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(前回までのあらすじ 新しい絵画教室に来たモデルの小鳥遊さん。でも、そこはマンションの1階で、カーテンを開けると道路から丸見え。私、ヌードモデルなんですけど……。と、そこに下校中の子ども達が通りかかって……)
子ども達は部屋の様子に気が付いたのか、みんなが一斉にこちらを見た。
「わあ、女の人がいる!」
「お姉ちゃんたちの学校、お休みなのかな?」
「あそこに裸のお姉さんがいるよ!うわあ、えっちぃ~」
子どもたちは口々に言った。
「みんな何してるの? えっちなこと?」
「違うよ。あれは絵の勉強だよ」
「えっ、裸なのに?」
「そう、裸だから勉強になるんだよ」
「そうなんだぁ」
「うん、きっとそうに違いない」
「裸ってすごいんだね」
「ああ、本当に裸ってすごいんだ」
子ども達の話し声が聞こえる。みんな純粋で、一生懸命に見てくれてうれしいけど、うう……、恥ずかしい。カーテンを全開にすると、道路から部屋の中が丸見えだ。これじゃまるで、私は露出狂みたいじゃない。
「せ、先生、カーテン閉めてもらえませんか?」
「どうして?」
「だって、恥ずかしいんだもの……」
「だめだめ、部屋が暗くなっちゃうから。それに、あっちの道路は、小学生くらいしか通らないから、大丈夫だよ」
「そ、そうなんですか……」
小学生にだって、見られたら恥ずかしいですけど……。私は諦めて、裸のまま立ち続けた。(続く)