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今日は日曜日。心のウキウキが止まらない。当然だ。これから、僕は小出さんと一緒にコスプレイベントに参加するのだから。
イベントの名前は『コミックサバイバル』。略して『コミサバ』。メインは同人誌即売会らしいんだけど、コスプレエリアという場所があるらしい。で、そこでコスプレイヤーさん達が各々自慢のコスプレを披露するみたいだ。
「そ、園川くん……はあ……はあ……ま……待った?」
午前時十時。駅前の改札前が待ち合わせ場所だ。そして予定時間よりも早くに小出さんがやって来た。小さな体に不釣り合いな、大きなキャリーケースをゴロゴロと転がしながら。ここまで来るだけでかなり疲れた様子で、はぁはぁ息を上げている。
「おはよう小出さん。それ、重そうだから僕が持つよ」
「はぁ……はぁ……あ、ありがとう。衣装にウィッグに弓とか色んなの入ってるから、お、重くて……」
「弓? 小出さん、何のコスプレするの? 僕の知ってるキャラかな?」
僕の問いかけに小出さんは目を輝かせ、意気揚々と答えてくれた。
「『魔法少女かつらトレタ』だよ!」
「あ! それ観たことあるよ!」
結構有名なアニメなので、それは僕も知っていた。『魔法少女かつらトレタ』というのは、中学生のかつらちゃんがある日突然現れた謎の生き物との『契約』により、魔法使いになる──というストーリーだ。簡単に説明するとね。
「すっごく可愛い衣装なんだよ! お家でね、いつも着替えて鏡の前でクルクルしたりしてたんだけど、ほんと可愛いの!」
そんな小出さんの方がずっと可愛いんだけどね。衣装を着てクルクル回っている小出さんを想像すると、キュンキュンする。
「そ、それじゃ園川くん。会場まで行こう」
* * *
りんかい線の『国際展示場駅』で降りた僕達は、イベント会場まてやって来た。
「ここが東京ビッグサイトかあ。すごく大きいね。小出さんは何回か来たことあるんだよね?」
「うん、来てたよ。でも、本当はもっと大きなイベントもあるんだけど、そっちはもう終わっちゃったの。冬は大晦日に開催されるから」
「大晦日にイベント!? すごいねそれ」
「でしょ! ほんっとうにすごいの!」
小出さんの目がキラキラと輝いてる。よっぽど好きなんだろうなあ、コスプレ。
(……あれ?)
これから僕達が向かう方向からたくさんの人達が逆方向に歩いてきた。皆んなが皆んな、可愛らしい女の子のイラストがプリントされた紙袋を持っている。恐らく、同人誌即売会に参加した人達が帰るところなのだろう。
でも、腕時計を確認すると、時間はまだ十一時前。開催されてすぐに帰っちゃうんだ。なんか不思議。
と、そんなことを考えながら歩いていたら、いつの間にか会場の入口までやってきていた。そして『コスプレ登録証』なるものを提示して入場すると、そのまま更衣室となる部屋へと向かった。そこで着替えてからコスプレエリアに移動するのだという。
「ここだよ、園川くん。ちょっと待ってね、今衣装渡すから」
実は小出さんにお誘いを受けてから、一人では恥ずかしいからと、僕にもコスプレをしてほしいと懇願されたのである。生まれて初めてのコスプレ。なんだろう・すごくドキドキする。
「こ、これ……着て! 『かつらトレタ』に出てくるキャラの衣装!」
「あれ? 僕も『かつらトレタ』なの? あのアニメ、基本的に女の子キャラしか出てこなかったような……ん?」
小出さんに手渡された衣装は、紫色。このイメージカラー、もしかして……。
嫌な予感がビンビンなんですけど。
* * *
──そして二十分後。
「あー、足がスースーする。小出さん、できれば最初に言っておいてほしかったんだけど……」
更衣室で着替えた僕が纏っているのは、セーラー服をモチーフにした紫色のコスチュームだった。で、予感的中。コスチュームはやっぱり女性キャラのそれだった。セーラー服だから当たり前だけど、ただいまスカート姿の僕である。生まれて初めてだよ、女装なんて。
しかし、このスカート。油断するとパンツが見えそうになるくらいに短いな。女子ってすごいなあ。こんなものを日常的に履いてすごしているなんて。
いやはや、これは恥ずかしい。前を通る人達がジロジロ僕を見ているし。やっぱり目立つみたいだ。男性でも僕と同じ様に女装をしている人はいるにはいるんだけど、かなり少数派。だから余計に人目を引いてしまている。
「そ、園川くーん、お待たせ──ぎゃっ!」
集合場所にやって来た小出さんが、僕を見て『ぎゃっ』と言った。
まあ、それは置いておいて。
コスプレ姿の小出さんは、白とピンクのフリフリドレスを身に纏い、手には弓。頭にはリボンの付いたピンクのウィッグを身に纏っていた。まさに『魔法少女かつらトレタ』に出てくる主人公のかつらちゃんである。
それにしても、めちゃくちゃ可愛いなあ。ただでさえ、小出さん普通にしてても可愛いのにドレス調のコスチュームとか。似合いすぎる。
「ど、どう、園川くん? 似合う、かな?」
「う、うん。似合いすぎるてるよ。すごく可愛い。本当にアニメの世界から出て来たみたい」
「あ、ありがとう……。可愛いよね、この衣装。私もすごく気に入ってて。自分の部屋でよく着るんだ。たまに千尋《ちひろ》に見つかって、キモいって言われるんだけど……」
僕が『可愛い』って言ったのはコスチュームのことじゃなくて小出さんのことなんだけどなあ。に、しても千尋くん、容赦ないな。
「ちょ、ちょっと見てて、園川くん。クルクルー」
──と、小出さんは無邪気に両手を広げ、その場でクルクルと回り始めた。スカートがふわりとなって、小出さんの足が露わになった。
「こ、小出さん! 中! スカートの中見えちゃうから! ちょっと止まって!」
「見えても大丈夫なの。見せパン履いてるから。ほら」
と言って。小出さんはスカートをめくり、チラリと見せパンを披露してくれた。下着ではないのに、どうしても意識してしまう。胸の鼓動が止まらない。
「す、すごく可愛いよ、小出さん」
「あ、ありがとう……。えへへ、なんかくすぐたいね。でも、園川くんもすっごい可愛いよ。絶対に女装が似合うと思ったんだ、前から」
「え? 僕は可愛くなくないと思うんだけど……」
「ううん、可愛い。顔もすべすべだし、体型もスラッとしてるし、足も……えへへ」
小出さんは僕の生足をジーッと凝視している。あ、され敷かんは日曜日。心のウキウキが止まらない。当然だ。これから、僕は小出さんと一緒にコスプレイベントに参加するのだから。
イベントの名前は『コミックサバイバル』。略して『コミサバ』。メインは同人誌即売会らしいんだけど、コスプレエリアという場所があるらしい。で、そこでコスプレイヤーさん達が各々自慢のコスプレを披露するみたいだ。
「そ、園川くん……はあ……はあ……ま……待った?」
午前時十時。駅前の改札前が待ち合わせ場所だ。そして予定時間よりも早くに小出さんがやって来た。小さな体に不釣り合いな、大きなキャリーケースをゴロゴロと転がしながら。ここまで来るだけでかなり疲れた様子で、はぁはぁ息を上げている。
「おはよう小出さん。それ、重そうだから僕が持つよ」
「はぁ……はぁ……あ、ありがとう。衣装にウィッグに弓とか色んなの入ってるから、お、重くて……」
「弓? 小出さん、何のコスプレするの? 僕の知ってるキャラかな?」
僕の問いかけに小出さんは目を輝かせ、意気揚々と答えてくれた。
「『魔法少女かつらトレタ』だよ!」
「あ! それ観たことあるよ!」
結構有名なアニメなので、それは僕も知っていた。『魔法少女かつらトレタ』というのは、中学生のかつらちゃんがある日突然現れた謎の生き物との『契約』により、魔法使いになる──というストーリーだ。簡単に説明するとね。
「すっごく可愛い衣装なんだよ! お家でね、いつも着替えて鏡の前でクルクルしたりしてたんだけど、ほんと可愛いの!」
そんな小出さんの方がずっと可愛いんだけどね。衣装を着てクルクル回っている小出さんを想像すると、キュンキュンする。
「そ、それじゃ園川くん。会場まで行こう」
* * *
りんかい線の『国際展示場駅』で降りた僕達は、イベント会場まてやって来た。
「ここが東京ビッグサイトかあ。すごく大きいね。小出さんは何回か来たことあるんだよね?」
「うん、来てたよ。でも、本当はもっと大きなイベントもあるんだけど、そっちはもう終わっちゃったの。冬は大晦日に開催されるから」
「大晦日にイベント!? すごいねそれ」
「でしょ! ほんっとうにすごいの!」
小出さんの目がキラキラと輝いてる。よっぽど好きなんだろうなあ、コスプレ。
(……あれ?)
これから僕達が向かう方向からたくさんの人達が逆方向に歩いてきた。皆んなが皆んな、可愛らしい女の子のイラストがプリントされた紙袋を持っている。恐らく、同人誌即売会に参加した人達が帰るところなのだろう。
でも、腕時計を確認すると、時間はまだ十一時前。開催されてすぐに帰っちゃうんだ。なんか不思議。
と、そんなことを考えながら歩いていたら、いつの間にか会場の入口までやってきていた。そして『コスプレ登録証』なるものを提示して入場すると、そのまま更衣室となる部屋へと向かった。そこで着替えてからコスプレエリアに移動するのだという。
「ここだよ、園川くん。ちょっと待ってね、今衣装渡すから」
実は小出さんにお誘いを受けてから、一人では恥ずかしいからと、僕にもコスプレをしてほしいと懇願されたのである。生まれて初めてのコスプレ。なんだろう・すごくドキドキする。
「こ、これ……着て! 『かつらトレタ』に出てくるキャラの衣装!」
「あれ? 僕も『かつらトレタ』なの? あのアニメ、基本的に女の子キャラしか出てこなかったような……ん?」
小出さんに手渡された衣装は、紫色。このイメージカラー、もしかして……。
嫌な予感がビンビンなんですけど。
* * *
──そして二十分後。
「あー、足がスースーする。小出さん、できれば最初に言っておいてほしかったんだけど……」
更衣室で着替えた僕が纏っているのは、セーラー服をモチーフにした紫色のコスチュームだった。で、予感的中。コスチュームはやっぱり女性キャラのそれだった。セーラー服だから当たり前だけど、ただいまスカート姿の僕である。生まれて初めてだよ、女装なんて。
しかし、このスカート。油断するとパンツが見えそうになるくらいに短いな。女子ってすごいなあ。こんなものを日常的に履いてすごしているなんて。
いやはや、これは恥ずかしい。前を通る人達がジロジロ僕を見ているし。やっぱり目立つみたいだ。男性でも僕と同じ様に女装をしている人はいるにはいるんだけど、かなり少数派。だから余計に人目を引いてしまている。
「そ、園川くーん、お待たせ──ぎゃっ!」
集合場所にやって来た小出さんが、僕を見て『ぎゃっ』と言った。
まあ、それは置いておいて。
コスプレ姿の小出さんは、白とピンクのフリフリドレスを身に纏い、手には弓。頭にはリボンの付いたピンクのウィッグを身に纏っていた。まさに『魔法少女かつらトレタ』に出てくる主人公のかつらちゃんである。
それにしても、めちゃくちゃ可愛いなあ。ただでさえ、小出さん普通にしてても可愛いのにドレス調のコスチュームとか。似合いすぎる。
「ど、どう、園川くん? 似合う、かな?」
「う、うん。似合いすぎるてるよ。すごく可愛い。本当にアニメの世界から出て来たみたい」
「あ、ありがとう……。可愛いよね、この衣装。私もすごく気に入ってて。自分の部屋でよく着るんだ。たまに千尋《ちひろ》に見つかって、キモいって言われるんだけど……」
僕が『可愛い』って言ったのはコスチュームのことじゃなくて小出さんのことなんだけどなあ。に、しても千尋くん、容赦ないな。
「ちょ、ちょっと見てて、園川くん。クルクルー」
──と、小出さんは無邪気に両手を広げ、その場でクルクルと回り始めた。スカートがふわりとなって、小出さんの足が露わになった。
「こ、小出さん! 中! スカートの中見えちゃうから! ちょっと止まって!」
「見えても大丈夫なの。見せパン履いてるから。ほら」
と言って。小出さんはスカートをめくり、チラリと見せパンを披露してくれた。下着ではないのに、どうしても意識してしまう。胸の鼓動が止まらない。
「す、すごく可愛いよ、小出さん」
「あ、ありがとう……。えへへ、なんかくすぐたいね。でも、園川くんもすっごい可愛いよ。絶対に女装が似合うと思ったんだ、前から」
「え? 僕は可愛くなくないと思うんだけど……」
「ううん、可愛い。顔もすべすべだし、体型もスラッとしてるし、足も……えへへ」
小出さんは僕の生足をジーッと凝視。視姦される女の子の気持ち、ちょっと分かったかも。
「それじゃ、園川くん。い、行くよ……コスプレエリアに。つ、ついに私もコスプレデビューしちゃうんだ……。ちょっと恥ずかしいし緊張してきちゃった」
【続く】
#夢小説