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こんにちは、けるもです。
本編どーぞ!!
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「そーいやさ、透星の就職先はどうなってんの?オファー来てるんだろ、あちらから。 」
歩きながら透星を見やる。
最近は就活の話ばかりだ。
「うーん。だけどさ、面接と2次試験があるんだよね」
透星は昔から歌が上手かった。
学校一の歌唱力の持ち主だ。
SNSに顔と名前を隠して歌を投稿し続けた結果、事務所側から透星のアカウント宛にオファーが来た。
入念に調べて親にOKを貰ったらしい。
「1次試験は?」
「オファーと推薦はないってよ」
…さいですか
「まぁでもさ、入れたとして事務所先でメンバー決めなきゃいけないんだよ。」
「いいじゃん。夢だろ、アーティスト。」
「うん、そーだけどさぁ…」
だんだん〇ックが見えてくる。
俺は再びワクワク感が漲ってきて、行くよ、と透星を連れて〇ックの中に入った。
ガヤガヤした店内。
俺らがよく座っている2階の窓際の端の席は運良く空いていた。2人で腰をかける。
注文して間もなく運ばれてきたポテトをつまみながら俺は言った。
「そんで、お願いって?」
透星は少しの沈黙の末、意を決したように俺に向き直り、言った。
「陽朔音、ピアノ出来るよね」
「んあぁ、出来る 」
親父に無理やり習わされた。
別に俺自身もピアノが嫌いだった訳ではなく、なんなら音楽に関われるのは嬉しかったが、親父が勝手に決めた事だったから、表現は“習わされた”だろう。
「一緒に」
それは唐突だった。
そこで一旦言葉を切り、息を吸い、言った。
「一緒に、バンド組まない…? 」
「え…?」
この言葉が、俺の、俺たちの人生を彩る最大の分岐点になることを 俺はこの時まだ知らなかった。
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