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目を覚ましたら
僕は廃墟らしき神殿にいた、
青く広がる空に上に眩い太陽、
帰ってきたんだ……過去に。
僕は未来で死んだ、
あの時の願いが叶ったんだ、
『太陽の下で自由な人生を歩みたいな……。』
僕が前にいた場所は雪国で太陽なんて拝むことなんてなかった、自由すらもなかった。
僕は家族の中でただ一人別の色を持って生まれた、親にも親戚にもその色がないのに。
黒。雪国では黒は不幸を招く色。
『悪魔の子』として俺は地下牢獄に幽閉された。
初めの頃は死なせても不幸を招くと思われて生きられる程度の食事は与えられた。
地下牢獄は倉庫にもなっていて埃の被った古い本があった少し破れていたり、文字が霞んでいたりしたが内容はある程度理解はできた。文字は何と無くわかった。
5歳の時に幽閉して、10年の月日が経ち、
僕は15歳になっていたと思う。
最後に手を取ったのは絵本で描かれていたのは晴れた日に男の子が海に行くまでのお話だ、
家を出る時に家族に行ってきますと言い、
動物達や道行く人に挨拶や手助けをしたり、
お礼として車で海まで送ってもらい、
動物達や出会った人達と海を楽しむという物語。
ここは雪国で地下牢獄に入る前に見た景色は銀色の世界で僕は絵本のような世界に憧れた。
その次の朝、僕は処刑された。
『もし次があるなら……あの絵本のような太陽の下で自由な人生を歩みたいな……。』
「眩しい……これが太陽?」
暖かい。じんわりと凍っていた心が溶かされた気分だ。
周りは神殿に蔦が伝い花を咲かせている。
こう言うのを神秘的と言うのだろう。
「水……喉乾いたな、水探すか。」
こっちかな?水音がする。
綺麗、これは泉かな?
「あ、僕ってこんな顔だったんだ。」
黒い髪に黒い目なのは知ってたけど、ボサボサヘアなんだ、死ぬ前は長かった筈だけど。
この首の傷、首を落とされた時のかな……前から後ろまで一周してる、と思う。
ふぅ〜〜、スッキリした。
取り敢えず町に向かおうかな。冒険者の本で見たギルドに行って、仕事して……せっかく自由なんだ色々やりたいことしよう。
海にも行ってみたいし。
自動冒険者登録……これで登録できるのか。
水晶玉に手を乗せるだけでいいのか。
ポンッ!
へぇ、簡単なんだな。このカードが冒険者証か
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前 アルキナ
種族 人間
性別 男
年齢 15
天職 愛し子
魔力 SSS
属性 聖
冒険者ランク E
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えー。なんか凄そう……。
自分の名前知らなかった……僕の名前なんて誰にも呼ばれた事ないのに誰がつけてくれたんだろ。
誰か知らないけどありがとう。嬉しい。
あとは、天職……愛し子?愛される子?どんな意味だろ?
魔力はSSS、これは強いのかな?
属性は聖、うーん、属性の種類とかあんまり分からないんだよな。こういうのも後で学ばないとな。
登録も無事に出来たし、次はクエストでもしようかな。クエストはどうやって受けるんだろ。
たしか本だと掲示板で受けるって書いたあったけど……。掲示板ってこれかな。
《スライム狩り 15体》《初心者向け!薬草取り!!》《隣町まで護衛!》
僕は初心者だし薬草取りでいいよね。モンスターの戦い方とか知らないし。
僕が読んだ《冒険者たるもの!》っていう本の内容なら……
冒険者の心得!!
その1!【世界を冒険する者を冒険者と呼ぶ!】
その2!【冒険者は自由に行動する事を保証される!だが、秩序を乱すような行動が多い場合は投獄される可能性もあるからを注意しろよ!】
その3!【冒険者ギルドの登録して初めて『冒険者』として認められるぞ!俺も冒険者だ!】
その4!【冒険者ギルドにあるクエストをクリアしてお金を貯めて好きなものを買おう!俺は肉が好きだ!】
その5!【仲間は大事だ!初心者はパーティを組むことをオススメするが俺はソロだ!】
その6!【分からないことは素直に聞け!】
こんな感じで冒険者についてというか、ほぼこの著者の冒険譚で詳しい説明はないんだよなぁ。
その6の通りに素直に人に聞く方が良さそうだな、聞かないで失敗するより、聞いて失敗する方が経験としてもいいと思うし。
「あのー。」
「ねぇ、ルゲンさまぁ♡今日はどこに行きますかぁ?♡」
「あんた、昨日もルゲンさまを独り占めしたくせに今日もまた独り占めする気ぃ!?」
「あのー。」
「嫉妬ぉ?こあ〜い!助けてルゲンさまぁ♡」
「こんの、垂れ乳魔女!」
「なっ!なによ!デカ尻女ぁ!」
「あのー。」
「「うるさいっっっ!!!!」」
「えぇ……すみません。」
話しかける相手間違えたかな……。
銀髪のルゲンさま?と目が合って微笑んでくれたからお話聞こうと思ったのに、また後で聞こうかなとにかく今日は薬草とってお金貰おう!
ふぅー。このくらいでいいのかな?あるに越したことないし、大丈夫でしょ!
なんか、この薬草……クエストに記載されてた写真と比べると少しきらきらしてる、ぽっい?
薬草じゃなかったからどうしよ。
それに結構、奥に来たけど全然モンスターもいないし……。運が良かったのかな?
「《初心者向け!薬草取り!!》コレやってきました。」
「ああ。薬草取りね。へーいっぱいあるね。でも、いっぱいあってもクエストに記載されてる値しか渡せないからね。」
「はい、わかってます。」
「そのクエストキャンセルして俺のとこで売ってくれない?」
「え?」
「ルゲンさん!?」
「え、でも。」
「そっちよりも多く払うからさ、ね?キャンセルしてよ。」
おお、なんと魅力的な。それは勿論……
「あの、キャンセルお願いできますか?」
「ええ!?ちょ、ちょっと待ってくださいよ!!これちょっと多いくらいでふっつ〜〜うの薬草ですよ!?」
「普通だったらキャンセルさせないよ。鑑定出来ないの?」
「か、鑑定スキルすか?持ってないですね……。」
「はぁー。鑑定使えない奴を受付に置くなよ。」
「す、すみません!」
「この薬草はね。LRなんだよ。」
「え?えええええ!!?LRぅ!?なんでこんなガキが!?」
「君、口が悪いね。この子を鑑定出来れば話が早いんだけどなぁ〜。」
「わああああー!!ルゲン様すみません!このバカなんかしましたか!?」
「あ。君、鑑定できるよね。この子とこの薬草鑑定してみてよ。」
「は、はい!……え?」
「次こっち。」
「は、はい!……え?え?」
「何が見えた?」
「ええっと、この子がまず天職が愛し子で魔力がSSS、その次が……属性が聖。」
「薬草は?」
「薬草は最上級レアのLRです。な、何なんですかこの子ぉ!?ルゲン様のお知り合いの方ですか!?」
「いや?今日入ってきたばっかの新米冒険者だよ。」
「そうなんですか。すごい子が入ってきましたね。」
「あのー。僕ってすごいんですか?」
「君は神に愛されし子、つまり愛し子なんだ。」
「はぁ。」
「それに魔力が最高クラスのSSS。属性は聖ときた。」
「はぁ。」
「全然分かってないな。」
「すみません。」
「いや、謝ることはないよ。君……いや、アルキナが凄いのはこの先で嫌でも知ることになるよ。」
「そうですか。」
「愛し子にSSSに聖?化け物じゃねぇか!」
「お、ま、え、は口が悪すぎる!!」
「いや、大丈夫です。化け物や悪魔とか言われ慣れてるので。」
「そんな言葉慣れないでください!あなたは本当にすごい子何ですからー!!」
「そうそう。この薬草高額で買い取る気ないなら俺が買い取っていい?」
「このバカ!もしかして買い取れないとか言ったのか!?例外にも程があるだろ!鑑定使えなくても良い、悪いの区別がつくように良い、超良いの区別くらいつけられるだろ!!あ、ルゲン様すみません!責任を持って買い取らせていただきます!!」
「わぁ。大金、ルゲン様ありがとうございました。」
「いや、大損しなくて良かったよ。」
「はい。あの、よかったらご飯一緒に食べませんか?」
「じゃあ、お言葉に甘えて。」
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