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「ちょっと~何々!?いつの間にあんたたち、そういう関係になったの!?」
あっ、ここ美咲んとこだって途中から忘れてた。
「ハイ。透子。お待たせ」
そう言って見計らったように美咲が頼んでいたご飯を持ってきてくれた。
「ありがと・・」
さっきのやり取り見られていたかと思うと、かなり恥ずかしい。
「樹くんは?何にする?」
「あっ、オレはメシもう食ったんでいつもので」
「了解」
そう言えば、今日早めに仕事終わるって言ってたな。
「あっ、ごめん。ご飯どっかで食べれた?」
美咲に話してるのを聞いて話しかける。
「あぁ。うん。適当にここ来る前食べたから大丈夫。そっちはやっぱ遅かったんだ」
「あぁ、うん。忙しくてご飯食べる暇なくてようやく今」
「そしたら前の男に絡まれたと」
「いや、それは・・」
「冗談冗談(笑)」
私が困ってるのを見てすぐに笑い飛ばしてくれる。
「そっちこそご飯食べたのに、なんでここに?」
「ん?透子がピンチかと思って駆けつけた」
「嘘ばっか」
「え~オレ透子のピンチ感じ取れるって知らなかった? ・・・って、ホントは帰り道だから、透子いるかな~って覗いた」
「そうなんだ」
「そしたらオレがピンチだった」
「え?なんで?」
「透子が前の男に言い寄られてて嫉妬でおかしくなりそうだった」
ド直球なその言葉に胸の高鳴りがまたいつも以上に激しくなる。
「大袈裟」
私は笑ってそんな風にしか誤魔化せなくて。
「透子取られるかと思って必死だった」
「だから私は戻らないってば」
「うん。オレも絶対手放す気ないけどね」
素直に伝えてくれるその言葉はまだ慣れないけれど、でも素直に嬉しい。
「で、二人は結局どうなったってこと?」
様子を伺ってた美咲が改めて声をかけてくる。
「あぁ。美咲さん。見てのとおりです」
「いや。ちゃんと説明しなね」
「いい仲です」
「うん。それは見ててわかるよね。私はもっと具体的に聞いている」
「えっと。チューして付き合う事になりました」
ちょっ!言い方!
で、そこまで露骨に言わんでも!
まぁ、後々結局は私が報告してるだろうけど。
「そっか!それはいいことね!ようやく透子にも春が来たってことね」
「はい。透子の春になったんで安心してください」
私が黙ってるのをいいことに二人でどんどん話を進めていく。
「よしっ!じゃあめでたい二人に私から一杯おごってあげよう!」
「おー!美咲さんあざーす!」
ノリが若い。そして美咲のこのアネゴ感よ。
「透子。よかったね」
「あ、ありがと・・」
美咲が言ってくれた言葉にとりあえずそう返事をする。
実際よかったのかどうかわからないけど・・。
でも、こうやってちゃんと美咲にも付き合ってるって言ってくれたことで、この人の言葉が嘘じゃないって安心出来る。
そして、より一層今のこの関係を嬉しく思えた。