トン、と丼の底が木製のカウンターを打ち、湯気とともに独特の香りが鼻をついた。
「はい、味噌ラーメンお待ちどお!」
店員が放つ元気な声を聞きながら、目の前の丼を見下ろす。
ああここはトッピングをせずとも最初からコーンが乗っているのか、などと、どこか間抜けな感想が浮かんだ。
「…………」
何だろう、この状況。
らしくもない沈黙に身を置いていると、
「俺ここのラーメン大好きなんですよねー。まじで美味くて、週一は絶対通ってます!」
力いっぱいの報告を受ける。
それとともに差し出された割り箸を緩慢な動きで見やると、満面の笑みだった椎名の表情が一転して青ざめる。
「……って! やっぱりラーメン嫌でした!? そうですよね、スーツ着てるし、うわ、俺ほんと気が利かな……そもそも水戸さん、ラーメンとか食べないですよね!?」
途端に、あわあわ***************************
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