群馬県伊勢崎市○○町。
初めての現場。
ホテルの警備をいつもの様にこなしてました。
出入口に立って警備、ホテル内を巡回しての警備、その合間にある一時間の休憩を四〇七号室でとるの繰り返し。
至ってシンプルで簡単な仕事。
何事もなく仕事をこなし、帰宅の時間。 ただこの日は異様に身体の疲れと、右肩に重みと痛みを感じながら帰路につきました。
翌日の事。
一日通しの警備仕事。
変わらずいつもの様に仕事をこなし、四〇七号室で仮眠をとったりと。
朝を迎え、早朝の警備担当と交換になった頃。
四〇七号室でくつろいでいました。
すると、ドアをノックする音がコンコン、と聞こえてきたので、ロックを解き迎え入れ。
挨拶を交わし荷物を置くと部屋を後に。
数分の時が刻み、そろそろ帰宅の準備をして帰ろうかと荷物を手にしました。
入口の前に立った時です。
コンコン、とまたドアをノックする音が。
忘れ物でも取りに来たのかな? なんて思いながらロックを解き、ドアを開けました。
でも、そこには誰も居ないんですよ。
廊下を見渡しても一人の影するら見えず、音一つもない。
別の部屋をノックする音にしては大き過ぎる。
おかしい……。
慌ててカードキーを手にすると、後ろを振り向く事もなく早足で部屋を後にしました。
あの時訪ねてきたのは一体なんだったのだろうか。
見えていないだけで、そこに何か居たのだろうか。
それ以来そのホテルでは警備をする機会がなくなったので、答えは分かりません。