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倉庫から水を持ってきた。少しずつ小分けにペットボトルへ入れた。昨日試しに飲んだ。とくに体に異常は起きていない、、はず。
オセロと水だけの簡素な食事を済ませ、散歩に出掛けた。
家を出ると人が倒れていた。昨日の人だろうか。昨日まで元気だったというのに、餓死してしまったのだろうか。この人が死んで、もうこの町には私一人しかいない。他の所にはいるかもしれないが、歩くのは面倒。
という訳で今はもう独りぼっち。寂しさと解放感でごちゃごちゃになっている。
暇潰しに本を読んだ。オセロを食べながら読書は特別な時間だった。本が中盤まで差し掛かった時、家にあるオセロは無くなってしまった。仕方ないから百均へと向かうことにした。
店の中は誰もいない。レジの上には遺書が残されていた。中を見ると【当店の物は勝手に持っていって生活にお役立てください】と、書かれていた。そこで私はオセロを全て持っていこうとした。だが、大量餓死前のオセロブームのせいでオセロは品切れだった。仕方なく、他に食べられそうな物を探した。そこで私が目をつけたのはトランプだった。オセロの隣に置いてある。トランプ、オセロ、将棋などのボードゲーム類の物を袋いっぱいに詰め、帰宅した。
ウチは生憎にも電気やガスを管理する人たちが全員いなくなったため、冷蔵庫もただの入れ物になりテレビもスマホもただの板と化した。意外と暇で泣きそうだ。