銚子、多摩雄と一緒に空き家近くの路地に来ていた。
「あそこです!そこを曲がった
先の空き家に信愛とさくらが!」
茜の切羽詰まった声が響く。
「わかったわ!急ぎましょう!」
銚子は即座に駆け出し、多摩雄も「ああ!」と力強く頷いて後に続いた。
3人は細い路地を駆け抜け、茜の案内で目的の空き家へ向かう。
「あの空き家です!」
茜が指差した先には、長年放置されていたような古びた家が静かに佇んでいた。
「あそこに──」
その言葉が終わるより早く。
茜、銚子、多摩雄が空き家の前へ差しかかった、その瞬間だった。
ガシャアアン!
耳をつんざくような、けたたましい破砕音が、静まり返った路地に響き渡る。
次の瞬間、何かが空き家の中から勢いよく飛び出してきた。
「ぎゃああああ!」
茜は悲鳴を上げる。
「何?何?何?何?何が起こったのー!?」
恐怖に顔を強張らせ、その場へしゃがみ込む茜。
「信愛!?」
銚子が叫ぶ。
飛び出してきたソレは信愛だった。
「え!?信愛!?何があったの!?」
茜の問い掛けに、信愛は震えた声で言葉を絞り出す。
「あ・・あれが・・・」
信愛は小刻みに震える指先で、ゆっくりと空き家の中を指差した。
「何・・・あれ」
銚子が視線を向ける。
その時、空き家の奥から、ゆらりゆらりと左右に体を揺らしながら、一人の少女が姿を現した。
「嘘つき・・嘘つき・・嘘つき・・」
低く、不気味な声を繰り返しながら、おぼつかない足取りでこちらへ近づいてくる。
「あれ・・・さくら?」
茜が目を見開く。
しかし、その姿は先程までの、取り憑かれた直後のさくらとは似て非なるものだった。
肌は生気を失ったように青白く、瞳は白く濁り、まるで意思を感じさせない。
まるでホラー映画に出てくるような悪霊、そう思わせる風貌だった。
「何よこれ!さっきと様子が全然違うじゃん!」
茜の声には戸惑いと恐怖が入り混じっていた。
信愛は唇を震わせながら呟く。
「わ、私が悪いの・・私が余計な事言っちゃったから」
「余計な事?」
銚子が聞き返す。
信愛は震える手でスマホを取り出し、銚子へ差し出した。
「これ、見て」
画面には、過去のニュース記事が表示されている。
「佐藤住苗ちゃん育児放棄事件?」
銚子は思わず読み上げた。
「そのニュース、覚えてる?」
「ええ、もちろんよ!衝撃的なニュースだったからね
確か、お腹の中にティッシュが入ってたっていう」
銚子の表情が曇る。
信愛は静かに頷いた。
「その佐藤佳苗ちゃんが・・・」
そして、さくらを見つめながら続ける。
「さくらに取り憑いてる霊なの」
「なんですって!?」
銚子は思わず息を呑んだ。
「あの事件の被害者の佐藤佳苗ちゃん?」
「そ、そうなの・・・」
コメント
1件
えええええ!??😱💦 さくらちゃんの変貌、マジで怖すぎるんだけど!! 「嘘つき…嘘つき…」って低く繰り返しながら近づくの、ホラー映画そのものじゃん… しかも佐藤佳苗ちゃんの育児放棄事件…あのニュースがここで繋がるの!?胸が痛いよ…😭 信愛ちゃんが「私が悪いの」って落ち込んでるのも切なすぎるし、茜ちゃんたちが間に合うのか心配で仕方ない!!次話が待ち遠しすぎるよ〜🔥