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ありんす
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ねこなさま🐈⬛💘
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す㍄
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青き海龍を前に、俺達は動けずにいた。
果たして向こうが攻撃を仕掛けてくるのか。
アクアレムの大型軍船をあっさりと沈めてしまう、海王に勝ち目があるのか――
ヨハンナは舵を持ったまま静止。ビアンとポニーも、大砲の弾を持ったまま固まっており、少しでも動けば攻撃してくるんじゃないかという、山でクマと遭遇してしまったような緊張感が漂っていた。
海龍は海面に長首を出したまま、ゆっくりとレッドシャーク号へと近づいてくる。
銃剣を手にしたジャガーは、俺に視線を向ける。
「どうする、やるか? 水中爆弾なら、まだ何個か残ってるぞ」
「待て、相手は軍船をあっさり沈める怪物だ。下手に刺激して体当たりされたら終わりだ」
「って言っても、何もしなくても襲ってくるかもしれんぞ」
戦うかの判断に困っていると、セレーネが前へと出た。
「……お母様?」
「なぬ?」
海龍はレッドシャーク号の真横まで来ると、突如光に包まれた。
そして次の瞬間、海龍は人魚へと変身する。
青紫の長い髪に、優しそうな表情を浮かべた女性。その容姿はセレーネとそっくりである。海にプカプカと浮かんだ女性は、こちらに向かって大きく手を振る。
「セレーネちゃーん。ママよ~」
「リヴィアお母様! 封印が解けたのですか!?」
セレーネは甲板から身を乗り出して、リヴィア女王を見やる。
俺も彼女の姿には見覚えがある。海の中で氷に閉じ込められていたセレーネの母だ。
「あなたの大渦の魔法で、ママを封印していた氷が砕けたの」
「そんなことが……」
「ママがいない間に、おっきくなったわね~」
「お母様……お母様……」
母との再会に涙をこぼすセレーネ。父マンタイン王は亡くなってしまったが、母が帰ってきてくれたのは、彼女にとってもアクアレムにとっても嬉しいことだろう。
「お話したいことが沢山あります……沢山……」
「ええ、全て聞くわ。早くあなたをこの胸に抱きしめたい」
リヴィア女王は両手を広げて上半身を海の中から出すと、その大きな胸が露わになり、俺とジャガーは慌てて後ろを向く。
「お母様、何もつけてないなら水から出てきてはいけません!」
「別に大丈夫、減るものじゃないから~」
「そういう問題ではないのです!」
「じゃあママ、先にオーベルの街に帰ってるからね~」
「お母様、街はそっちではありません!」
「あれ~? 首都の場所かわった~?」
「かわってません!」
珍しく怒るセレーネ。なんというかリヴィア王は隙が多いというか、女王として不安になる。
ジャガーは、こっそりと俺に声をかける。
「見たか?」
「……見た」
「「でっか」」
さすがセレーネの母、彼女をそのまま大きくしたような容姿をしているので、胸の成長率も凄い。
さすが海王のバストだなと、俺とジャガーはエロガキみたいに頷く。
その後、オーベルの街へ戻ったセレーネたちは、全ての騎士と国民に対し、これまでの経緯を説明した。
オクタスがヴェノムタランチュラと手を組み、国の要人を暗殺していたこと。国王マンタインを殺害し、王族に退位を迫り、孤立したセレーネを監禁していたこと。そして、王家の秘宝を手に入れるために拷問までも行ったこと。オクタスはアクアレムを乗っ取り、王国を騎士国制へと変え、自らが初代騎士王になろうと目論んでいたこと――。
これらの非道な行いが、すべてが白日の下にさらけ出された。
国民たちは真実を聞くと怒りを露わにし、ポセイドン城へと押し寄せる。
そしてオクタスと関係の深かった騎士派の者たちを拘束、自由を奪われていた王政派を解放。
アクアレムのクーデターは防がれ、王政の復活が正式に宣言されることとなった。
――それから一週間後。
マンタイン王の葬儀が執り行われ、リヴィア女王が正式に王位へ復帰したことが、国民だけでなく全世界へと伝えられた。
アクアレム奪還の功労者である俺達はポセイドン城へと呼び出された。
豪奢な謁見の間で、ブルーのドレスに着替えたリヴィアとセレーネの前で俺達は跪く。
リヴィア女王を見て、隣のジャガーがそっと耳打ちしてくる。
(人魚なのに足があるぞ)
(海龍族は成人すると海龍、人魚、人間形態になれるんじゃなかったけ)
確かグローリーナイツの公式設定で、そんなのがあったはず。
(なぁラウル、人魚ってどうやって交尾するんだ?)
(知らん)
(1海龍になって絡み合う、2人魚同士で水の中、3脚を生やしてベッドの上)
(3はちょっと解釈違いだな)
(確かに、それだと人間だもんな)
(1の海龍の姿でってのも違うと思う。スケールがでかすぎる。それにマンタイン王は海龍族じゃないし)
(確かに、じゃあ2か)
(2なら人魚っぽくていいな。でもジャガー、卵を産ませてそこに受精させる鮭タイプもあるぞ)
(人魚族の謎は深まるばかりだな)
俺達が下手すれば処刑されてもおかしくない下世話な話をしていると、セレーネが赤面しながら咳払いする。
静寂の中、リヴィア女王がゆっくりと口を開いた。
「まずは各国の王子、王女よ。この度の件、深く感謝いたします。あなた達がいなければ、この国はオクタスのものとなり、私も深い海の底で復活することもなかったでしょう」
彼女は一人一人の顔を見つめ、穏やかながらも確かな感謝を滲ませる。
「ですが、皆様の功績は公にはできません。国民にリガルド帝国の助けを借りたと知られれば、国民の疑心暗鬼を招き、さらなる混乱を引き起こしかねないのです」
これは俺のアドバイスでもある。せっかくオクタスが極悪非道な奴だったで終わりなのに、そこにリガルドの影が出てくると、セレーネはまさかリガルドと繋がってる? リガルドの言いなりになっているのでは? と余計な不安を招く。
だったらリヴィア女王の封印が奇跡的に解けて、オクタスから国を守ったって事にしておけばいい。
国民は一致団結するし、王族の信頼は高まる。良いことしかない。
だがセレーネはこの話に納得できておらず、椅子の上で拳を握り締め、歯を食いしばった。
「申し訳ありません。アクアレムを救ったのはあなた達なのに、それを伝えられないことが……」
セレーネの目は、俺をまっすぐに見つめる。
我が事のように悔しげな目をする彼女を見返して、笑みを浮かべる。
「当然でしょう? 悪王の子が人助けなんて、そんな話がまかり通ったら、メッサー王に帝国の威厳を失墜させたと怒られますから」
俺の冗談めいた口調に、場の空気が少し緩んだ。
しかし、セレーネの表情は晴れないどころか、痛ましいものを見るような目をする。
「ラウル王子、本来ならあなたはアクアレムを救った英雄なのに、その歴史が事実として残らないのですよ……」
「そんなことは有史以来いくらでもあるでしょう。私達のことが記録に残らなくても、あなた達の記憶に残っていればそれで十分でございます」
「…………王子」
そんなセレーネの心情を察したかのように、リヴィアは静かに微笑んだ。
「私が封印されている間に、リガルドは随分と変わったのですね」
「「いや……そういうわけじゃ」」
ジャガーとソニアが、渋い顔をして同時に首をかしげる。
「ラウル王子が……特別なのですよね」
「……セレーネ、あなたは良き人たちに巡り会えたのですね」
リヴィア女王が、再び俺に視線を向けると柔らかに微笑む。
「皆さん、あまり大々的には公表できませんが、感謝を形にしたいと思います。なにか欲しいものがあればおっしゃって下さい。国を守ってくださったのです、ほぼ全ての望みを叶えましょう」
報酬は何がいいかと聞かれ、俺の頭にいろいろと浮かび上がる。
アクアレムの海産資源の輸出再開? 造船技術の提供? ポセイドンランス以外の秘宝? アクアレムの議会に親リガルド派の党員を入れてもらう?
「俺は……そうですね」
コメント
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うわあ、リヴィア女王帰ってきた!封印が解けたのはセレーネの大渦の魔法がきっかけだったんだね。母娘の再会シーン、ほっこりしたけど、お母様の天然っぷりがすごい(笑)。でっかい胸の話とか、人魚の交尾論議とか、緊張感あったはずなのにラウルとジャガーの空気読まなさが面白すぎる。最後の報酬のとこ、ラウルは何を選ぶんだろう。国のためよりも、あのエロガキどもなら……ってちょっと期待しちゃう。