テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
寝室には、外からの明かりが入り込んでいるせいか、仄暗い。
奏をベッドの淵に座らせると、怜はスーツの上着を脱ぎ捨て、ネクタイのノットを緩めて一番上のボタンを外した。
怜が仕事モードから、ただの男に変貌する瞬間が奏は好きだ。
オスとしての欲望を押さえ込みながらも、奏の肌に触れたいと、理性と獣欲がせめぎ合っているような表情に、男の艶っぽさを感じてしまうのだ。
今日の奏のワンピースは、ダークブラウンのフロントボタンのミモレ丈ワンピース。
怜が『これから奏の身体を触れながら堪能するぞ』と言わんばかりの表情を映し出し、ボタンを一つずつ、焦らすように外していく。
全て外し終わり、奏の両肩を撫でるようにワンピースをくつろげると、滑らかな生地が奏の身体をスルリと落ちていった。
様々な花の刺繍が施されたモーヴピンクのブラとキャミソール、ショーツだけの姿になった奏は、慌てて身体を自分で抱きしめるように隠すと、怜は細い腕をそっと引き剥がす。
「ここにいるのは、俺と奏だけだ。隠す必要ないだろ?」
ランジェリーだけになった奏の柔らかな身体を、怜は包み込むように抱きしめた。
怜は奏に頬に手を当て、自身に向かせながら、そっと唇を落とした。
思いの外、彼女の唇が、しんと冷たい。
もっと熱を纏わせて、トロトロに溶かしたくなった彼は、舌を奏の口内に捩じ込んだ。
「ん……うっ……」
鼻にかかった彼女の吐息が艶めかしい。
怜は堪らず、キャミソールの裾から節くれだった手を滑り込ませ、背中のブラホックを器用に外す。
胸の締め付けがフッと緩み、奏は一瞬目を見開きながら息をひゅっと呑むが、構わずに怜はストラップを肩から剥がし、ブラを抜き取った。
怜が奏を抱き寄せたままベッドの中央に移動すると、胡座をかき、その上に彼女を座らせながら、色白の首筋に唇と舌を幾度も伝わせた。
ざらついた怜の舌の感触に、奏の腰から背筋にかけて細かな泡が迫り上がる。
「綺麗な色の下着だな。奏の色白の肌に映えていてよく似合ってる……」
身に付けているランジェリーを褒められて、奏の顔が熱を帯びていく。
キャミソールに覆われた胸の膨らみは柔らかな曲線を描き、既に熟している二つの小さな果実は、控えめにツンと主張している。
怜は奏の胸に顔を寄せ、キャミソールの上から尖端を口に含ませた。
舌先で円を描くように、奏の硬くなった果肉をなぞる。
「ひゃぁっ……」
「奏。会う時は、俺に慣れるまで肌に触れる時間は必ずあるって思ってくれよ?」
襲いかかる怜の蕩ける愛撫に、奏は息を弾ませながらコクリと頷く事しかできない。
怜の唇が、もう一つの果実を口に含ませながら舐め転がし、濡れた痕跡が残ったままの頂を指先で摘んで優しく捏ね始めた。
「んっ……あぁっ……っ」
妖艶な彼女の瞳の色は濡れ、天を見上げ白皙の首筋を露わにさせると、身体の奥から甘美な痺れが疼き出し、堪らず声を漏らした。
はしたない声音を唇から零しながら、奏は吐息混じりに怜に言う。
「……ルい……」
「どうした?」
「怜さんだけ……服を着たままで…………ズルい……です……」
怜は奏の細く括れた腰を抱きながらネクタイを外し、ワイシャツをぞんざいに脱ぎ捨てた。
引き締まった筋肉質の肉体に、奏はまつ毛を伏せながら頬を紅潮させると、怜は柔らかな頬に手をかけ、自身に向かせる。
「奏……」
眉目秀麗の顔立ちが近付き、奏の唇を優しく食んだ。