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古流斬
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87
チタコロ
323
第二章 七つ大罪編
第三十四話「最後の切り札」
暗い異空間。
古流斬は一人、暴食と向かい合っていた。
「腹減ったぁ!」
暴食が地面を砕きながら突進する。
古流斬は曖昧で攻撃をかわす。
しかし、傷は増え、息も乱れていく。
「はぁ……はぁ……。」
⸻
覚悟
古流斬は静かに目を閉じた。
(存在消滅なら倒せる。)
(でも……。)
(あと三回しか使えない。)
ケイト。
はるか。
防衛軍のみんな。
そして、まだ姿を現していない傲慢。
(ここで使うわけにはいかない。)
古流斬はゆっくりとナイフを握り直した。
「……使わない。」
⸻
もう一つの切り札
暴食が笑う。
「もう終わりか?」
古流斬は静かに答えた。
「いや。」
「俺には、もう一つだけ切り札がある。」
暴食が足を止める。
「何?」
古流斬は右手を前へ突き出した。
「曖昧・付与。」
灰色の霧が暴食へ流れ込む。
⸻
自戒
暴食の体が一瞬揺らぐ。
「なんだ……これ?」
古流斬は説明する。
「お前自身に『曖昧』を付与した。」
「存在が曖昧になれば、お前自身の力も安定しなくなる。」
暴食は拳を振るう。
しかし、その拳はわずかに軌道がぶれた。
⸻
欠点
古流斬は苦笑する。
「この技は一度しか通用しない。」
「見られれば、次は対策される。」
「だから……。」
「今回が最初で最後だ。」
⸻
一撃
暴食は怒りながら突進する。
「そんなの関係ねぇ!」
だが、曖昧を付与された影響で動きがわずかに鈍る。
その一瞬を古流斬は逃さない。
「今だ!」
ナイフが一直線に走る。
暴食の肩へ深い傷が刻まれた。
暴食は後ろへ飛び退く。
「痛ぇ……。」
初めて暴食の表情から笑顔が消えた。
⸻
傍観者
異空間のさらに奥。
誰にも気づかれず、その戦いを見つめる者がいた。
傲慢。
「なるほど。」
「存在消滅は使わず、別の切り札を切ったか。」
口元に、わずかな笑みが浮かぶ。
「次は通用しない。」
「だが、それでいい。」
古流斬は知らない。
自らの新たな切り札を、七つ大罪の頂点に見られてしまったことを。
暴食との死闘は、なお続く。
――第三十四話「最後の切り札」 完
コメント
1件
うわ、第34話読み終えたよ…!古流斬さん、今回も熱かったです🔥 古流斬が「存在消滅」使わずに曖昧を暴食に付与する選択、すごくグッときた。ケイトとはるか、みんなのことを考えて“使えない”って言い切るところ、もう漢すぎて泣きそうになったよ…。 でも最後の傲慢の“見られてた”ってオチがめっちゃ怖い。次の戦い、どうなるんだろう…続きが気になりすぎる🥀