塚田さんが出勤してから一時間くらい経った。ビーフシチューの仕込みをする大和さんから奈々ちゃんを預かり、遊ぼうと誘う。
すると奈々ちゃんはにっこりと笑って頷き、カバンから画用紙とクレヨンを出して床に広げ、絵を描き始めた。
一生懸命に絵を描く横顔が、ほっぺプニプニで可愛い。
「お姉ちゃん見て」
「わぁ、上手。これなに?」
「お花と、おひめさま」
「可愛いね~。ピンク好きなの?」
「うん。だってピンクが一番可愛いから」
目をきらめかせて、ピンクのクレヨンを私に差し出す奈々ちゃんに頰が緩む。
「お姉ちゃんもピンク好きだよ。可愛いよね。……あれ?この赤はなに?」
「ウインナー!」
「ウインナー?お花とお姫様とウインナー?」
「うん。だってウインナーおいしいでしょ?お姫様もウインナー好きなの」
画用紙の端に描いてあったのは、なんとウインナーだった。子供の独特の世界観に驚きなが************************
********
*******
**************
***************************
***********
*********************
************************
コメント
2件