テラーノベル
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自分の意見をはっきり言いたい。
綺麗事じゃなくて本心を口に出してみたい。
そんな時、目の前に不思議な宝飾店が現れるらしい。
「その人にぴったりのジュエリー」を用意してくれるんだって。
+
「番組観覧のお仕事は、……名前の通り、番組を観覧して頂くお仕事なんですねー!」
6帖ほどの小さな会議室に集められた女性達に、スタッフの男性はおちゃらけながら説明をした。
白い長机8脚を無理やり押し込んだ部屋に、私を含む24人の女性とスタッフの合計25人。
パイプ椅子に座りながら、事前に渡されたA4サイズのコピー用紙を手に、女性達は時々笑い声を上げながらもスタッフの説明を真剣に聞いている。
コピー用紙には、収録時間やいくつかの注意事項が書かれている。
私は、入室時にそれぞれの席に配られた紙コップのお茶を手に取り、喉を|潤《うるお》した。
「まあ番組観覧ってのは、素人のお客さん達に笑ってもらったりリアクションを取ってもらうお仕事なんです。番組のラストにクイズコーナーがあるんですが、この中の1人の女性に水着を着てもらって、2つのボックスから正解だと思う方を選んで中に入ってもらいます。正解なら紙吹雪が降ってきてグアム旅行獲得!大量の水が降ってきた場合は不正解でグアムゲットならず……、と表向きではなっていますが!実は水を被っても、沖縄への温泉ペア旅行券がゲットできるんです!!参加してみたい!って方、いますか!?」
周りを見渡してみるが、水着姿になる事に抵抗があるのか、皆きょろきょろと様子を伺い、誰も手を上げようとしない。
「大丈夫ですよ!無駄毛処理をしていない人の為に、T字カミソリとか毛抜きとかケア用品も準備してますから! |無料《タダ》でグアムですよ!外しても沖縄!こんな体験もうないかもよ!?」
「……はい、参加したいかもです」
「じゃあ、私も」
「私もグアム行きたい!」
女性達が次々に手を上げ始めた。
「じゃあ、誰になるかは|上《・》が決めますんで、恨みっこなしで!お名前聞いていきますね!」
今日は同僚の|伊吹《いぶき》に誘われ、番組収録の観覧に来た。
番組観覧というと無料で収録を見に来るだけのものだと思っていたが、実はバイト料が貰える場合があるらしい。
私は誘われて着いてきただけなので、参加賞の番組ステッカーしか貰えないみたいけど。
番組のCM前とCM開け、そして芸能人達の会話の間にチラチラと映る女の子達は、いわば『フレーバー』。
今の時代に賛否は分かれるかもしれないが、番組に彩りを添える役割を果たしているのも事実だ。
番組観覧のバイトに登録しておくと不定期でスマホに連絡があり、日にちや時間帯が合えば応募する。
そして向こうからの連絡を待つらしい。
人気のある番組は応募数が増えるので抽選になり、落とされる場合がある。
番組観覧の応募に当選すると、もう一人『友達』を連れてこられるようになっている。
番組側は『友達』にはバイト料を払わなくて済むし、『友達』はただで芸能人を見られるし、WIN-WINなのかもしれない。
グアム……、外しても沖縄とか豪華すぎるでしょ。
今までクイズを外して「あー!嘘ー、残念!」とか言ってた女性達も、水を被ってスタッフからバスタオルを受け取っている間に、実は 「お土産にちんすこう何個買えばいいんだろ?」とか考えていたのか。
まあテレビだもんね。
細かいところを気にしてたら楽しめない。
「あーグアムかぁ!沖縄もいいよね!しかもペア!……|茂手木《もてぎ》さん、誘っちゃおうかな?」
先ほど手をあげた女の子の中には、伊吹もいた。
すっかり選ばれる気でいるらしい。
どれだけ自信満々なんだよ。
確かに、この部屋の人達の中でも伊吹はずば抜けて可愛いと思う。
そして、ペア旅行が当たっても私を誘う気はないようだ。
伊吹は可愛くて愛嬌がある顔をしていて、職場でも男性に人気がある。
小柄なのに胸は大きい。
ギャップ萌えというやつだろうか。
結局、伊吹みたいな子が|大多数《ほとんど》の男達にモテるんだ。
私が入社してから好きになった茂手木君も、伊吹に思いを寄せていると噂で聞いた。
「どの子をクイズコーナーに出演させるかを決めるのって、プロデューサーらしいよ!……ほら、この部屋に入る前に私達の事見てた人がいたでしょ?」
伊吹が目をキラキラさせながら私の顔を見上げた。
女の私でも、伊吹の上目遣いが可愛いと思ってしまう。
こんなの、男だったらイチコロだよね。
「あーそんな人、いたような……」
「あの人がこの番組のプロデューサーなんだって!」
「……そうなんだ。バイト料も貰えて旅行も行けるとか、最高だよね」
「もう!|菜子《なこ》は何でも|他人事《ひとごと》みたいに話すよね!バイト料は入らないけど、菜子にだって挑戦権はあったんだよ?せっかくなんだから手、上げれば良かったのに」
何それ。嫌味?
私なんかが選ばれる訳がないって分かっていて、わざと言ってるの?
……プロデューサーから見たら、私なんか論外なんだろうな。
学生時代のあだ名は『トッポ』。 身長は高くて、胸は小さい。
こんな私でも、大学生の時に同じゼミの男子と付き合うようになったが、一年も経たない内に小柄な女の子と浮気をされて別れた。
「お待たせしてすいません!クイズに挑戦して頂く方が決定しました!」
会議室の部屋の扉を慌ただしく開く男性スタッフに、何十個もの瞳が注目する。
「えー、今日は|字都《あざと》伊吹さん、あなたに挑戦して頂きます!よろしくお願いしますね!」
男性スタッフは、自分の手元のメモから、視線を伊吹の胸元にチラリと移した。
「わぁ!私ですかぁ?やったぁ!選ばれなかった皆さんの分も頑張ります!」
控えめに、そして思い切りマウントを取りながらはしゃぐ伊吹に冷ややかな視線を送る他の女性達。
伊吹本人が気付いているのかどうかは分からないが、その中には私の視線も含まれていた。
+
「今回は生放送なので収録前に用を足しておいて下さい」とのスタッフの指示に従いながらも、女子トイレの個室の中、私は憤りを覚えていた。
私だって、本当は立候補したかった。
注目されるのは、実は嫌いじゃない。
だけど私の水着姿なんて、誰も見たくないでしょ?
……幼稚園の頃は、周りの女子達と身長がほとんど変わらなかった。
みんなにお願いされて劇の主役を演じた事もある。
「お芝居、すごく上手だったよ」
「あの衣装、菜子ちゃんによく似合ってたよ」
友達も、保護者も、みんなが私を褒めた。
今思えば、あの頃が人生のピークだった気がする。
今の私はコンプレックスの塊。
同期入社だった伊吹と並んで自己紹介をしたあの時から、男性社員の視線は伊吹一人に注がれていた。
「伊吹ちゃん、お土産食べる?」
「みんなでランチ行くんだけど、伊吹ちゃんもどう?」
みんな伊吹の事ばっかり。
私は誰にも心開く事なく、PCの前で自分の席でお弁当を黙々と食べる毎日。
好きな人ができても、どうせ振られるのだからと行動に移す勇気もない。
ため息を吐きながら、トイレから出て廊下を進み、説明を受けた部屋のドアを開けた。
「ようこそ、|曽根倉《そねくら》菜子様。 お待ちしておりました」
そこにはキラキラ光る空間が広がり、長身の男性が立っていた。
部屋を間違えた!?
「ごめんなさい!同じようなドアが並んでたので……」
私は深々と頭を下げ、くるりと方向転換をした。
あれ……、ドアが開かない。
しかも、さっき入ってきたドアと、私が今開けようとしている扉は全くデザインが違う。
何の変哲もないどこにでもあるような|ドア《・・》だったはずなのに、私が戻ろうと手を掛けている|扉《・》は、何故かアンティーク調だ。
リバーシブル?
「いいえ、その扉はリバーシブルではありません」
……どうして考えていた事が分かったの?
「ここは願いを叶える宝飾店でございます。曽根倉様にぴったりのジュエリーをご用意しておりますよ」
店の男性はにこりと微笑みなから、自身の手の平の上にいつの間にか乗っていたジュエリーを私の方に見せた。
……分かった。これはドッキリだな。
この空間のどこかにカメラが仕掛けられているのかも。
ターゲットは私で合ってるのかな?
私はたしかに、先ほど番組観覧の説明が行われた部屋に戻ったはず。
だとしたら、番組スタッフもさっきの女性達もグルという事になる。
私がトイレに行っている僅かな時間で、このキラキラの空間を作り上げたのだろう。
伊吹も知っていたのかな?
「こちらは『意思表示アンクレット』。足首に着けるジュエリーでございます。あなたは普段から、自分の意見を内に秘めて我慢している事が多いのではないでしょうか?」
当たってる……けど、誰にでも当てはまりそうな事を適当に言っているだけだよね?
占いでよく使われる『コールドリーディング』ってやつ。
店の男性は、優しく微笑みながら続けた。
「この商品を着けると、自分の意見をはっきりと伝えられるようになり、『前向きに歩き始めたい』という気持ちが沸いてきますよ」
よく分からないけれど、話に乗っからないとドッキリが成立しないよね?
「そうなんですか?それはそれは……、すごいジュエリーなんですね」
私はわざと騙される事にした。
何故、私がターゲットに選ばれたのかは分からないけれど、とりあえずは空気を読まなくちゃいけない。
「検討を祈ります。当店の商品は、きっとあなたのお役に立つ事でしょう」
|目映《まばゆ》い光に耐えきれず、目をギュッと瞑る。
次の瞬間、私は先ほどの廊下に一人で立ち尽くしていた。
私、どうして廊下に出ているんだろう?
目の前にあるドアを恐る恐る開く。
すると、大勢の観覧女性達が私の方にをチラリと視線を向け、すぐに各々のスマホや手鏡にそれを戻した。
一瞬で元の部屋に戻ってる!?
……さすがテレビ局。
今のキラキラした空間はもしかしてプロジェクションマッピングとかで、あの店も男性も急いでどこかに隠れたのかもしれない。
凝ってるなぁ……。
取り合えず私は、化粧を直している伊吹の隣の席に戻る。
伊吹も騙す側だからか、クイズコーナーへの気合いが入っているからか、私には特に目もくれず、もうそれ以上塗れないだろうという量のマスカラを|睫毛《まつげ》に盛っている。
元いた責に着いた瞬間、違和感を感じた。
先ほど店の男性に見せられたアンクレットが、私の左足首に着いていたのだ。
+
生放送の番組観覧まで、時間が迫ってきた。
私はというと、アンクレットを着けているけれど、これといった効果などは感じられない。
そりゃそうだよね、ドッキリだもん。
というか、いつの間に誰が着けたのだろう?
そして、どのタイミングでネタバラシされるの?
いつでも驚いた表情でリアクションが取れるようにしておかないと駄目だよね。
あまりわざとらしくならないようにしないと。
「番組の終盤、CMに行くタイミングでスタッフが声を掛けるので、その時に着替えに行ってください。字都さんには、抜けやすいようにドアに近い一番端の席に座ってもらいますから」
男性スタッフは、伊吹にクイズコーナーの詳細を説明している。
ようやく説明を終えた男性スタッフが 「じゃあ、宜しくお願いしますね!皆さんも、もうすぐ始まりますから」と、伊吹と、部屋にいる女性達に告げ、部屋を後にした。
「途中で抜けるんだ。何かいろいろ忙しそうだね」
さぞかし楽しみにしているのだろうと思いなが隣の伊吹を見ると、明らかに様子がおかしかった。
顔色が悪い。
というか、かなり青ざめている。
「え、伊吹……?どうしたの?」
「……何でもない」
何でもないというわりには、苦痛で顔を歪めているように見える。
「もしかして、体調が悪いの?」
伊吹の事をよく思っていない私でも、やはり心配になってきた。
「大丈夫だって言ってるじゃない!!あんたのそういうお節介なところが嫌いなんだって!!」
部屋にいる他の女子達が、私達2人に注目する。
「心配してるのにその言い方はないでしょ! (ごめんね。私の勘違いだったみたい)」
……あれ?
「具合悪いんだったら休まなきゃ駄目じゃない!(今のは違うの!私、言い過ぎたよね)」
私、|心の中の声《本音》の方を言葉にしちゃってる!
いつもは場の空気を悪くしないように言葉を選んでいるのに。 伊吹も私から出た言葉に驚いているようだ。
「……実は、さっきからお腹が痛いの。我慢してたけど、ちょっと限界かも……」
伊吹が自身の腹部に右手を当てる。
「取り合えずトイレに行こう!」
私は伊吹に肩を貸し、廊下を歩いていた女性スタッフにトイレの場所を聞いた。
トイレに着いたが、3つの個室の内、2つが故障中になっていた。
「外で待ってるから。10分経っても出てこなかったら声掛けるね」
残りの1つの個室に伊吹が入ったのを確認し、廊下に出る。
1分も経たない内に、トイレから伊吹の叫び声が聞こえてきた。
+
「お腹の調子が悪くなってトイレに入ったら、巨大グモが出てきて驚いてひっくり返って足をくじいた……って事ですか……」
テレビ局の医務室、私はそれまでの経緯を男性スタッフに説明していた。
丸椅子に腰掛け、女性スタッフに足首を手当てしてもらったばかりの伊吹が、不機嫌そうに壁を睨んでいる。
「思ったより|捻《ひね》っちゃった感じですか?」
男性スタッフが聞くと、伊吹は無言で頷いた。
「うーん、そうですかー……。残念ですけど、クイズコーナーは無理みたいですね。このまま病院に行かれるなら、誰かに送らせますよ。せっかく来て頂いたのになぁ……。こちらとしては、痛みがマシになったら観覧していってもらって全然構わないんですけど……」
「私の不注意で転んだだけなんで、送って頂かなくて結構です。……観覧は、少し怪我の様子を見てからお返事させてもらってもいいですか?」
伊吹が申し訳なさそうに、やっと口を開いた。
「そんな表情、伊吹でもするんだ。演技?(大丈夫?伊吹が責任感じる事ないよ)」
「あんた、さっきから何なの!?いつもとキャラ違うんだけど!う、痛たた……!」
伊吹が足首に手を添え、顔を歪める。
さっきから何故か、本音と建前が逆になってしまっている!
「しかし困ったなあ……。クイズコーナー、どうするかな」
男性スタッフが独り言のように呟いた。
首から下げられたネームプレートに、|芦栖《あしす》と名前が書いてあるのが見えた。
「さっき手をあげてた伊吹以外の女の子の中から、選び直せばいいんじゃないですか?」
「いやぁ、実はゲストが小白摩紗矢だと知った女の子達が、『生の|摩紗兄《まさにぃ》を網膜に焼き付けたいから、途中で抜けるのは嫌だ』って言って、誰も立候補してくれなかったんですよ」
私の提案を、男性スタッフがやんわりと断った。
「そうなんですか……」
「おい、|P《プロデューサー》が呼んでるぞ!!」
ノック無しで開かれた医務室のドアから別のスタッフが顔を覗かせ、スタッフ達を怒鳴った。
男性スタッフと、伊吹を介抱していた女性スタッフは急いで部屋を出ていく。
部屋には私と伊吹だけが残された。
「落ち着いたら入り口近くにでタクシー呼んでもらって、家まで送ってもらおうか?それとも誰かに迎えに来てもらう?」
「…………」
伊吹は私と目を合わそうとしない。
さっき口に出した私の本音を根に持っているのかな?
何か羽織らないと寒くはないだろうかと、部屋の中にある開き戸の棚を物色する。
「ねぇ、スタッフの人達、困ってたよね?」
背中越しに伊吹の声を聞く。
「ん?うん、そうだね」
あ、このブランケット良さそう。
勝手に使わせてもらってもいいよね?
ブランケットを渡そうと振り返った瞬間、伊吹が私の顔を直視しながら言った。
「菜子、私の代わりにクイズコーナーに出てよ」
「……無理だよ」
これは本音と建前が同じ。
だって、本当の事だもん。
「どうせ『嫌味』だとか思ってるんでしょ。あの時『菜子も立候補すれば良かったのに』って言ったの、本音だよ?」
私の両手に握られたままのブランケットを受け取り、肩に羽織る伊吹。
「……私なんて、トッポだし」
「は?何それ?」
「背は高いし、胸もないし」
「へぇ、気にしてるんだ?」ブランケットの端を指先で|弄《もてあそ》びながら、伊吹がニヤリと笑い、続けた。
「私ね、初めて菜子に会った時、綺麗の無駄遣いしてる子だなって思ったの。スラッとして手足も長いのに、わざとらしい猫背でさ」
……猫背は、身長が延び始めたのを切っ掛けに自然と背を丸めるようになったから。
だけど胸が小さいのも隠せているような気がするし、一石二鳥じゃない?
「眼鏡に掛かってる前髪も、鬱陶しそうだし」
たしかに鬱陶しい。
だけど大嫌いな自分の顔を隠せている気がするし、一石二鳥じゃない?
「本人がそれで納得してるのなら口出しはしないよ?でも、菜子が1人でお昼を食べてる時に、ファッションサイトを覗いてるの見えちゃったんだよね」
「見てたの!?」
「わざとじゃないんだって!……私だって、身長と胸がコンプレックスなんだよ。でも私は他人にはなれないから、この姿で生きていくしかないじゃん!!」
「嘘!じゃあ、どうしてそんなに自身満々で堂々としてられるの?会社でもちやほやされて、茂手木さんにも好かれて……、何がそんなに不満なの!? (え、嘘。全然そんな風には見えないのに……)」
本音と涙が溢れて止まらない。
伊吹はキョトンとした後、眉をハの字に曲げ、笑った。
「あはは……!菜子ってやっぱり、茂手木さんの事好きだったんだ……!私、茂手木さんも菜子の事が好きだと思ってるんだけど」
「何笑って……!やっぱり、私の事、馬鹿にしてるんでしょ……!……ん? (酷いな~、笑わないでよ……ん?)」
今、なんつった?
「グアムが当たったら茂手木さんを誘うとか言ってたけど、嘘だよ。私、もう振られてるから」
「……嘘」
「嘘じゃないよ。『良かったら食事に連れてってください』って言った ら『好きな子がいるから』って断られてさ。食事だよ?断るとか、なくない!?」
「……でも、茂手木さんの好きな人が私だって限らないじゃない」
「茂手木さん、いっつも菜子の事見てるよ。気が付かなかったの?」
たしかによく目が合った。
だけどそれは私が茂手木さんをよく見てるからだと思っていた。
「もし告白されたら、『私も好きです』って意思表示しなきゃ駄目だよ?今日の菜子みたいにさ。そしたら前向きに生きて行けるんじゃない?」
「そんなの、いきなり言われたって信じられないよ……」
「まあ、いつか分かるって。結局私には、胸と顔しか見てないスッカスカな男しか寄って来ないんだよ。まあ私も、それを有効活用させてもらってるからWIN-WINなんだけどね!」
「もうすぐ収録始まりますけど、調子どうですかぁー?」
男性スタッフがノック無しで部屋のドアを開き、聞いてきた。
「はい、観覧はできそうです。それと、クイズコーナーの女の子ってもう見つかりました?」
固まっている私をよそに、伊吹が返事をした。
「いや、それがまだ。見つからなかったらもう、ADの女の子にお願いするしか……」
「それなら大丈夫です。この子が私の代わりに出てくれますから!」
+
「皆さーん、ここがスタジオです!」
男性スタッフがスタジオの扉を開けると、何十人ものスタッフや機材がせわしなく動いていた。
男性スタッフが私達を手際よく席に誘導する。
「じゃあ、曽根倉さんには出口に一番近い席に座ってもらいます。
時間が来たらお声掛けしますので、よろしくです!」
「わ、分かりました……」
私の右隣には伊吹。
足首の痛みが引いてきたらしい。
「良かった、大した事なくて (良かった、大した事なくて)」
私の言葉に、伊吹が白い歯を覗かせた。
若手芸人の前説が終わり、タレント達がスタジオに入ってきた。
「きゃあ、摩紗兄!」
スタッフとの挨拶もそこそこに席に着くタレント達と、黄色い歓声をあげる観客達。
しかし、さっきは勢いのままに返事してしまった。
「え、字都さんの代わりに出てもらえるんですか……?」
男性スタッフのその反応が、「良かった、探す手間が省けて」 なのか、「はぁ?お前みたいなのが出る気?」なのかは分からない。
だけど、「嫌だったら断っていいから!出るの、出ないの、どっち!!」という伊吹の言葉に 「出たいです!」と思わず本音を叫んでしまったのだ。
生放送の時間が近付き、スタジオにほどよい緊張感が走る。
「はい!本番10秒前!…………3、2 ……」
カウントダウンタウンをしていたADが、右手の平で手刀を切るようなポーズを取り、無言で勢いよく|合図《キュー》を出す。
今日はいろいろと慌ただしい日だけど、何か悪くないかも。
伊吹とも、このまま友達になれたりするのかな?
私は小白摩紗矢に釘付けになっている伊吹の横顔を見た。
+
「さあ、始まりました!『その時何が起こったか!?』。この番組では、実際に起こった事件を振り返り、真相解明に全力を尽くします!」
司会者が声を張り上げ、小気味の良いテンポで番組を進行していく。
いくつもの未解決事件のVTRが流され、専門家やタレント達が自身の意見や見解を披露していく内に、どんどん時間が過ぎていった。
+
「そろそろお着替えお願いします」
1時間半が経ち、CMに入ったタイミングで女性スタッフに声を掛けられた。
「あ、はい。じゃあ、行ってくるね」
「頑張ってね!」
伊吹の言葉に笑顔で応え、私は女性スタッフに案内されるがままに部屋の前に連れていかれた。
「こちらの部屋に水着やケア用品が揃ってますから、準備ができたら声を掛けてください」
「はい……」
私の返事を確認する前に、女性スタッフは慌ただしく走っていった。
ええと。無駄毛を処理して、水着を選んで……。
いや、水着が先?
メイクもした方がいいのだろうか?
でも自分でするのに慣れていないから変になりそうだし、スッピンで出るのも違う気がするし……。
不安を抱えながらも、ドアのノブを握り、部屋の中に入った。
そこには、あの店の男性が立っていた。
「当店の商品がお役に立ったようで何よりです」
……あ、忘れてた。 いろいろありすぎて、アンクレットの存在を完全に忘れていたのだ。
というか、こっちの方のネタバラシはどこであるのだろう?
「ネタバラシなどはございません。実は曽根倉様に是非ご紹介したい者がおりまして」
店の男性の後ろから、フランス人形のような姿をした女性がひょこっと現れた。
女性は私を見るなり、 「遊羽忌夢と申します。以後お見知り置きを」と、名乗ったボリュームのあるスカートの両裾を軽く摘まみながらお辞儀をした。そして次の瞬間、隠し持っていたハサミで私の前髪をいきなりジョキリと切り落とした。
「ひっ……!!」
何!?通り魔!?
恐怖で逃げようとした私の背中に女性は覆い被さってきた。
「た、助けて!」
私は、店の男性の方に助けを求めた。
「では後は、女性同士でごゆっくり……」
店の男性は薄ら笑いを浮かべながら、そのまま部屋を出ていってしまった。
女性は、私の顔にハサミを近付け、「取って喰おうって訳じゃないのよ。大人しくして頂戴」と脅してきた。
「だ、誰かぁっ……!」
女性なのに、何て強い力なの!?
このままじゃ私、殺される!
+
「クイズコーナーの女の子、準備できましたぁー!」
女性スタッフに連れられ、白いガウンを羽織った曽根倉菜々子がスタジオ裏に入ってきた。
「わあ、綺麗!あんな子、観覧席にいたっけ?」
女性スタッフが小声ではしゃぐ。
「いたよ。ほら、背の高い眼鏡の……」
近くにいた男性スタッフが説明している内に、曽根倉菜々子がスタッフ達の前で立ち止まった。
「今日はよろしくお願いします」
「こちらこそ。あと一本のVTRを流したらクイズコーナーに行くので、それまでここで待機しといてください」
「はい、分かりました……」
……はあ、緊張するなぁ。
パイプ椅子に座り、CM開けに始まったVTRをモニター越しに覗く。
『今から20年前、当時4歳だった女の子が、マンション屋上から落ちてきたブロックで頭を強打し、死亡しました。犯人は未だに見つかっておらず……』
今さらだけど、未解決事件を扱っている番組のラストに、こんな格好で出ていいのかな?
まず、こんな真面目な番組にクイズコーナーを設ける事自体がおかしいよね?
『N県×町S幼稚園に通っていたつぼみちゃんは……』
聞き覚えのある場所にハッとし、モニターを凝視する。
S幼稚園って、私が別の県に引っ越す前に通っていた幼稚園だ。
そして私、つぼみちゃんの事を覚えている。
同じ組だったつぼみちゃん。
……嘘、亡くなっていたの……!?
「寒くないですか?」
女性スタッフが笑顔で話し掛けてきた。
「大丈夫です。空調も効いてますし……」
「ふふ、良かったです。この番組、変わってるでしょう?事件解決番組のラストにクイズコーナーなんて。『普通じゃ視聴率が取れないから』って|P《プロデューサー》が。奇をてらってるんですよ」
「てらいすぎたよ(そうなんですね)」
「え?」
女性スタッフが目を丸くして固まっている。
ヤバい。また本音が出ちゃった。
「曽根倉さんって、面白い方なんですね。……あ、P!お疲れ様です!」
ちょうど現場に現れた、|踵《かかと》の高いハイヒールを履いた女性が、別のスタッフ達に厳しく指示を出している。
何とか切り抜けたか……。
私はほっと胸を撫で下ろす。
というか、この番組のプロデューサーって女性だったんだ。
「メイク、お上手ですね。前髪も切られたんですね。ヘアアレンジもご自分で?」
女性スタッフは、私が自分でカットとメイクをしたと思い込んでいるようだ。
「いえ、これは、着替えをした部屋にいた人にやってもらったんです。 フランス人形みたいな黒い服を着た……、遊羽忌夢っていう方。テレビ局にお勤めのメイクさんなんですよね?」
「え?私が水着とケア用品を準備した後にあの部屋に入ったのは曽根倉さんだけですよ?遊羽忌夢って、有名なドール作家ですよね?顔出しNGで、どれだけオファーしても|頑《かたく》なに断る人なのに、テレビ局にいるわけありませんって!」
たしかに私は遊羽忌夢と名乗る女性にカットとメイクをしてもらったのに。
スタッフさんの言う事が本当だとしたら、あの女性は何者なの?
あの後、遊羽忌夢と名乗る女性は私の顔からハサミを遠ざけ、「どれだけ叫んだって助けは来ないわ。どうぞお掛けになって」と、鏡の前に置かれたパイプ椅子に座るように|促《うなが》した。
「怖がらせてしまって御免なさい。時々、体が勝手に動いてしまうの」
そう言いながら、怯える私の前髪を切り揃えた後は、丁寧にメイクをし、ヘアアレンジもしてくれた。
「コンタクトも入れたし、次は水着ね。あなたの体型にはこの水着が一番似合うわ。早速着替えて頂戴」
と、見たこともないような柄の水着を渡された時は 「終わった」 と思ったが、いざ着てみると、柄のせいかデザインのお陰か、胸の小ささが気にならなかった。
姿見に写った自分の姿。
……うん。何か、似合っている気がする。
「さあ、扉を開いて一歩を踏み出して頂戴。私の技術は、きっとあなたのお役に立つ事でしょう」
スカートの両裾を摘まみながら足を軽くクロスさせてお辞儀をする女性にお礼を言い、部屋を後にした。
そして今に至るという訳だ。
「……あの宝飾店みたいな空間はどうやって作ってたんですか? それと、あの長身の男性は……?」
「宝飾品?何ですかそれ?」
まるで心当たりがないように、女性スタッフは首を傾げた。
何だかいろいろと噛み合わないな。
まさか本当に不思議な空間に迷い込んじゃったとか?
私は、足首に巻き付いたアンクレットを軽く撫でた。
「……はい、準備できてます!曽根倉さん、CM開けにクイズコーナー始まります。行きましょうか!」
インカムに返事をした女性スタッフが、私の方を見た。
「は、はい」
ガウンを脱ぎ、水着姿をあらわにする
「わぁ、モデルさんみたい!似合ってますよ。センスがいいんですね?」
「いや、これも、遊羽忌夢さんって方に選んでもらったんですけど……」
「またまたぁー!」
ガウンを受け取りながらも、やはり信じてくれていないようだ。
スタッフ達が動き回り、あっと言う間にセットが変わったかと思うと、軽快なBGMと共に司会者が喋り始めた。
「番組最後のクイズコーナーの時間がやってまいりました!」
「さぁ、ここで出てください」
女性スタッフに軽く背中を押され、スタジオの方ヘ、一歩を踏み出した。
わぁ、あんなにたくさんのカメラが私を撮ってる……!
私に注目するカメラと視線の数に比例して、どんどん気分が高揚してくる。
「こんばんは!お名前は?どこから来られたんですか?」
司会者にマイクを向けられる。
「え、N県から来ました、曽根倉菜子です」
「菜子さん!今日はお友達と来たんですか?」
「……はい、そうです」
観覧席の方に顔を向けると、伊吹が笑顔で手を振っていた。
「ではさっそくクイズに参りましょっ!」
【『|爾《なんじ》に|出《い》ずるものは爾に|反《かえ》る』の、爾の部首はどちらでしょう?A、|爻部《こうぶ》 B、|雨部《うぶ》】
ナンジニーズルモ?|蛙《かえる》?
ブシュってなんだったっけ。
観覧席の方を見るが伊吹も分からないらしく、明後日の方向を見ていて私と目を合わせようとしない。
どっちでもいいや、外れても沖縄だもんね。
「Aで!」
「では、Aのボックスへどうぞ!」
Aのボックスに入るとスタッフに扉を閉められた。
落ちてくるのが大量の水の場合、スタジオに|溢《あふ》れてしまわないように、ボックス内を密閉してあるのだ。
「正解なら紙吹雪っ!不正解なら大量の水が降ってきます!それでは、答えオープンっ!」
ボックスの中、両手の指を胸の前でかた固く組み、目を瞑る。
3秒ほどの沈黙の後、ハラハラと何かが頬に当たる感触がした。
やった!グアム獲得だ!
有給取らなきゃ! グシャアッ!!
両手を上げながらボックスの中で天を仰いだ瞬間、顔面にとてつもない衝撃を感じ、私の意識はそこで途絶えた。
++
「生放送見てたよ。大変だったね」
数日間の有給を使いきって出社した時、同僚達が字都伊吹を囲むように群がってきた。
「……うん。まさか、菜子があんな亡くなり方をしちゃうなんて……」
伊吹が声を震わせながら、応える。
「でも曽根倉さん、子供の頃にマンションからブロックを落として同じ幼稚園に通ってた女の子を殺してたんでしょ!?」
幼稚園児だった当時の菜子は、事件の被害者であるつぼみちゃんが亡くなった翌月に、親の仕事の関係で引っ越したらしい。
本当は、殺されたつぼみちゃんが劇の主役で、つぼみちゃんの|代役《・・》をつとめたのが菜子だったと、ネットニュースで報道されていた。
当時を振り返る同級生達の証言によると、代役を買って出た菜子は、不自然なくらい完璧に、主役の台詞を覚えていたらしい。
まるでつぼみちゃんが亡くなる事が分かっていたかのように。
菜子本人は、最初から自分が選ばれたと記憶を上書き保存していたみたいだけど。
「劇の主役を奪う為に、わざとブロックをつぼみちゃん目掛けて落としたって言われてるけど、本当のところはどうなんだろうね?」
「……ねぇみんな。亡くなった人の事を悪く言うのはやめようよ」
私は申し訳なさそうな表情を作り、瞳を潤ませる。
いつも鏡を見て練習してるもんね。
「そうだよ。字都さんも曽根倉さんが亡くなる瞬間を直接見て、ショック受けて有給取って自宅で休んでたんだから」
茂手木さんが注意すると、同僚達はバツが悪そうに無言で散らばり、各々の持ち場へと戻っていった。
本当はセフレと沖縄に行ってたんだけどね。
あの後、どさくさに紛れて、バイト料と沖縄へのペアチケットをスタッフの人から貰ったの。
「菜子が亡くなって、まだ気持ちの整理がついてないんです……」
意図的にまばたきを減らし、更に瞳を潤ませる。
「分かるよ。俺でよかったらいつでも話聞くから」
茂手木さんの視線が、私の瞳から下降し、胸で止まった。
しかし驚いた。
まさか菜子が殺されちゃうなんて。
私は、菜子の事を『綺麗の無駄遣い』なんて思った事は一度もない。
怪我をしてクイズコーナーに出られなくなった腹いせに、菜子を出演させて笑い者にしようとして、それらしい嘘を並べただけ。
なのに、流行りの髪型とメイクで登場した菜子は、悔しいけれど綺麗だった。
控え室にはきっと、腕のいいメイクさんがいたんだろうな。
だけど、菜子が本格的にお洒落に目覚める前に消えてくれてよかった。
地味なトッポ女は私の引き立て役のままでいればよかったの。
私が茂手木さんに振られたって話も嘘だよ、ばあぁぁぁぁか!!!
今までは茂手木さんを落とす機会をうかがってただけ。
菜子のおかげで期は熟したみたいね。
「あの、茂手木さん。うちにおいしいちんすこうがあるんです。良かったら今夜……」
菜子。
悪いけど、茂手木さん貰っちゃうね?
++
「お見事でしたね。この令和の時代に視聴視聴率が30%を超えたとかで」
店の男性は、殺人罪で逮捕された元男性スタッフ……、芦栖|保《たもつ》の兄の元を訪れていた。
「ああ、これで曽根倉菜子の悪行が世の中に広がっただろ」
保は、固いコンクリートの床にだらりと座りながら、視線だけを店の男性の方に上げた。
「当店の商品にご満足頂けたのなら光栄です」
店の男性は、保を見下ろしながら微笑んだ。
+
「おにいちゃん。つぼみね、劇の主役になったの!」
俺が小学1年生の時だった。
妹のつぼみが幼稚園で披露する劇の主役に選ばれた事をはしゃぎながら俺に報告してきた。
「ぜったいに見にきてね。約束!」
「うん、絶対に見に行くよ!」
俺達は指切りをした。
だけど、つぼみが劇の主役を演じる事は無かった。
劇の数日前、俺達が暮らしていたマンションから落とされたブロックが、下を歩いていたつぼみの頭部に直撃し、つぼみは亡くなった。
俺だけが、菜子がブロックを落とすところを見ていた。
しかし、当時はゴツゴツしたブロックの表面から指紋を採取する技術すらなかった。
つぼみの葬儀が終わり、真実を両親に話そうとした時、あの宝飾店が目の前に現れた。
「犯人が5歳では、罪には問えません。犯行が明らかになっても、曽根倉菜子は罪悪感も持たずに暮らしていくはずです。……20年、あなたは待てますか?」
店の男性は片膝を立ててしゃがみ、子供だった俺と真っ直ぐ目を合わせてそう言った。
俺は、強く頷いた。
そして20年が経ち、テレビ局のADになっていた俺の前に、再びあの店が現れた。
そして店の男性から、番組観覧に曽根倉菜子が来る事を教えられた。
クイズコーナーに菜子を参加させる為、入室時に配った字都伊吹の紙コップのお茶にだけ、下剤を入れた。
女子トイレの個室を2つ故障中に見せ掛け、直前に放っておいた巨大グモがいる残りの個室に伊吹を誘導した。
都合よく足を捻ってくれていなかったら、伊吹を階段から突き落とすところだった。
『ゲストが小白摩紗矢だと知った女の子達が、誰も代わりに立候補してくれなかった』というのも嘘だ。
女子達には、伊吹が怪我をした事を話していない。
気が付くとあの店の男性の姿は消えていた。
俺のした事が、つぼみが望んだ結果だったのどうかは分からない。
妹を失い、募った憎悪を曽根倉菜子に向けただけ。
完全な自己満足だ。
本音を言うと、20年も時が経って気持ちの整理も付いてきていたし、あの店の男性の事も忘れていた。
だけど再び目の前に現れた男性を見て、妹を失った時の悔しさと悲しみがフラッシュバックしてしまったのだ。
どうせ10年の刑期を終えたらまた外に出られるんだ。
出所した後はどうするかなぁ。
名前を変えて生きていけるっていうし、両親も身元引き受け人になってくれると言っている。
何より、世間は俺達に同情的だと弁護士から聞いた。
生きているんだから、きっとまたやり直せるさ。
なあそうだろ?つぼみ……。
コメント
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本音が出ちゃうアンクレットのギミック、最初はコメディっぽくて楽しかったのに、最後で全部ひっくり返された……。菜子がようやく「出たいです!」って自分の意思を口にできたのに、あの結末はあんまりだよ。伊吹の本性ダダ漏れの場面は鳥肌立ったし、復讐が「自己満足だ」って自覚してる芦栖さんにも複雑な気持ちになる。宝飾店主の「お役に立つ」が全部皮肉にしか思えなくて、読み終わった後じんわり苦しい。続き、気になるなあ。
沙里央
239
柘榴とAI

252
swingout777
1,157
39