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神への反逆者第二章マリオネットは自由を求めて
第二話 兄弟
目を開けたら自分の部屋だった。
「な..んでここに..」
ベットに寝かされていて戸惑っているレンの元にツヅがやってくる。
「起きましたか?」
「ツヅ..」
「すみません、僕が余計な事を考えさせてしまって」
「余計な..事..」
『お兄ちゃん!』
ずきんずきん
頭が痛い。
「檪..」
バッと口を手で抑える。
「はぁ゛ッ!はぁ゛!?」
(レキって誰だッ!?レキ?)
『お兄ちゃん〜!』
「だ..じょ……か!?」
「…レキって誰だッ?」
「レンさ….」
「レキ..レキ?」
『お゛に゛ぃ゛ぢゃぁ゛あ゛』
子供が叫ぶ声がフラッシュバックする。
「レキッ」
「大丈夫ですか!?」
「思い出した…」
「え..?」
「行かなきゃ..」
ベットから立ち上がる。
「何処にッ!」
「レキのとこに行かなきゃ..」
レンが歩き出す。
(レキ..?)
「ま..待ってッ」
「おれぇ..ずっと忘れてたんだ..」
「何を..」
「レキの事ぉ..ぅッ」
「弟?」
レンの目から涙が溢れる。
「レキのことぉ..ずっと忘れてたんだよぉ」
ズビズビと音を立てて泣きながら震えた口と声で悲しげな表情をしている。
「ッ..レンさん!」
「うぁ゛ぁ゛あ゛ッ…」
レンがうずくまる。
「レンッ!」
ミトがレンの部屋に入ってくる。
「大丈夫か?」
「いえ..何か..弟と言いながら泣いていて..」
「弟?」
「れきぃ..」
「…」
レンを自分の方へ引き寄せる。
「ぅゔ..」
「━━弟がいるんだな」
「レキ..どこにいるのか..わかんない..」
「大丈夫だ。お前の弟、いつか見つけよう。」
「いつか..いつかっていつだよ!?死んでたらどうすんだよ!?」
ミトから勢いよく離れる。
「俺が探す。ぜってぇ見つけてやる!」
「待ってッ」
「僕も手伝うから…だからッ」
「レン俺も悪かった。だがせめて、裏切り者を見つけてからにしていいか?」
「絶対に協力するのか?」
「ああ」
「…分かった」
涙を拭う。
「絶対だかんな!」
『裏切れ』
通信装置から聞こえる声。
「分かった。」
その言葉を放ったのは
「━━」
コトだった。
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