テラーノベル
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このお話は私が実際に体験した出来事をもとに書いています。
新社会人になった春。
何気なく見たSNSがきっかけで、私は再び推しに会いに行くことになりました。
これは、約 2年間の空白を経て再び動き出した私の推し活の記録です。
会話や一部の表現は記憶をもとに再構成していますが、感じた気持ちはすべて本物です。
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第1話 止まっていた時間
四月のある夜だった。
新社会人になった私は、研修のためホテルで生活していた。
慣れない作業着。
慣れない通勤。
慣れない仕事。
毎日があっという間に過ぎていく。
研修を終えてホテルへ戻る頃には、いつも少しだけ疲れていた。
その日も部屋に戻り、ベッドへ腰を下ろした。
ふとスマホを手に取る。
特に理由はなかった。
ただ何となく通知を確認して、そのままXを開いた。
いつもと変わらないタイムライン。
何気なく画面をスクロールしていた時だった。
一枚の画像が目に入った。
イベントのタイムスケジュールだった。
何となく開いてみる。
その瞬間、指が止まった。
そこに書かれていたのは、見覚えのあるグループ名だった。
サイレントラプソディ。
思わずもう一度見返す。
見間違いじゃなかった。
静岡まつりに出演するらしい。
胸の奥が少しだけざわついた。
二年前に初めて会ったグループ。
それから長い間、イベントへ行くことはなかった。
嫌いになったわけじゃない。
興味を失ったわけでもない。
ただ何となく時間だけが過ぎていた。
静岡のアイドルだから、会おうと思えば会えた。
イベント情報を調べることだってできた。
でも私は行かなかった。
だからきっと、もう過去の思い出になっていると思っていた。
なのに。
グループ名を見つけた瞬間、心が動いた。
会いたい。
その気持ちは驚くほど自然に浮かんできた。
自分でも少し驚いた。
まだそんなふうに思うんだ。
そう思いながら開催日を確認する。
そして小さくため息をついた。
その日は仕事だった。
研修中の私にはどうすることもできない。
行けない。
分かっているのに、もう一度タイムスケジュールを開く。
もしかしたら。
そんな可能性を探してみるけれど、現実は変わらなかった。
スマホを閉じる。
静かなホテルの部屋。
窓の外には見慣れない街の夜景が広がっていた。
だけど私の頭の中に残っていたのは、さっき見たタイムスケジュールだった。
行きたかったな。
そう思った。
そして同時に、別の気持ちも浮かんできた。
二年間。
会おうと思えば会えた。
それなのに行かなかった。
だから本当に悔しかったのは、その日仕事だったことじゃない。
もっと前に会いに行けばよかった。
そんな気持ちだった。
私はスマホをもう一度開く。
イベント情報を見返す。
そして小さく決めた。
次のイベントは行こう。
今度こそ。
会いに行こう。
来年の静岡まつりも、きっと。
その時は絶対に。
そう思った。
その夜の私はまだ知らなかった。
その決意が、この先たくさんの思い出につながっていくことを。
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その夜の私はまだ知らなかった。
その決意が、この先たくさんの思い出につながっていくことを。
そして2週間後、私は2年ぶりに推しに会いに行くことになる。
第2話「久しぶりのはじめまして」へ続く。
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コメント
1件
ああ、これすごくわかるな…。2年ぶりに推しの名前を見つけた瞬間の「心がざわつく」感覚、めちゃくちゃリアルに伝わってきたよ。仕事終わりのホテルでひとり、行きたくても行けない悔しさと、もっと早く会いに行けばよかったって後悔が混ざる感じ…読んでて胸がぎゅっとなった。でも「次のイベントは行こう」って決意するところで、ちゃんと前を向けるのがいいね。続き、絶対読ませて!推し活、一緒に応援してる気分になったわ🔥