【完結】恋は楽しく、結婚は慎ましく②

立ち会い出産

「あ〜陣痛の感覚が短くなってきたから、もうすぐ生まれるかも…」

早朝、美優は、産婦人科クリニックのベッドの上に居た。

「頑張れ！美優！」と、背中をさすってくれる洋平

「背中じゃなくて、腰が怠いの」

「分かった」と腰をさすってくれる

しばらくすると、陣痛の合間で落ちついた

と、思ったら…

美優の腰に手を置いたまま

ウトウト眠ってる洋平

「もう、会社へ行ってくれていいよ」

「ヤダ、立ち会う！」

「寝てたくせに…」

「あ、ごめん」

「ウウッまた、来た！」

看護師さんが来られて、

「ちょっと、診ますね〜ご主人、廊下に…」

「あ、はい」

「あ、もう、ほぼ全開。急いで先生呼ぶわね。

ご主人、立ち会いされるの？」

「あ、はい」

「じゃあ、急いで、準備しましょう。もうすぐ生まれますよ〜」

陣痛室から分娩室へ

洋平の準備も間に合ったようだ。

「手を握っててあげてね」

「ハイ」

先生も来られて…

すぐに破水した。

「もう生まれるよ〜はい、もう1回頑張って〜

いきんで！」

「ウウゥ〜ッ」

『すごい力で俺の手を握ってる』

『出産ってすごいなぁ、頑張れ！美優！頑張れ！赤ちゃん！』

「痛いね〜ヒッヒッフー」

洋平も一緒に「ヒッヒッフー」

痛みを逃す方法

何度か繰り返し…

「はい、もう１回、次の波が来たら、いけるかなぁ〜」

「ウウゥッ」

「はい、きたきた、はい！いきんで！」

「ウウゥ〜ッ」

「は〜い、頭出た、もうイイよ〜」つるんと出た感覚

「ハア、ハア、ハア〜」

「オギャー！」

「は〜い、元気な女の子ですよ〜」

「あー良かった。美優〜良く頑張ったね〜

ありがとう〜」

と、洋平が感動して泣いている。

「うん、ふふふ」なぜか面白かった。

先に泣かれたから、泣けなかった。

一生忘れない。

綺麗にしてもらった赤ちゃん

小さくて可愛い♡

「目元、洋平に似てるね」

「そうかなぁ〜美優に似てるよ」

「私たち似てるのかも〜」

生まれて来てくれてありがとう♡