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鬼霧宗作
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もあ
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#復讐
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さぶれ-SABURE-
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舌を絡ませながら指を二本に増やされる。メリーティアがいいと言った箇所をもう覚えたようで、指の腹で波打たせるようにして撫で押してきた。
「……はっ、ぁ、……んんっ」
「すごく狭いが……苦しくはないか?」
「ふ、ぁっ……なか、きゅうきゅうって、勝手に締めちゃうの」
「気持ちいいんだな。よかった」
こめかみに口づけられて、目尻や頬、それから耳のそばでもリップ音が鳴る。
メリーティアが身震いすると、目敏く気づいたグウェンダルはさらに耳にキスを落とした。柔らかい唇を耳につけ、ちゅ、ちゅ、とかわいらしい音を立てられる。音が鼓膜に響くたびに大げさに反応してしまう。
「――ティアは、耳が弱いんだな」
耳に直接囁かれ、知らず知らずのうちに甘やかな声がこぼれていた。吐息混じりの掠れた低い声がじぃんと頭を痺れさせる。
くす、と笑う音が聞こえて、それからすぐに熱くぬめったものが耳の穴をくすぐった。
「ぁ、あっ……!」
「中が締まった。当たりだろう?」
「だ、めぇ……っ、や、ぁんっ」
舌先が耳穴にねじ込まれ、ぐちゅりと音が響く。唾液を絡めた湿っぽい音が頭の中で鳴るたびに、ぞわぞわと背筋が震えた。舌を出し入れされ、くすぐったさと気持ちよさの入り混じった感覚に身悶える。
しつこいほどぐちゅぐちゅと響く音が、蜜口をかき回されているものなのか耳を犯されているものなのか判断がつかなかった。
「ひ、んんっ……!」
いきなり花芯を指でこねられて、強烈な快感が走り抜ける。ビクンビクンと腰が大きく跳ね上がり、気づくと快感が弾けていた。
「ッ……ひ、……! ……っ……ぅ」
メリーティアが極まったことに気づいていないようで、グウェンダルはさらに肉襞を擦り花芯を刺激してくる。耳の穴も吸いながらじゅぽじゅぽと舐められていて、敏感なところを容赦なく責め立てられた。
メリーティアは声もなく足をピンと伸ばし、何度も達する。
これはまずい、と震える手をグウェンダルの腕に添えた。
「どうした?」
「も……っ、イってる、から」
「あっ、すまない……」
慌てて指を引き抜かれ、その刺激にも震える。
連続で何度も極まったせいで、絶頂の余韻がなかなか引いていかない。グウェンダルの腕を掴んで小刻みに痙攣しながら耐える。
涙目でひ、ひ、と苦しげに呼吸をするメリーティアを前に、グウェンダルはおろおろと狼狽えていた。
抱き締めて背中を撫でられるだけでも気持ちよくなってしまう。
「……大丈夫か?」
「少し、休ませて……」
「ああ。もちろんだ。すまない。つい夢中になって気づかなかった」
グウェンダルの胸板に包まれていると安心する。もうだいぶ呼吸は落ち着いてきたが、いま挿れられるのはまだまずいような予感がした。
けれどグウェンダルの硬く滾った雄芯が先ほどから当たっている。ひどく熱くなっていて、ズボンに染みるほど先走りをこぼしていた。
メリーティアはおそるおそる手を伸ばして、先端の部分をくるくるとなぞる。屹立が脈打った弾みで反射的に指を離すと、つう、と糸を引いた。
「はぁ……ティア」
「やっぱりもう挿れていいわ」
「……わかった。無理はするなよ」
グウェンダルが下衣を寛げる姿をじっと見つめる。
このとき、少し急いた手つきになるのをメリーティアはひっそり好んでいた。
紐を緩めて下着もろともずり下げると、ぶるんっと弾むように屹立が飛び出す。
以前は大きさに怯んで泣き言をこぼしてしまったが、今はもう見慣れている。あれを挿入されるとどんなに気持ちいいか頭が覚えており、想像するだけで蜜壺がうねった。
蜜口に先端をあてがわれると、そこがグウェンダルを求めるように吸いつく。
「ティア、挿れるぞ」
こくんと頷くと、ゆっくり挿入される。
多少の痛みは仕方がない。むしろ痛みがあったほうが、グウェンダルとのこの夜をより鮮明に覚えていられるような気がする。
けれど痛みのほとんどが、彼と繋がれる幸福感で薄れていった。
すぐに奥まで挿入りたいはずなのに急ぐようなことはせず、小刻みに突いて中をほぐしながら徐々に押し入ってくる。
グウェンダルは涼しい顔をしているが、頬が紅潮しうっすらと汗をかいていた。
あぁ好きだな、と思うとつい中を締めつけてしまい、眉がぐっと寄る。そんな反応も愛おしい。
彼のものがどこまで挿入るのか覚えている。いちばん奥に当たってぐーっと押しつけられると、それだけで極まってしまった。
「ティア、痛くないか?」
「ええ。大丈夫よ」
汗で額に貼りついた髪を指先で払われ、キスを落とされる。
もっと肌のすべてで触れ合いたくて、彼の背中を抱き寄せた。背中もしっとりと汗ばんでいる。唇に触れる吐息も熱かった。
中がグウェンダルで満たされていて幸せだ。
唇が柔らかく重なったあと、視線が絡み合う。彼の瞳は口よりも雄弁だ。愛おしさで胸が締めつけられて苦しい。鼻がツンと痛んで、喉の奥がぐっと詰まる。
「グウェン……」
「ティア、愛している」
「……ッ」
それが決定打だった。ずっと我慢していたものがあえなく決壊する。
わっと泣き出したメリーティアを、グウェンダルは戸惑った様子で抱き締めてきた。
幸せだ。幸せすぎて息が苦しい。この時間がずっと続けばいいと願ってしまう。
同時に、メリーティアの心の支えにするために彼を利用していることが胸を重くした。
復讐なんてやめて、もうグウェンダルとともにどこかへ逃げてしまおうか。ここではないどこかへ。
そうしたら、あんな悲劇も起こらないのではないだろうか。
現実的ではない希望を抱いてしまいそうになる。
けれどあの醜悪な人間たちがのうのうと生きている世界では、メリーティアは一生安心して暮らせない。いつかケイリクスが連れ戻しにくるかもしれないと怯えて、上手く息も吸えない。
グウェンダルが、家族が、子どもが殺されてしまう可能性を残してはいられない。
この夜が終われば、メリーティアはグウェンダルに別れを突きつける予定だ。今の今まで自分の心を守ることばかり考えていたせいで、彼を傷つけてしまうという事実から目を背けていた。
罪悪感と幸福がせめぎ合う。感情がぐちゃぐちゃで涙が止まらない。
「……やめるか?」
抱き締めながら問われ、メリーティアは首を横に振った。睫毛から涙が散る。グウェンダルの肩口に額を押しつけて、ぐっと涙を抑え込んだ。
「痛いわけではないの。ちょっと、幸せだなって胸がいっぱいになってしまって……。だからやめないで。……たくさん抱いて」
「そうか。私も幸せだ、ティア」
かすかに笑うグウェンダルの顔を見ているとまた泣いてしまいそうで、メリーティアは無理やり口づけた。息を吸う合間に「動いて」とねだると、ためらいがちな律動がはじまる。
グウェンダルが一度達するまでの間に、メリーティアは何度も絶頂を迎えた。
この時間が終わってほしくなくて、「もっと」とねだって引き伸ばす。
グウェンダルは何も言わずにすべて受け入れ、幾度も「愛している」と囁いてくれた。
けれど何事にも終わりはくる。
朝日が昇りはじめた頃、意識が朦朧としたメリーティアにグウェンダルは「そろそろ終わろうか」と提案してきた。体力がある彼はまだまだ余裕を滲ませていたが、メリーティアの身体は限界を訴えている。
それでも「もっと」と求めるメリーティアに優しく口づけ、グウェンダルは温かいタオルで身体を清拭してくれた。
グウェンダルに抱き締められたまま目を閉じる。
彼の寝息が聞こえてくるまで、メリーティアは眠ったふりをしていた。
どうにも眠れそうにない。
もう日は跨いだけれど、明日がくるのが怖かった。
そっと見上げると、グウェンダルは無防備な様子で眠っている。
もうこんな寝顔を見る日は二度とこない。この温もりを感じることも二度とない。でも、彼が当たり前のように生きていてくれるならそれでいい。
メリーティアはグウェンダルの胸の中で静かに涙を流し、彼が目覚めるのを待つのだった。