テラーノベル
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Luna🍏☃️🍼
家に着いた頃には、もうすっかり夜も深くなっていた。
玄関のドアを閉めて、鍵をかけた瞬間、肩の力が一気に抜けた。
💙「……ただいま」
まずは風呂入る前に、咲いた花を抜かないと…
Tシャツを頭から抜いた瞬間──
ぽろっ、ぽろっ……。
胸元から、小さな花弁がいくつか落ちてきた。
💙「え……?」
床に落ちた花を見て、俺は息を飲んだ。
淡いピンク。
さっき車の中でめめに渡したのは、真っ赤なマツバボタンだったはずなのに……今は、色が完全に変わってる。
しかも、茎から自然に落ちていて、服の内側にいくつか残ってる。
淡いピンク──安心の色。
心が安らいだときは抜かなくても勝手に落ちる時があるって聞くけど、今まで淡いピンク色が咲いても花が抜けたことなんてなかったのに…
「なんで……」
俺は自分の胸をそっと触った。
花の芯はもう残ってなくて、綺麗に落ちた跡だけが残ってる。
痛みも、さっきよりずっと引いてる。
めめの顔を思い浮かべた瞬間、胸の奥がふわっと温かくなった。
めめが「誰にも言わない」「守りたい」って言ってくれた言葉。
……あのとき、めっちゃ不安で焦ってたのに、今はなんか、ほっとしてる自分がいる。
💙「心が……安らいでる?」
鏡の前に立って、自分の胸をじっと見た。
淡いピンクの花弁が、床に何枚か散らばって。
赤い限界状態だったはずの花が、こんな色に変わって……全然予想外だった。
花弁を一枚拾って、指でそっと撫でた。
柔らかい。
めめのことを思うと、また少しだけ、淡いピンクの香りがふんわりした。
💙「……めめのおかげか」
小さく笑いが漏れた。
はずいな、と思いながらも、なんだか胸が軽い。
めめに全部バレて、泣きそうになって、花まで押し付けて……最悪の展開だと思ってたのに。
風呂のお湯を溜めながら、落ちた花弁を丁寧に手のひらに集めた。
捨てるのはなんか嫌で、ティッシュに包んで机の上に置いた。
💙「お前も、今日は疲れたな」
花に話しかけて、自分でちょっと笑った。
少なくとも今、この瞬間は、心が少しだけ、安心してる。
嫌いだった自分の花がすこし綺麗に見えた。
コメント
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わあ!💖 続きありがとうございます! 次回、楽しみにしてます! 応援、してます‼︎‼︎
うわ、いい。💓
