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バレたら終わりです。

23 - 21.渡辺翔太について 💚side

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2025年12月29日

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💚「安心して、君のこと、俺が一番うまく使うつもりだから」


💙「……はい」





本当はここまで脅すつもりはなかった──



最初の出会いは、図書館だった。


あそこは俺のお気に入り。

静かで、誰にも邪魔されなくて、考え事をするにはちょうどいい場所。


その日も、いつも通りに奥にあるお気に入りのとこに行こうとしたら、

先に誰かがいるのに気づいた。


💚「あ……」


渡辺翔太。


彼を知ったのは、つい最近。

最初はふっかからだった。


──


💜「なぁ聞いて、今日、面白いやつに会ったわ」


俺の家に遊びに来てたふっかが、急に楽しそうに話してきた。


💚「へぇー、どんな子?」


💜「今日さ駅の近くのゲーセンよっててさー」


💚「そんなとこ行かなくても、おまえん家にいっぱいあるのに」


💜「まぁまぁ、聞いて聞いて。そこで学園の制服の子がいたんよ。あんなとこに、同じ学園のやつがいるのが珍しくて声掛けちゃったわ」


やけに楽しそうにして笑ってる。


💜「その子のこと庶民くんって呼んでるんだけど、その庶民くんがぬいぐるみ取ろうとしてて、取ってあげた」


💚「庶民くん?」


💜「うん、だってあんな所で同じ学園のやつと会ったことねぇし、そもそもゲーセンなんてみんな、しないだろ?楽しいのに…」


たしかに、ゲーセンなんて行かなくても、すぐに買えるし、クレーンゲーム限定のものが欲しくなっても、俺だったら専属のスタッフに頼むか、ふっかに頼む。


💚「ふっかと似た価値観があるんじゃない?」


💜「そうかもな。ほんでその庶民くん、喋るとちゃんとツッコんでくれて、他のヤツらとは違うくて、話しやすい子だなって思った。それに、イジるとすぐ顔赤くなる。まじ面白いんよ」


💚「まぁ、学園の子は俺らにビビりすぎて、まともに会話できないしね」


💜「だから、おもろいのに会ったなって思ったわけ」


💚「でも庶民くんは失礼だよ。けど、庶民くんが本当に庶民だった場合は違うけどね。すぐに狩っちゃわないと」


💜「まぁ、ないでしょ?あったとしても、すぐに狩られてるって」


この時はそこまで庶民くんについて知ろうとも思わなかった。ただふっかが新しいおもちゃを見つけただけで、またすぐ飽きると思ったから。





それから、食堂。

あいつ一階まで降りて、誰かと飯食ってたのを初めて見た。

それであれが、庶民くんなんだって知ることができた。


昼を済ませて、俺ら専用の部屋でゆっくりしてると、ふっかが帰ってきた。


💜「ういすー」


💚「今日、一階で食べてたね。一緒に食べてた子が例の庶民くん?」


💜「そうそう、でね、庶民くんが名前教えてくれたんよ。渡辺翔太だって!」


珍しい。


ふっかが、誰か一人の名前をそんなふうに覚えてくるなんて。



そりゃ多少は気になるよ。


──


だから、彼の存在は知ってた。


その渡辺翔太が、今、俺のお気に入りの場所でノートを広げてる。


気配を消し、後ろからノートを覗いたら、惜しいミスがあった。


💚「それ、違うよ」


声をかけた瞬間、びくっとしてこちらに振り向いた。


💙「え……?」


めちゃくちゃ警戒されてる。そりゃそうだ、急に話しかけたもん。


💚「急にごめんね。ちょっとノート見せてもらっていい?」


💙「……はい」


💚「この公式、使い方ちょっと違うよ。ほら、こうしてみて?」


ノートに書き込みながら式を直した。


💙「……なるほど。そういう考え方もあるんですね」


理解が早くて、吸収も早いな。


💚「うん、渡辺くん頭いいね。ちゃんと理解できてるし、飲み込み早いじゃん」


💙「……ありがとうございます」


少し照れたように、目をそらしたと思ったら、また驚いた目でこちらを見てきた。


💙「あの、なんで俺の名前を……?」


あ、やばい。今日初めて会ったのに、名前知ってるってなったらキモイよなこれ。


💚「あー、ふっかから少し聞いてるよ『最近面白い子がいる』ってね」


本当のことだから嘘ではない。

それから、教えたり、一緒に勉強して、あっという間に昼休憩が終わった。


渡辺くんといると、なぜか気が楽になれた。ふっかが言っていたことがわかる気がする。


でもそれ以上に踏み込む理由はなかった。


──あの日までは。


ラウールの帰国後。村上家のパーティーに阿部家も招待され、顔を出した。


正直、退屈。

佐久間と合流して、ラウールに挨拶しに行こうってなった。


そこにいたのが、

ラウールのパートナー、翔子さん。


どこかで見たような。


それからラウールとは別れ、佐久間と少し歩きながら話した。


🩷「ラウもやるね〜、あんな可愛い子連れてきて」


💚「たしかにね、俺ら負けてるよ」


確かに可愛い。

だがそれ以上に、なにか引っかかる。


🩷「あ、康二と蓮だ!おーい」


💚「もう着いたんだ」


それから康二とめめと合流して、少ししてから一人になるときがあり、ゆっくり会場を歩いてると、


スイーツの前で、翔子さんが酔った男に絡まれている。


腕を掴まれているのを見たら、さすがに放っとけない。


男の腕を掴み、引き剥がして、こっちに引き寄せた。


💚「嫌がってるの、わかんないんですか?」


すると男が嫌そうにこちらを睨んでくる。


あー、めんど


💚「未成年に手を出すとか、アウトですよ」


男モブ「……っ、失礼」


男は舌打ちをしながら、なんとか去ってくれた。


💙「あ、あの、ありがとうございます…!」


俺の腕の中にいる翔子さんの顔をみた。

上目遣い。


あ……


そのとき、図書館での渡辺くんの顔が、はっきりと重なった。


渡辺翔太だ。

ホクロも、唇の形も、この目も、間違いない。


💚「うんん、大丈夫だった?怖かったでしょ?」


気になることは山々なんだけど、その場では何も言わない。

翔子として接し、助けただけの第三者を装う。


すぐにラウールが来て、状況を説明した。


だがその後も、考えずにはいられなかった。


なんで、女装?

なんで、ラウールのパートナーに?


俺はスマホを取り出し、指示を送る。


『渡辺翔太について調べて。至急』


返ってきた内容は、拍子抜けするくらい普通。


・一般的な家庭、父、母、妹

・父親は目黒の会社勤務

・妹とは五歳差

・成績優秀、特待生で入学


問題も、裏も何もない。

翔子さんが、渡辺くんの妹ってことも考えられたけど、まだ小学生だから、考えられない。


それに今年から、特待生制度が導入された。

このこともあり、周りからはバレずにすむ。

寄付金や授業料も払わなくていいから、金銭的には問題ないのんだろう。


💚「……ふーん」


本人は頑張って隠れてるつもりだろうけど、

この学園で、庶民が何事もなく過ごせるわけない。


普通なら、すぐ白雪狩りだよ。


でも、


💚「まあ、今はいいや」


だって、渡辺くん

俺のタイプだもん。


狩るのはいつでもできるし。


今はまだ、観察してる方が面白い。



そんなこんなで、渡辺くんとの接点を作りたくて、最後はこんな形で脅しちゃった。


本当は怖がらせるつもりなかったんだけど…


まぁ、渡辺くん覚悟しとしてね。


俺、案外

執着するタイプだから。









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