「――さん、……水戸さん!」
耳に飛び込んで来た自分の名前に、はっとした。
全身がびくっと跳ねて、緊張を纏ったまま勢いよく起立する。
「うわっ、びっくりした……どうした、ぼーっとして。大丈夫か?」
「は、……部長」
過剰な私の反応を見て、むしろ部長の方が驚いたのか、微かな距離を取られる。
しかしすぐに気を取り直したように、近づき案じてくれる。
「……すみません、気を抜いていました」
「寝不足か? 珍しいな。――ああ、違うか、研修帰りだったな。久しぶりに同期連中に会って羽目でも外したか」
「そんなところです」
そうではないのだが、事実かそうでないかは今は恐らく関係がない。
場を収めるように苦笑とともに頷けば、納得したように部長が笑った。
「水戸さんはそれくらい気を抜いてる方が周りが安心する。その調子で頼むぞ」
「どの調子ですか」
上司の呼び****************************
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