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side累
今日の朝、尋問ができるからってるんるんしながら地下へ向かったギンの背中を最後に見てから5時間。一向に地下から戻ってくる気配がない。
途中シズが下に降りてったのは見たけど、それももう3時間以上前のことだ。
そろそろ地下を見に行こうかな
なかなかいく勇気が湧かず、地下への階段の前で目をつぶって30秒数えた。目を開けても、ただ階段があるだけだ。
行くかぁ・・・
なんの飾りっ気もない無機質な階段を降りる。重たい扉をゆっくり開けて先を確認するも誰もいない。
地下牢まで行かないと見つからなさそう。・・・あんまりグロいの得意じゃないんだよね・・・。
今まで何度か尋問の時に横にいた時があったけど、ろくな状態だった覚えがない。
地下牢まできてみたけどそこには誰もいなかった。一安心し、ならどこにいるのかなと辺りを見回した。奥の部屋の電気がついてる。あの部屋にいるのかな?
扉まで近づく。
部屋の中から大きめの物音が聞こえた気がしたので扉に耳をくっつける。
「ー!ー〜ー、ーーー〜ー!!」
なんか・・・シズが怒ってる?なんで?
そっと扉を引いてバレないように中を覗く。
部屋の中ではギン、カイ、ハルがシズの前で正座をしていた。 扉から顔を遠ざけ、壁際まで言って深呼吸する。
めっちゃ怒られてるじゃーん
僕が今行ったら気まずくなるし、余計に事態が悪化する予感がする、、、!
とりあえずインカム・・・
部屋から離れたところでインカムの電源をONにする。
[ギンー。そろそろ交換の時間なんだけど、、、どう?]
[あ〜ギンなら今ちょっt]
[るいっ!助ケテーー!]
ゑ??
めっちゃ音割れした。
[ハル〜?]
[ヤァァアキャァァア↑(超高音)]
えーーー・・・ なにがおこってるのー?
ひとまず・・・ 風か先輩だよね!
[先輩ー風ー来れるー?]
[どうしたの?]
[ふぇ?おけ〜]
ふぅ。 これでとりあえずオッケーかな!
数分後先輩が静かに地下まで降りてきた。十中八九さっきの無線で何かを察したのだろう。
「風はなんか忙しそうだったから代わりに来た」
「ありがとう」
「何があったん?」
「それが僕もよくわからなくて。でもシズがめちゃキレてる!」
「なるほど」
先輩が束の間考える仕草をする。
「とりあえずご本人に話を聞くか」
「おっけー」
先輩が例のドアに近づき控えめにノックする。
「えー・・・シズサーン・・・お取込み中申し訳ないのですがお話伺ってもよろしいですか〜」
めっちゃ丁寧に話す先輩を横目にドアに集中する。
バンッ
勢いよくドアが開いた。
「せんぱい〜タスケテー!」
ハルがドアから飛び出してきて先輩に飛びつく。
「うわぁ!!?」
飛びつかれた衝撃で先輩が後ろにこけた。
ギンとカイが出てこないので中を覗くと、正座をしたままで1ミリも動かない2人が目に入る。
えー・・・生きて・・・る?
「のん〜?」
「んぇ!?」
部屋からガチギレのシズが出てきた。どうやら先輩が来たことで怒りの矛先が先輩に向いたらしい。
「あ、、、いやっその、なんでそこまで怒っているのかなって思って、、、」
「この3人が捕虜を雑に扱ってたから注意してるんだよー」
シズがニコニコしながら言う。でも、目は笑っていない。
「あー、なるほど、、、でも本人達も反省しているようですし、、、、」
シズの目がギラっと光った。
「あ!そうだ!さっき街に行ったついでにシズサンがこの前食べたいって言ってたスイーツ店に寄って、シフォンケーキ買ってきたんだよね」
食べたがってたシフォンケーキという単語を聞いて、シズの顔はたちまち明るいものになる。
しかし、先輩からは外に行ってきたような匂いはするが、スイーツの匂いはしない。つまり、これは嘘だ。
シズは軽い足取りで部屋を出ていく。「食堂で待ってるから」と先輩に言い残して。
「よし、、、」
先輩はシズが廊下の先に進みいなくなったことを確認して「ふぅ」と息をつく。
「どうしよ、、、」
「先輩スイーツ店になんて行ってないのになんであんな嘘ついちゃったの?」
とんでもない嘘をついた自覚はあるようで、今更頭を抱え出した先輩。
「いや、だってすごく助けて欲しそうな目で見られたし、危うく自分まで怒られそうな雰囲気だったからつい_____」
「せんぱいたすけて〜」
困り顔の先輩にハルが抱きつく。
「どうしよう。おれもうここで生きてけない」
それはここにいる5人全員だろう。なんなら僕は何もしてないけど、ここにいるということできっとシズに有罪判決を下される。
「よし!わかった!一旦城を出て数日街で過ごしてから戻ってきて謝ろう!」
「でも、シズって根に持つタイプじゃ、、、」
『、、、』
全員一致で黙ってしまう。
「よし。じゃあ5人で逃げるか」
先輩が極めて真面目な顔でそう言い放つ。もはやここまでふざけるスタンスを保っているのだから完全に諦めモードだろう。4人を置いてそそくさと地下を出て行こうとする先輩の後をハルが追う。
「おれもせんぱいと一緒に逃げる!!!」
ハルがそう高々と宣言したのに続き、僕たち3人もそれに続いた。
その後、街に来たはいいものの日が暮れたころに5人はシズに捕まり無事説教される羽目になった。しかし、たまたま桜がシフォンケーキを買っていたためシズはのんの嘘をまんまと信じ込み、怒られる内容は遅くまで遊んでいるからという理由に置き換わっていたのはまた別のお話。
コメント
1件
あらら、シズが本気で怒っちゃったんですね…(苦笑) 累くんの視点だからこそ、シズの怒りの重さと、みんなの慌てふためく様子がユーモア交じりに伝わってきて、笑えてしまう反面「これは怖い」って思いました。先輩の咄嗟のシフォンケーキ嘘、見事にシズを鎮めたけど後が怖そう…。最終的に5人全員が街に逃亡→捕獲→説教、しかも桜さんの偶然のケーキで事なきを得たオチが最高にチームの空気感出てて好きです。
パンプキンパンダ
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ruruha
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