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「正直、まさか本当にしてくれるとは思わなかったから嬉しよ。…… ありがとう」
優しい言葉と、鼻先にくれる軽いキス。小さい口では大き過ぎるソレは全てが口の中に入りきらず、物足りなかったと思うんだけど…… それでも喜んでもらえたみたいで、すごく嬉しかった。
「おいで。跨って、自分で挿れてみるといい」
そう言いながら私の手を取ると、床に腰を下ろした司さんが、優しく私を自分の方へと誘導する。心臓が煩いくらいに跳ねる中、おどおどした動きをしながら司さんを跨ぐ様にして身体を近づけると、彼が私の脇の方に腕を入れて軽く持ち上げてくれた。
「分かるか?どこらへんに、だとか」
膝で身体を支え、司さんの肩につかまる。
「た…… たぶん」と、小さな声で呟きながら、自らの秘部をそっと司さんの、いつ弾けてもおかしくなさそうなくらいに熱を持っているモノに当てがった。ちょっと触れただけなのに、ビクッと身体が震えてしまう。これから経験する行為への期待なのか、不安からなのか…… 頭の中が全く動かず、判断が出来ない。
「そのまま腰をおとして」
司さんが私の腰を掴み、少しだけ下の方へ力を入れる。
「——んっ、あ、あ、ああああっ!」
彼の猛りの先が、少しだけ蜜口からナカに挿入っただけなのに、大声で叫んでしまった。
「あ!やぁ、んっ、ああぁぁ」
挿入ったのはホントに少しだけだと思うのに、身体が激しく震え、全身に変に力が入ってしまう。必死に司さんの服にしがみ付きながら、秘裂に感じる圧迫感に戸惑いを隠せない。本当にコレが挿入るのかと思う不安からか、段々と涙目になってきた。
「怖い、か?…… 気持ちいいだけだから、大丈夫。ちゃんと濡れているし、ほぐれてもいるから平気だ」
耳元に聞える司さんの優しい声と、熱い吐息。腰を掴む手は震えていて、このまま無理に下へ私をおろしてしまわぬよう必死に堪えているみたいに感じる。
「俺はすごく唯が欲しいが、君は違うのか?」
私の頬を撫でながら、司さんが切なそうな声で訊いてきた。
体の奥は疼き、秘部からは蜜が止まる事なく流れ落ちて今も熱い司さんの猛りを濡らしているし、蜜壁はそれを引き入れようとするようにヒクついている。なのに、『経験の記憶が無い』というだけで、怖くて腰がそれ以上下に落とせない。
「…… 愛してるよ、唯」
いとおしむような声でそう言い、司さんがぎゅっと抱き締めてくれた。まるで心まで抱き締めてもらえたみたいに胸の奥までもがとても苦しい。
「だけど、すまない——」
その声と同時に、私の体を一気に快楽が突き抜け、今まで指が届きそうで届く事のなかった奥底に急に叩き落されてしまった。
「——んああああ!!」
背を反らして声を張り上げると、司さんは快楽に顔を歪めた。全身をビクビクッと震わせる私の頭の中は、真っ白だ。何が起きたのかわからず、ただ例えようもない満足感だけが全身を満たしている。
「ほら、気持ちいいだろう?」
低い声で囁き、司さんが私の腰を持ち上げ、また下へ。快楽に満ちる身体を、更に追い討ちをかけるように、司さんが蜜壁を熱い猛りで擦りあげてくる。驚きで硬直していた私の身体は嘘の様に腰を動かし始め、自ら快楽を貪りだした。
それに合わせる様に、司さんも快楽を求め身体を動かす。止まらぬ快楽の波が全身を包み、お互いの甘美な嬌声をチャペルに響かせる。
「ずっと触れたかった、こうしたかった」
司さんの声が震えている。
「もう一度、俺を愛してくれて…… ありがとう」
少し涙目の様に見える司さんの、温かくて大きな右手が優しく私の頬を包み、快楽に濡れる唇にキスをくれた。
『私の方こそ、諦めずに好きなままでいてくれて、ありがとうございます』
——そう言いたいのに、快楽を貪る身体の動きが止まらず、口から出る声を全て喘ぎ声に変えてしまう。せめてもと、ぎゅっと司さんの服に強くしがみ付くと、頭を優しく撫でながら「わかってるよ、大丈夫」と答えてくれた。
(司さんなら私の全てを受け止めてくれる。この人なら、私の何もかもを受け入れてくれる)
そんな安心感が心を満たし、身体に感じる快楽をより増幅させてきた。
「もぉ、ぁあああっ!」
ギュッと全身に力が入り、再び身体を包む大きな快楽の波が私を襲う。何も考えられなくなっている頭に、耳元で「いいよ、何回でも好きなだけイケばいい。俺を覚えて、身体に染み込ませて…… 何度でも、俺だけを愛して——」と言う切なそうな声が響いた。
身体から力が抜け落ち、司さんに身を預ける。意識はかろうじて保っているが、これ以上自分で身体を動かすのはもう無理だ。そう思っていると、司さんが私の身体をギュッと抱き締め、体勢をぐるんと変えて、再び真っ赤なヴァージンロードの上へと押し倒した。
「すまない、きつかったよな。でも、どうしても唯に求めて欲しかったんだ。…… 忘れないで、覚えていて。俺は絶対に、絶対に傍から離れないから、覚えていて——」と言いながら、泥濘に挿入る司さんの猛りがぐっと質量を増した感じがし、脚がびくっと跳ねた。
「んんんんっ」
背を反らせ、下敷きになってる白いベールをギュッと掴む。ただでさえいっぱいいっぱいだったのに、これ以上はもう——
司さんが私の脚をガシッと掴み「俺も、いい?」と訊いてきた。
(…… コ、コレが動くの?)
秘部の奥深くに挿入る存在感の大きいソレの事を考えると、蜜壁がきゅっ締まり、その動きのせいで司さんが甘い吐息を零した。
「いいって思って、いいな?」
その言葉と同時に、司さんが蜜壁を丹念に擦りあげ、私の弱い部分を的確に突きつつ動く。彼の激しい動きに私の胸が激しく揺れてしまい、それがまた気持ちがいい。言葉にならぬ声をあげ、全身に感じる快楽に身体の震えが止まらない。
「気持ちいいか?キツくないか?…… 大丈夫?」
気遣う司さんの言葉に、コクッと力なく頷いてみせる。
「なら良かった。キツくても止めてあげる自信…… 今は無いから」
「き…… もちいぃ、から…… だぃじょ…… んっぁ」
無理に話そうとしても、言葉が紡げない。快楽に溺れると、ここまで自分が無くなってしまうだなんて思ってもいなかった。ぬぷっぐちゅっ…… と鳴る卑猥な水音さえももう、心地よくさえ感じてしまう。
もっともっとっとヒクつき、司さんの滾る猛りをナカにナカにと導こうとする蜜壁の動きも、私の身体をより快楽一色に染め上げていく。
「もぅ…… くっ」
司さんが私の身体を包み込むように覆い被さり、ぐいっと秘部の最奥へ硬いモノを押し込んできた。ドクンッと熱いモノが私の身体のナカで跳ね、何かが弾けた様な感じがすると同時に感じる、快楽の激しい波。
「——ああっ!」
声を上げ、私は白い喉元を晒しながら背をも反らせる。きっとまた快楽の底まで堕ちてしまったのだと思うけど、働かぬ頭ではもう何度目なのかもわからなくなってきた。その直後、お腹の奥に感じる熱い何かが流れ込むような感触が。
「ぁ…… ぁっぃ…… 」
ギュッと司さんが強く瞼を閉じ、身体を震わせている。
「くっ…… んぁ…… 」
こぼれる司さんの甘い吐息と、子宮奥に感じるふんわりとした温かさとに至福感を抱いていると、紅茶を飲む司さんの姿がふと頭に浮かんできた。
「…… 熱い紅茶、でも『コーヒーばかり飲んでる』って…… 」
「——え?」
私の突然の呟きに、司さんが不思議そうな声をあげた。急に頭に中に浮かんできたイメージを追いかける。
「『もっと警戒心持て』って言われて…… どうしたんだっけ」
気だるい身体のせいか、言葉がゆっくりとしか出てこない。
「…… 一年前の、今日だ」
「そうなんですか?…… そうですよね、ここ数日の記憶じゃない。あれは私の住んでる、違う…… 住んでいたアパートだし」
鮮明にとはいかないまでも、想い出程度には少し思い出せている感じがする。もっと思い出せないかと瞼を閉じて記憶を追いかけようとしていると、司さんが私の下腹をきゅっと指で押してきた。
「唯の記憶は、子宮にあるのか?」
からかう様な声で、そう訊かれた。
「そ、そんな事あるわけないじゃないですか」
「いや、でも中出ししたら少し思い出したみたいだし」
「中…… 」
(——そうだ、ヤダ!まだ繋がったままじゃないっ)
頬を染め、司さんから視線をぷぃっと反らす。
「じゃあ、いっぱいしたら、もっと思い出せないかな?」と言い、司さんが私の額に額を重ねてきた。
「偶然ですよ…… そんな。それよりも、もう…… その…… 」
「抜いてって?」
司さんに対し、コクッと頷く。
「無理だよ?まだ全然足りない」と、サラッとした口調で司さんが言った。
「…… え?」
「『秘密はいらない』って唯は言ってくれたし、『夫婦』なんだからそろそろ子供も欲しいしな。今日は、『デキるまで』するぞ」
私から取った言質を掲げ、司さんがニコッと爽やかな笑顔で微笑む。互いの状態に全く合っていない素敵な顔だ。
「デキるまでって…… こ…… 子供の事、ですか?」
「大丈夫。ホテルの部屋もちゃんと取ってあるし、唯はやれば出来る子だから平気だ。二人分の着替えも持参しているから、明日の朝直接職場にも行けるし、何も問題はない」
「で、でも傷でも開いたら——」
「頭の傷だし、『こういう事』で開くような箇所じゃないんだろう?」
ニッと悪戯っ子の笑顔で言われた。既に言質を取られている私は、反論出来ない。
「それより——」と言うが同時に、子宮にまで届く存在感のあるモノが質量を増したような感じがしてきた。
「唯の記憶回復の為にも、そろそろ本気をだそうかな」
「…… でも、こんな場所でまだ続けるんですか?」
「場所変えたいか?」
「…… そうですね、出来れば」
「じゃあ、もう一回『種付け』が終わったらだな」
「や、やっぱり今日の司さんはテンション変ですよぉ」
「今更逃げようったって、逃がさないぞ?警察官ってのは、執念深い生き物だからな」
「んああっちょっと、待って——」
すっかり興奮し、変なスイッチの入った司さんを止める術は、私なんかが持っているものではなかったのだった。