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1話。

詳細・注意は同連載冒頭「はじめに。」参照。






桃「…ふふ。」

「これでやっと_。」



干涸びるほど暑くて、蝉の声が五月蝿くて、入道雲が空に大きく浮かんでいたあの日。

お前は絶望したような、どこか吹っ切れたような顔で、踏み切りへと飛び出す。

俺はそんなお前の白くて細い腕を掴んだ。


桃「なぁ、俺ら“友達”だろ?早く、俺の手掴んで。」


お前は泣きながら俺の手を掴む。

そう、そうだよ。お前は一人なんだ。居場所なんて、ないだろ?

2人きりで、このまま。


九月のスタートを告げる、新学期のチャイムが鳴った。

俺より少し早く登校してたお前は自分の机を見て青ざめている。


橙「、桃ちゃ…、これ…っ」


俺に助けを求めるような涙目の顔が愛らしい。

問題の机に目をやると、一輪の花が挿してある花瓶が目に映った。

机に花。これは、クラス内い×めのターゲットになったことを意味する。


桃「っ…誰が、こんなことっ…。」


クラスの奴らはこちらを見てくすくす笑う。ああ、どうやら…。

全て計画通りだ。





_次回へと。_

桃橙 _ 少女レイ

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