背中に、俺を呼ぶ紺野亜依の声が聞こえたが、動いた身体はもう止められなかった。
「みや、待て!」
「やだ、離してっ……」
「やめろ宏忠!みやちゃん嫌がってる――」
「安斎、お前には関係ない。下がってろ」
安斎を突き飛ばし、みやの腕を力任せに掴んで、会場の外へと連れ出した。
「来い」
この時、俺は冷静じゃなかった。
「宏忠さん、腕が痛いっ!」
「なんでお前が、こんなところにいる?」
「私はただ……」
気まずそうに言い淀むみや。
その先を聞きたいのに、聞きたくないような矛盾した感情が渦巻いていた。
そして、いつもと雰囲気の違うみやに気が付く。
長い髪をばっさり切ってから、幼く見えると感じていた艶のある黒髪は毛先にかけてふわりとウェーブしていて、耳にかけたその髪をとめるのは星のバレッタ。
「……安斎さんに、誘われたから……」
普段は化粧なんて殆どしないくせに、今日は****************************
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