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甘月 莉兎
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15番外編!
朝ごはんの満腹感で、リビングには穏やかな午後の陽光が差し込んでいた。
ふと見ると、ソファで書類を広げたまま、ボスのLANが珍しくうたた寝をしている。
「……らんらん、ねてる」
すちは、萌え袖の先からひょこっと顔を出して、その寝顔をじっと見つめた。
手には、さっきまで使っていた「緑」の筆。
「……しーっ。すちくん、今がチャンスだよ」
こさめが、悪だくみするような笑顔で口元に指を当てる。
「……らんくん、いつもかっこつけてるから、ちょっと可愛くしちゃお?」
「……え。……いいの? 怒られない?」
「大丈夫だって。俺たちがついてる。……ほら、すち、思い切って行け」
なつがニヤニヤしながら、すちの背中をそっと押した。
すちは、ドキドキしながら抜き足差し足でらんに近づく。
あんなに鋭い双眸を閉じているらんは、まるで大きな猫のようだ。
「……失礼、します。……えいっ」
すちは萌え袖から筆を出し、らんの右の頬に「緑色の猫のひげ」を三本、描き込んだ。
さらにもう片方の頬には、「肉球マーク」をペタり。
「……あは。……かわいい。……らんらん、ねこさん」
「ぶっ……! く、クソ、似合いすぎだろ……!」
後ろで見守っていたいるまが、必死に笑いを堪えて肩を震わせている。
みことは、手際よくスマホを取り出して「はい、チーズ」と連写し始めた。
「……ん……。……なんだ、騒がしいな……」
ゆっくりと目を開けるらん。
目の前には、筆を握ったまま固まっている、萌え袖のすち。
「……すち? どうした、そんなに俺の顔を見つめて。……惚れ直したか?」
「……う、うん。……らんらん、かっこいい、よ? ……ぷふっ」
すちが堪えきれずに吹き出すと、らんは不思議そうに手近な鏡を覗き込んだ。
「………………」
鏡の中にいたのは、緑色の猫のひげを蓄えた、裏社会の頂点に立つ男。
「……犯人は、誰だ」
らんが低い声で呟くと、こさめたちが一斉に「すちくんだよー!」と指をさして逃げ出す。
「……あ、……ごめん、なさい。……消す、ね」
震えるすちだったが、らんは溜息をつくと、そのままひょいとすちを抱き上げた。
「……いや。……お前が描いたものなら、落とすのはもったいないな。……今日はこのまま会議に出るか」
「「「「「それはやめて!!」」」」」
兄たちのツッコミが響く中、すちはらんの腕の中で、今日一番の大きな声で笑った。
「血」以外の色で、誰かを笑顔にできた。
その実感が、すちの心を少しずつ、確実に癒していく。
どうでしょ!
番外編、らんくんの顔に落書き!という、なんと勇気がいる行動w
一応ボスですからねw
まだまだ番外編ありますよ~
次回♥️200💬1!
コメント
6件
最高ですありがとうございます
主さんが寝れるようにぎりぎりで止めといた