テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
301
#ヤンキー
ロス・タンカー
彼の異能は ”瞬間移動”
半径50m以内の地点であれば、
自由自在に飛び回る事が可能となる
だが、しかし───
その半径をもし0.1mmでも越えてしまえば
その身に、大きな代償を払うことになる
よって、ロスがこなしているのは
神の所業
そして、彼は異能だけではなく───
圧倒的なポテンシャルも兼ね備えていた
第3話【ロスVS刺客】
スタッ
女の目の前に瞬間移動したロス
彼の咥える煙草の煙が、風に揺らされる
女はこの状況を前に、
小さく舌打ちをして軽く呟く
『っ…分が悪ィな〜〜こりゃ……』
目の前に立つのは”選ばれし異能師”
十人────
ロスは煙草の煙を吐き、
後ろに立つ異能師九人へ伝える
『お前らは城へ行け、スタン国王の安否を確認しろ』
ハンスはあからさまに嫌そうな顔をし
『はぁ〜〜!?なんっでオレらが王様の安否確認なんだよっ!』
振り向いたロスの眼光は刃のように鋭く、
ハンスのみならず全員を貫き通す
『与太はいい……行け』
『はぁ〜〜相変わらずだな〜もう…』
そうして異能師九人は女を通り越し、
城の方へと走り去って行った
『へぇ〜〜…随分バカなことするね君』
それを見た女は不敵な笑みを浮かべて
ロスへと向き直る
ロスは短くなった煙草を一気に吸い、
ため息をつくように煙を吐き出して言う
『言ったろ………』
ピンッ
『与太はいい』
ロスの弾いた煙草の吸殻が、女の頬を掠める
女の視線が、その吸殻へ向いている内に───
ロスの重たい膝蹴りが、女の溝尾に入る
『んぶッッ……!!?』
その威力に、女の手からスナイパーが落ちる
ガッ
続け様にロスは女の首を掴んで持ち上げ、
力任せに握りしめる
ぐぐぐっ───………
『ぐっ……!がぁぁぁ………!!』
女は悶え苦しみ、足をジタバタと投げ出す
ロスの右腕には無数の血管が走り、
その首を容赦なく握りしめていく
(コイツ……!なんて握力……!)
女は今出せる最大の目力でロスを睨み、
首を絞める手を引き剥がそうとする
『無駄だ……お前はココで死ぬ』
ロスの声は、捻り出すように低く冷たい
”殺意”そのものを声にしたかの如く───
その時
まるで磁石のN極とS極のように
女の右手にスナイパーが引き寄せられる
カチッ────………
『───っ……!?』
バァンッ
ロスは間一髪で銃弾を避け、
右腕を放して女から距離を取る
『異能師だったか……お前も』
『あぁ………生憎ねぇ……』
女は浅く荒い呼吸を繰り返しながら
スナイパーの銃口をロスの頭へ向ける
ロスはゆっくりと深い構えを取り
異能をいつでも発動できる体勢になる
シュッ────
(───消えたかっ……!)
ロスは瞬間移動で女の背後を取り、
拳を握りしめて振りかぶる
カチッ────……
しかし、
女は即座に背後にいるロスへ銃口を向け
バァンッ
発砲
シュバッ
『足掻くな』
ロスは既に女の背後から消え、
目の前に立っていた
『っ……!?貴様ァァ……!!』
女はまた急いでロスへと銃口を向けた
その瞬間────
ロスは銃口を蹴り上げ、ひん曲げる
『なッッッ………!!?』
女は一撃で曲げられた銃口を見て驚愕
先ほどまでパニックになっていた人々も
その光景を見て、一瞬にして唖然とする
『な……なんちゅう強さだっ……』
『す、スゴすぎる……!』
『あれが……あれが……』
選ばれし異能師
”ロス・タンカー”
『どうした………』
『撃てよ』
コメント
1件
おお、第3話めっちゃ熱かったわ!ロスの瞬間移動、範囲制限あるのにあの戦い方はまさに神の所業だね。女も異能師だったのか、スナイパーが手元に戻ってくる能力、最初の説明で匂わせてたのが回収されて「そう来たか!」ってなった。ロスの「撃てよ」の余裕、エグすぎて痺れたわ。次の展開が待ち遠しい🔥