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「…え?」
私は今きっと、今世紀最大に困惑している。フォロワー数が二桁を超えた?憧れのあの人からコメントを貰えた?いや、そんなことよりも遥かに嬉しかった。
「ハート数…100越え…?」
なんと、私が書いた物語の内の1話についたハート数が100を超えたんだ。私は目を疑った。何度も確認した。『本当はアプリのバグなんじゃないか?』何回もそう思った。だけど、何度見ても数字が変わることはなかった。
「え!?う、嘘!?」
本当に嘘だと思いたかった。だって、私はまだしがない初心者作家だ。言うならまだデビュー前のひよっこのようなもの。私なんかの作品よりも、こんなにハートを貰う価値のある人は私なんかよりも沢山いるはずだ。それこそ、私なんかの駄作にハートをしている暇があるならあの人の物語にもっとハートを付けるべきとすら思う。折角こんなにもハートを頂けた上でこんなことを言うのは失礼だと言うのは百も承知だ。でも、それでも。私は自分の書く物語にこんな価値があるとは思っていない。書いていて楽しくないわけじゃない。寧ろ、小説を書くことが私の生きる意味の一つにもなっている。だけど、私にこんなして頂ける価値なんかない。そう思っているから。この思考はきっと覆ることなんかない。だって、私よりも年下なのに、私よりも凄い物語を書く子を今まで見てきたから。その事実を見てきたから。私は今まで『これが得意』というものに出会ったことがない。自分では得意だと思っていても、誰か1人にでも否定されればその考えは即座に変わる。このアプリの中でもそうだ。どれだけ自分で書いた小説を自分で『天才!』と言っても、私なんかよりも凄い人は沢山いる。私よりも才能がある人なんか沢山いる。それをわかっているからこそ、何故自分の物語にこんなにもハートを頂けたのか不思議でしかたない。でも確かに、今回の物語は私の中で過去最高傑作と言ってもいいほど上手く行った。それだけは、本当に言えること。その傑作が誰かの目に留まって、評価してもらえたのは凄く嬉しい。だけど、″やっぱり、あの人のようにはなれない″。あの人の書く物語はこんなものじゃない。あの人の物語、そしてあの人自身を一言で言うなら″神″。あの人の紡ぐ物語には、世界には、人を引き寄せる能力がある。それなりの魅力がある。あの人の物語で、その物語のキャラ達がどんな殺され方をしても、どんなに無惨な死に方をしても、それすらも美しいと思えるほどの魅力がある。死すらも美しく、儚く、愛おしく思わせる。私には到底できない技術。私にはないモノを、私にはない魅力を。あの人は持っている。だからこそ、私もあの人に惹かれた。あの人の色々な物語を見て。魅了されて。気づけば、私はあの人のファン。いや、ファンなんかの言葉じゃ足りない。言わば″狂信者″。あの人は、物語で人1人を狂わせられる。たった1話でも、読んだ人に生きる意味を与える。『生きる』というものの魅力を教えてくれる。生きる希望を、活力を、小説という名のドラマで与え、教えてくれる。本当に神様はいるんだって、この時初めて知った。私も元はただの死にたがりだった。生きる希望もない。ただ淡々とした、一本道を通っているだけ。それだけの人生と思っていたのに、貴方に出会った瞬間に、一瞬にして人生の歯車が狂い出した。気づけば、『私はあの人の物語を読むために生まれてきたんだ。』『私はこれを読むために、今日も生きているんだ。』そう思うようになった。事実そうなんだ。私は、あの人が完全な引退を発表するまで生きる。必死に魂に縋り付く。私は本気で、本心で。あの人のことが大好きだから。あの人が生み出す物語も、キャラ達も、あの人自身も。私は心の底から愛しているから。気持ち悪いと思われても構わない。あの人が作り出す世界に入れるというのなら、私はどんな困難にも立ち向かおう。どれだけの罵声を浴びせられても、殴られても蹴られても。私は、あの人の作り出す物語に縋って生きていく。あの物語は、あの人にしか書けない。あの人が考え、文字にするからこそ引き出される魅力がある。その魅力は、魔力や魔性のものだと言われても納得できてしまう。あの物語のお陰で、あの人のお陰で、私は今も生きている。そう言ってもいいほどなんだ。それほどの才能が、あの人にはあるから。だから私は、今日も生きているためにまた。小説を書き続ける。いつか叶わないと思っていた夢を、叶えるために。