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第2章
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記憶が脳裡に焼き付いてしまった事情は心配していた親の王には知らされず、クルミは今までのお見合いで覚えていた様な記憶は全部何かしら意味のある記憶だったんだと思う事にしました。
あの方を好きになってしまったからだな、おそらく。容赦ないわねー、ここまで全く覚えていないのは初めてよ、神様。私はこの世界の利用者なのに!
神様を信仰してる親のお陰かな? その先には恐らく温かい事情があるのだろうと思えるのは。この愛からくるリスキーな感情は何だろう? 痛みの様な感情は隠し、その感情を『あたたかくなるかな……神様の技術は変な特技かもしれないけれど……。神様に失礼がなくなるならば、私には逆とも取れる体質と技能も伴っている事ですし、なるべく良い記憶でも悪い記憶でもあたためられたらいいな』と傷を誰にも悟られないように心の中で癒しながら。
不思議と自分の残った記憶と消えた記憶は次の相手との出会いが幸せならば、それは好ましい気持ちだと思える様になっていた。だから神様に、そう思える事がありがたいんだろうなーと思えて、それを少しずつ実感もしていきました。これからもずっとそうなんだろうなと。