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ある夜、リビングで…
「行け!行け!あ〜今のは右が空いてたよ」
「ふふ」
「えー!ないない今のはファウルでしょう!」
「ふふ」
「えー‼︎今のはオフサイドだよ」
「ハハハハハ」
「ん?」
「美優って、サッカーになると、ホントに入り込んじゃうよな〜」
「あ、ごめ〜ん。自分の世界に入ってた〜」
「美優を観てる方が楽しいよ」
美優は、高校時代、サッカー部のマネージャーをしていたから、サッカー観戦は大好きだ。
洋平も小学生の頃からサッカーをしていたので、サッカーには詳しい。
「前は、よく一緒に観戦、行ったよね〜また、スタジアム行きたいね」
「うん、ここちゃん、もう一緒に行けるかなぁ?」
「どうかなぁ?まだ分からないから寝てる方が多いんじゃない?」
「だよなぁ〜また、預けて行く?」
「あ〜行きたいなぁ〜でも、今は、スタジアムじゃ、昔みたいに大声出して応援出来ないでしょう?
なんだかストレス溜まりそう。テレビの前だと好き勝手に言えるから…洋平やここちゃんには迷惑かけるけどね。」
「ううん、良いよ、面白いから…さっきから、ここちゃんは、美優の声に反応してるけど…
ね〜ここちゃん。」
ここちゃんと遊びながら、観戦する洋平
「洋平は、いくつからサッカーしてたんだっけ?」
「小学3年から高校まで、大学はサークルでフットサルをしてた。」
「そっかあーポジションは、DF(ディフェンス)だっけ?」
「まあ、最初は皆んなFW(フォワード)から経験させられるから順番に色々やって、身長もあったからDFが多かったなぁ」
「頭が良かったからじゃない?」
「そうかなぁ?ハハ。早い子は、小1から初めてて、俺は両親が教師だったから自分で自転車で通える所じゃないと…って、小3から始めたからなぁ。最初はやっぱり何も考えずに、ただただ自由に動け!ボールに行け!って言われてたからなあ」
「そう、最初は皆んなルールなんて分からないからね」
「美優は、どうしてサッカー部のマネージャー?」
「何か運動部のマネージャーをしたかったの。
野球部と迷ったんだけど、入学して部活紹介の時にサッカー部の人たちが楽しそうだったし、見学に行ったらやっぱり面白くて、サッカーのルールよく分からなかったから、徐々に覚えて…
そしたら、楽しくてついつい自分が監督みたいな気になって、応援しちゃうよね〜」
「ハハ、そうだよなぁ、ついつい俺ならこっちに出したなぁ〜とかは思うことはあるよな、後ろからチームメイトを見てるから、めちゃくちゃ分かりやすかったし、いっぱい声出してたなあ」
「サッカーしてた頃の洋平、見てみたかったなあ」
「船売っちゃうし、また、集まってフットサルでもやるかなぁ?」
「えー!動ける?怪我しないでよ」
「怪我したら介抱してくれるマネージャーが居るじゃん。」
「私は、看護師さんじゃないわよ。どちらかと言えば観て指示しちゃうかも…ふふ」
「ハハハ、スパルタな監督になりそう。」
「なるかも…」
「怖っ!」
「集まって、出来るとイイね」
「そうだなぁ〜大学時代の《《つれ》》は、まだやってる奴も居ると思うんだよな。」
「へーすごいね〜」
「俺が一番離れてるからヤバそう。でも、観てるとやりたくなるよなあ」
「体力有り余ってるなら、たま〜にやれば?」
「そうだなぁ。有り余ってるって、美優〜」
「あ、また変な想像した!」
「いや、今のはそうとしか聞こえないでしょう!」
「ふふふ」
「ま、そうだけど…」
「ほら〜!」
「ハハハ。また会うから、話してみよう。」
「うん。サッカー部の時の写真は?」
「見せてなかったっけ?」
「うん、見てないよ。誰と間違えてるの?」
『ヤバっ!美優に見せたと思ってた…』
「あ、いや勘違いか…」
「ふ〜ん」と、白い目で見られる洋平
「ふふ」
笑ってごまかす洋平
「コレが小学生の頃」
「実家で見せてもらったのは、もっと小さい頃だったもの〜この時も可愛いね〜」
「徐々に大きくなってく…」
「やっぱり小さい頃からイケメンよね。モテたでしょう?」
「あーモテてたなあ」と、ニヤつく
「ふふ、あ、これ航平くん?」
「うん、そうそう航平は、俺が一緒に連れて行ってたから小1から入ってた。」
「へー2人とも可愛いね〜イケメンだし…」
「航平くん、ポジションは?」
「あ、アイツも俺と同じでFWからDF」
「兄弟で頭がイイのよね」
「いや、それほどでも…」と言いながら笑ってる。
「2人ともキャプテンしてるじゃん!」
「そりゃあ、モテるわけよね」
「小さい頃なんて、ちょっと運動が出来て、そこそこ勉強が出来て、まあまあな顔をしてればモテるんだよね」
「なるほど…」
「でも、大きくなってくると、そこに優しさと
ユーモアと身長と色気がプラスされるとイイんでしょう?」
「まあ、皆んなが皆んなじゃないけど…ごく一般的には、そういう人がカッコイイ〜って、モテてるね。」
「オトナになって分かったことは、女の人の見た目だけに騙されちゃいけないってこと!」
「あはっ、いったい何があったのよ」
「いや、まあ一般的にね…」
『絶対、何かあったんだ!元カノのことを言ってるのかなあ?』と思った美優
「男の人だってそうだよ。でも最初は、見た目からしか分からないからね〜きちんと内面まで分からなくちゃね。」
「そうだな、だから俺は美優を選んだ。」
「私だって、洋平を選んだんだよ。」
チュッ
「ふふ、ここちゃんがビックリしてるよ」
「まだ、分からないよ」
「ふふ、ここちゃんにもチュッ♡」
「ふふ」
「アルバムこれしか持って来てないなぁ、あとは実家に置いたまま。」
「コレは?」
小さいポケットアルバムを見つけた美優
「あーそれは、大学のサークルかなぁ?」
「パラっと捲る洋平」
「あっ」
「ん?」
「いや…」
「あ、なんか隠した」
「あ、いや…」
『なんで、これが残ってたんだ?捨てたはずなのに…』
「当時の彼女でも写ってるの?見せてよ」
「えー見ない方がイイと思うんだけど…」
「そんなにヤバイ写真?」
「いや、そんなことないよ」
「もう、洋平の過去は、色々あり過ぎて、そんなことでは、動揺しないかも…だから見せて!」
「う…ん…あまり気分のイイ写真じゃないかも…」
「イイよ、隠したい過去なら無理には…」
「いや、そんなことないけど、過去のことだから、もう時効だから…」
「…」
「幻滅しない?」
「え?そんなの見てみないと分からないよ。」
『そんなにラブラブな写真なの?』
「そうだよな…」
「…」ジッっと見つめる美優
「分かった!」『でも幻滅されるよな…』
「はい、見せて!」
仕方なく、ポケットアルバムを手渡す洋平
「え?何これ?」
美優は、唖然とした…
ラブラブなカップルの写真を想像していた美優
「何よコレ!洋平?」
「あ、はい、すみません。つい出来心で…」
そこには、ふざけて全裸で写る男性の写真が…
どこかの会場の大きな部屋の窓際に立ち
全裸の後ろ姿で写る男性
体型からきっと洋平!
ガッチリした肩に
キュッとしまったお尻、今も変わらない
裸体を晒し、腰に手を当てて窓の外を向いて立っている
「ふふ、バカじゃないの?よく通報されなかったわね」
「おっしゃる通りです。」
「え?これって女子も居たの?」
「まさか、居ないよ。さすがに女子が居る前で、全裸はダメでしょう」
「いや、男同士でも、こんな場所で、ダメでしょう!」
「はい、おっしゃる通りです。」
「これ洋平だけが全裸?」
「いや、順番に…」
「ホント、バカだね〜」
「はい、面目ない…」
「ハハハハ、な〜んだ、ラブラブ写真を想像しちゃってた。」
「あら、美優ちゃんそれは残念…」
「あははは、ホント!バカよね〜コレ何階?」
「何階だったか忘れたけど、結構、上の階。
いや、この時、試合でミスった人が順番に…罰ゲームでね…」
「絶対ダメじゃん!向こう側に人が居たら…」
「そうですよね。はい、反省しております。」
「早く処分しなきゃ、万一出回ったら、出世に響くわよ、ハハ」
「ハイ、今すぐシュレッターします。」
「誰か友達も持ってるんじゃないの?」
「イヤ〜もう皆んな処分したんじゃないかなあ?
携帯電話に残ってても、随分前だし、電話機も変わってるだろうし…わざわざこんな写真残さないよ。」
「何で大事にとってたのよ」
「ホントにね〜おかしいなぁ〜処分したと思ってたのに…」
「ふふ、バカだね〜」
『ラブラブ写真じゃなくて良かったと思った美優』
「幻滅した?」
「呆れた!」
「だよね〜」
「でも、良かった。おバカな写真で…」
「あ、はい…」
「ふふ、私のドキドキを返してよ」
「えー?でも、ラブラブ写真じゃなくて良かったでしょう?」
「そうだけど…そんなのがあったら、絶対ヤダ…」
「違ったけど…どうしたら、許してくれる?」
ジーっと見つめる美優
ゆっくりゆっくり近づいて、唇を合わせる洋平
「マンマ、マンマ」と偶然、声を出すここちゃん
「ふふ、マンマって言ってる」
「うん、マンマだよ。パパがママを…」
「ちょっと!何教えてるのよ」
「ここちゃん、ちょっと待っててね〜」
と、ここちゃんを1人で座らせて、
もう一度、美優の唇に重ねてキスをする
「ここちゃんに見られながら、ドキドキした?」
「ふふ、しないわよ」
「えーダメか…」
洋平をグッと、引っ張って
首に手を回して、美優からキスをした♡
「美優〜♡俺がドキドキした〜」
「ふふ、良かったね」
グッと美優を抱き寄せて、また洋平が熱いキスをする
「うん、ドキドキした♡」
「ふふ、良かった。大事だよな、ドキドキ♡」
「うん♡さあ、ここちゃん、もう寝なきゃね〜」
「うん、パパもママと寝るよ〜」
「え?あ、パパ、ママになっちゃってるよ」
「あ、ホントだな〜2人の時は、洋平、美優のままでね」
「うん♡ママは、ここちゃんと寝るよ〜」
「えー‼︎美優〜!」
「今は、ママだから…」
「美優ちゃ〜ん…」
「ふふ」