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World of murder

3 - 3.崩壊

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2023年01月10日

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3.崩壊

世界が変わってしまった。俺のせいなのか分からないまま変わり果てた世界を2人で歩く。

人を見つけたら〇す。そしてまた人を探しながら歩き出し人を見つけ、〇す。これの繰り返しだ。正直俺は人なんて〇したくない。

世界の約13%の人間が人間に〇されたらしい。

しかし、人を〇しお金を貰えたとしてもこんな世界で生きていくのにお金なんてもう必要なくなったのだ。

「今日はこのくらいでいいだろう。」

Aにこう言われたので誰もいないビルに入り休憩することになった。

食糧はあと1ヶ月分ある。恐らくこのイベントが終わるまでは持つだろう。

1位になるため…1位になるため…

と人を〇した罪悪感を少しでも消すために寝る前はいつも心の中でずっと繰り返し唱えている。

「なあA、俺たちは1位になれるのか、?もし1位になれなかったら俺たちが〇した人たちは何のために〇んだんだ?」

俺は罪悪感に耐えきれずAに質問する。俺は正直限界だった。復讐のためとはいえ人を〇しているのは事実だ。言い訳なんて通用しない。

「うるさい…私たちは絶対に1位になるんだ。そして犯人に復讐してやるんだ、、してやりたいよ…」

Aの目から涙が溢れる。Aはまだ15歳、義務教育が必要な年齢だ。そんな子が人を〇して平然としていられるわけがなかった。

「もうやめないか、?俺たちは間違った事をしている。一緒に罪を償おう…」

俺はもっと早くに気づくべきだった。だが復讐する事で頭がいっぱいになり適切な行動をとる事ができなかった。

俺たちは銃を捨て銃声の鳴る方へと歩いて行った。

〇んで償おう…そう思ったのだ。

バン。バン。

俺たちは〇んだ。銃に打たれるとこんなに痛いんだな、、と思った。あの時俺がAを止めていれば…復讐しようと思わなければよかった…

そう思ってももう遅い。俺はたった3日間で沢山の人を〇し、まだ15歳の女の子の人生を終わらせた。

俺があの時願わなければ…ゲームなんかせずに真面目に働けばよかった。もっと家族との時間を大切にすればよかった。もう一度あの時に戻れるのなら俺は何だってする。戻れなくてもAだけでもいいから平和だった頃に戻してやりたい…

「ごめんな…」

そう言って俺は人生の幕を閉じた。


目が覚めた。だが目を開ける事ができない。

そうか…俺は銃に打たれて…

「なあお前、何で諦めたんだ?あのまま行けば1位になれたかもしれないのに。」

誰の声だ??聞いた事のない声だ。まだ声変わりをしていない可愛らしい声だ。

「何でって…俺たちは間違った事をしていたんだ。何の罪のない人を沢山〇した…だから〇んで罪を償ったんだ!」

俺は〇んで地獄に行くと思っていたのに何で知らない奴に説教くらってるんだ?と思いながら涙を流していると

「お前は何も悪くないだろ。家族を〇された犯人に復讐するために沢山の人を〇した。ただそれだけだ。お前はこれからどうしたい?お前がしたいように僕が君の世界を作ってあげる。」

俺はただ…

「元の世界に戻して欲しい…真面目に働くしもう二度とゲームもしない、、だから頼む…戻してくれ。」

家族と一緒にご飯を食べられるだけでよかったんだ。お金なんて俺がいくらでも稼いでやる。

「本当にそれでいいの?せっかく君が望む世界にしてあげたのに…僕の楽しみがまた1つ減っちゃった…でも君がそうしたいならいいよ。」

楽しみ…?こいつが俺の願いを叶えたのか…?疑問ばかり頭の中に増える。

「お前があんな世界にしたのか…?」

「うん。そうだよ〜。」

「なあ、お前は俺の家族を〇した犯人を知ってるのか?」

「うん。知ってるよ。知ってるって言うか犯人は僕だよ。」

…俺は驚いた。ずっと犯人と話していたのか…今すぐのこいつを〇してやりたい。だが体がピクリとも動かない。

「何で…何で家族を〇したんだ?」

「そうじゃないと面白くならないからだよw僕が君の家族を〇して君が復讐するために沢山の人を〇すのを見るのが凄く楽しかった!」

俺は何も言い返す事ができずに犯人の笑い声を聞く事しか出来なかった。

「早く…早く元の世界に戻してくれ…」

「分かったよ。でも元の世界に戻ったら記憶は消えちゃうけどいい?」

「ああ…」

俺がそうゆうと目の前が明るくなり再び眠りについた。


カチカチ、カチカチ、カチカチ。

「よっしゃ!これでサーバー1位だぜ!」

俺は長い夢を見ていたような気がする。思い出そうとしても思い出せない。夢を見たのか、それとも現実で起こった事をただ思い出せないだけなのか俺には分からなかった。

だが俺の大好きなゲームがなぜか少しだけ嫌いになったような気がする。サーバー1位になった達成感が原因なのか、それとも何かがきっかけで嫌いになったのか俺はベットに横たわり考えた。

疲れているのだろう…そう思い寝る事にした。

「M〜起きなさーい、ご飯よ〜。」

目が覚めるともうご飯を食べる時間になっていた。階段で1階に降り、椅子に座るとなぜか久しぶりに家族とご飯を食べるかのような感覚になり涙が溢れ落ちた。

「あんた何で泣いてるの?」

「お母さん…俺、仕事探そうと思う。」

涙をティッシュで拭き取り俺は言った。

少し前の俺だったらこんな事言っていない。やっぱり何かおかしいと思ったが俺は家族と一緒にご飯を食べられているだけで満足だった。

俺の世界は前よりも少しだけ広くなったように感じた。

パソコンの電源を切り忘れているのを思い出し部屋に戻った。

「なんか書いてある…」

パソコンの画面を見て俺は全てを思い出した…


こうゆう世界も悪くないな。頑張れよ。

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