お父さんとお母さんが帰って行って数日が経った。私は相変わらず残業が多いし、大和さんの方が帰宅時間が早いのも以前と一緒。だけど意識的に変わったところもある。
定時後、いい加減帰りたいオーラがどこかしこから漂うオフィス、私はデスクで資料を確認しながら、凝った首をコキッと鳴らす。
(疲れた、眠い……もういい加減帰りたい……)
時計に視線を向けようとした時、突然肩にズシリとした重みが。
驚いてビクッとすると、隣の席でパソコンにかぶりついていた雨宮くんも驚いたようにこちらに視線を向けた。
「餃子食べたい……」
「ひっ!!……あ、あいちゃん」
「高城さん驚かすなよ!……餃子?」
「あいちゃん餃子食べたいの?」
パステルピンクのネイルが施されたキレイな手が、私の肩に乗っている。私の問いに頷いたあいちゃんは若干やつれていた。
珍しいな、要領のいいあいちゃんがこんなに疲れてるのは……。 ***********
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