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今日はイシダの妻はデイサービスの日なので、シェルターにはイシダ一人とロボット一機である。通信を終えた後、イシダはパソコンに日記を綴っていた。
2154年 6月8日
“カズヤの誕生日まで残り10日。今日もカズヤのシェルターと通信をした。相変わらず同居人がでてくれて、今日は人間とロボットについて深い深い話をした。彼は感情豊かで知識もある。カズヤも彼なら良い話相手になると踏んでいたのだろう。カズヤは人と関わるのが苦手だったから、その点も彼なら都合がいい。
今日彼と話をして確信に変わった。彼は通信で”僕たち人間は”と言った。彼はロボットなのに。
やはり彼には自身がロボットだという自覚がないみたいだ。感情があるだけに真実を知ればきっと辛いだろう。彼の同居人になるはずだった人間がもしかしたらもうこの世にいないということも、できれば言いたくはない。
たが、こちらに来てもらうには真実を伝えるしかないだろう。もう少し考えたいが、あまり時間はない。早くどうにかしなければ”
日記を書き終えたイシダに給士ロボットがお茶を運んできた。イシダは「ありがとう」と呟いたが、ロボットは無反応で隣の部屋の清掃に向かっていった。
「うちのロボットにも感情があればな…」